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失敗しない経営戦略の立て方とは

「経営戦略の立て方がわからない」という悩みを抱えている経営者の方は多いのではないでしょうか。

経営戦略は企業が成長し続けるために目標を掲げ、その達成に向けて描くストーリーです。

経営戦略が具体的で一貫性があるほどその成功確率は高まります。

一方で、経営戦略が抽象的だったり向かうべき方向がズレていたりすると、効果的とはいえません。

本記事では、経営戦略の立て方やポイントについて解説していきます。

関連記事:戦略人事が注目される理由とは?そのメリットや役割、経営戦略との違いを解説

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経営戦略の立て方がわからない理由

  • 「企業を経営するには戦略が必要である」
  • 「しっかりと経営戦略を考えておかなければならない」
  • 「経営戦略こそ企業が生き残るカギである」

多くのビジネス本でこのような文言を見かけます。

そして、「経営戦略の立て方」や「どのような戦略にするべきか」といった書籍も数多く出版されており、インターネットで検索しても同じようなコンテンツがたくさん見つかります。

経営は無計画に行うよりも、戦略的に進めるほうが成功確率が高まることは間違いありません。

しかし、「経営戦略はこうするべきだ!」といった方法論はいたるところに転がっているのに、どうして企業経営で課題を抱えたり失敗する経営者が後をたたないのでしょうか?

その答えの一つとして挙げられるのが、情報が多すぎることです。

情報に飲み込まれてはいけない

多くの経営者が抱える悩みとは、経営戦略の重要性を理解しているにも関わらず、「実際に戦略を立てるにはどうすればいいかわからない」というところにあります。

近年、数々のメディアや書籍でマーケティングに関するコンテンツが溢れ、その重要性や必要性が広く知られることになりました。

そして、マーケティングが優れた手段であることを理解した企業は、自分なりにマーケティングについて調べるのですが、効果的なマーケティングができている企業は多くありません。

これと同じように「経営戦略が大事」と喧伝する書籍やコンテンツでは、その成功例ばかりが紹介されており、具体的な方法について触れているケースが少ないのです。

そこでここからは、具体的でわかりやすい経営戦略の立て方について解説していきます。

関連記事:デザイン思考によるマーケティングと経営戦略について徹底解説!

失敗しない経営戦略の立て方

経営戦略の立て方は下記の6つのステップからなります

  1. 経営理念・経営ビジョンを明らかにする
  2. 目標を設定する
  3. 課題を洗い出す
  4. 優先順位を決める
  5. リスクマネジメント
  6. 戦略を共有する

それでは一つずつ解説していきます。

経営戦略の立て方①.経営理念・経営ビジョンを明らかにする

失敗しない経営戦略の立て方、1つ目のステップは経営理念・経営ビジョンを明らかにすることです。

いきなり具体的な戦略を組み立てようとしても、経営理念や経営ビジョンが欠けていれば途中で意思決定や戦略がブレて失敗しかねません。

経営理念とは

経営理念とは会社の軸ともいうべき重要なものであり、経営者の信念や哲学に基づいて、企業の根本と活動方針を明文化したものです。

経営理念を定める際は、下記の3つの観点から考えましょう。

使命(Mission)

「使命」とは「与えられた尊い任務」や「社会の中で企業が果たすべき役割」という意味です。

高いモチベーションをもって仕事をするには、その人なりの働く意味が必要になります。「全力でやる」「一生をかけても達成する」という覚悟を感じさせる言葉が、このミッションといえるでしょう。

価値観(Value)

価値観とは、判断基準を指しています。

「使命(Mission)」をもとに将来像を描いて、それを実現するためにどのように行動するのかを決める判断基準です。

行動指針(Why)

行動指針とは、自社のミッションやビジョンを具現化していくために、従業員一人ひとりに心がけてほしいことです。

信念や価値観のような抽象的なものではなく、「報連相」や「挑戦」といったような行動として表れ、目に見えてわかりやすいものにしましょう。

例えば、航空会社のANAでは行動指針のひとつとして「努力と挑戦(Endeavor):グローバルな視野を持って、ひたむきに努力し枠を超えて挑戦します」を定めています(※1)。

また、システム開発会社の株式会社葵経営では「社内コミュニケーションの促進:私たちは、社内外から得た情報については、良い情報、悪い情報を問わず、迅速に情報が社内に行き渡るよう「報・連・相(ほうれんそう)」(報告、連絡、相談)を徹底します」を行動指針のひとつにしています(※2)。

※1 「ANAグループ経営理念・ビジョン・行動指針
※2 「株式会社葵経営 行動指針

経営ビジョンとは

一方で経営ビジョンとは、将来的に「こうなっていたい」という未来への展望です。

「5年後、10年後にはこうなっていたい」「将来的にこんな企業でありたい」という具体的な夢を語るのが経営ビジョンです。

どのような姿になりたいか、どのような方向に進みたいのかというミッションに答えるものです。

経営ビジョンを作成する際の注意点は下記の2つが挙げられます。

経営理念に基づいて策定する

経営ビジョンは、経営理念を実現するために策定する方向性や将来像のことです。

したがって、経営理念と経営ビジョンにつながりがなければ、従業員は違和感を覚える可能性があります。

変化する前提で策定する

経営理念は数年単位といったスパンで変わるものではありませんが、経営ビジョンは時代や経営状況の変化に応じて柔軟に変わるものです。

VUCAの時代といわれるように不確実性が増している現代においては、変化することを念頭に置いて経営ビジョンを考えなければなりません。

関連記事:経営理念を従業員に理解させることは無意味!マネジメントのコツは適材適所

経営戦略の立て方②.目標を設定する

経営戦略の立て方、2つ目のステップは目標の設定です。

経営戦略の立て方で悩んでいる企業の多くは明確な目標を設定しておらず、あっても「会社の業績を伸ばしたい」といった漠然としたものになっていることが少なくありません。

そこで、必要になるのが具体的な経営目標の設定です。

初めは具体的な目標を設定することが難しく感じるかもしれませんが、まずは3年から5年ほどの期間で目標を設定するのがよいでしょう。

設定するべき主な経営目標はいくつかありますが、ここでは下記の3つについて解説していきます。

業績目標

業績目標とは、先程設定した経営ビジョンや自社の将来を、具体的な業績数値として可視化した目標です。

業績目標がもつ役割は、誰もが納得できる数値という指標を使った目標設定を行うことにあります。その数値目標は合理的な根拠に基づいたものであり、実現可能なものでなければなりません。

達成が難しすぎたり、努力せずとも達成できるほど簡単すぎたりしてしまう場合、従業員のモチベーション低下を招くため適切な難易度設定が重要です。

事業目標

事業目標とは、組織が一定期間に達成を目指しているものであり、下記のようなものが挙げられます。

  • 今後3年間で純利益を年間10%ずつ増やす
  • 翌年の利益幅を5%を増やす

経営学者のドラッカーは「目標設定のない事業は事業ではない」と語っています。

したがって事業を進める際には、事業領域や事業内容を明らかにする事業目標を設定することが重要になります。

事業目標を定める際には、現在の事業を続けるのか、事業の幅を広げるのか、奥行きを深めていくのか、または新事業を立ち上げるのかなどを検討しましょう。

組織目標

組織目標とは、「組織として達成を目指す目標」であり、共通の目標を持つことで組織のメンバーが結束して困難に立ち向かう状況をつくることができます。

組織目標は企業の規模を問わず、多くの企業が掲げています。

また、組織目標は組織発展の指針となるため、経営層は常に意識しておかなければなりません。

組織目標を設定する際は、下記のようなポイントを意識すると良いでしょう。

  • 幹部候補となる人材育成や経営者候補を見据えた組織構造の構築
  • 従業員の能力開発を促進する組織編成の構築
  • 組織活性化につながる柔軟性の高い体制を目指す

関連記事:【識学式】会社の経営理念は浸透させなくていい | 部下が経営理念に基づいて行動できない理由とは?

経営戦略の立て方③.課題を洗い出す

目標を設定したら、次に行うことは自社の経営課題を洗い出すことです。

このように聞くと「課題は最初に挙げて、その課題を解消することが目標となるはず」と考えるかもしれません。確かにこれも正しいのですが、初めに課題を探すと次の目標設定が「課題を解消することだけ」になってしまうのです。

また、ここでいう経営課題とは、経営目標と現状とのギャップを示しています。

自社の経営分析によって明確になった問題点を把握して、解決するべき経営課題として設定します。

経営課題の設定

まず、自社の問題点を

  • 経営環境(事業領域、競争関係、需要状況)
  • 経営力(トップマネジメント、マーケティング、組織)
  • 企業力(商品の収益力、営業活動の効率、財務収支の状況)

の3つの観点から分析します。

そして、真っ先に解決するべき課題と、その後に解決するべき課題とに分けていき、優先順位を設定しましょう。

情報システムにおける課題の検討

情報は重要な経営資源ですが、きちんと社内で共有され、効果的に活用される状態になっていなければ意味がありません。また、適切な管理も求められます。

したがって、下記のようなポイントを抑えて情報システムの課題を検討しましょう。

  • 情報システムが整っているかどうか
  • 情報が活用できているかどうか
  • セキュリティー対策がなされているかどうか

関連記事:オンプレミスは時代遅れ?クラウドとの違いやメリット・デメリットを解説

経営戦略の立て方④.優先順位を決める

経営課題の設定ができたら、次はその課題の解決法を検討します。

人は悪い面ばかりに注目する性質があるため、ここで出てきた課題を眺めてばかりいると、「自社は課題だらけだ…どうにもならないんじゃないか?」といったように気が滅入るかもしれません。

しかし、設定した経営課題は自社の悪いところを見るためのものではなく、自社の経営状況をより良いものに変えるために欠かせないものなのです。

そこで、課題を挙げた後にまずやるべきことは優先順位の設定です。

課題に優先順位を設定する理由

もし経営課題が30~50個も見つかったとしても、同時に全てを解決しなければならないわけではありません。

むしろ、いきなり全てに手をつけようとするとリソースが分散してしまい「結局どれも解決できない」なんてことになります。

「二兎を追う者は一兎をも得ず」ということわざがあるように、まずは最も重要な課題を設定して、その課題の解決に注力するべきです。

とはいえ、どのような基準で重要かどうかを決めるべきなのでしょうか? その答えは「今、最も困っていること」や「解決することで業績や業務改善に直結すること」です。

関連記事:【鬼滅の刃】宇髄天元とは?課題解決のために必要なリーダーのあり方とは

経営戦略の立て方⑤.リスクマネジメント

最も重要な課題を設定し、その解決方法を考えたとしても、実行する前にリスクマネジメントをする必要があります。

ここで考慮する「リスク」は、課題の解決方法に対するリスクです。どのような解決方法であれメリットとデメリットがあり、会社にとってはリスクでもあるのです。

したがって、このリスクやデメリットをどうすれば無くすことができるのか、または極力緩和することができるのかを考えて、課題を解決していかなければなりません。

もし、何も考えずに課題の解決をしたとしても、また別の課題が生まれるだけでしょう。

課題の解決方法は一つではありません。

初めに妙案や良いアイデアが思いついたとしても、よく考えてみると穴が見つかったりリスクが大きかったりする可能性があるため、リスクの管理が求められます。

課題とリスクの違いとは

ここで意識しておくべきことは、課題とリスクがどのように異なるかという点です。

課題に対しては解決方法を検討するべきですが、リスクに対しては対処方法や対応策を用意しておくべき、という違いがあります。

リスクはあくまでも考えられる可能性であり、必ずそのリスクが生じるわけではありません。しかし、生じたときのことを考えてどのように対応するかを考えておく。これがリスクマネジメントです。

関連記事:【呪術廻戦】伏黒恵の魅力は強さだけじゃない!伏黒恵から学ぶサブリーダーのリスクマネジメント力とは?

経営戦略の立て方⑥.戦略を共有する

経営戦略の立て方を見てきましたが、ここまでのステップでどのようにすれば経営の改善につながる戦略を立てられるかが、ある程度固まってきたのではないでしょうか。

そこで、最後に行うべきことは戦略を共有することです。

業績・経営の改善や企業経営は、経営者だけで進めるものではありません。経営者の意思や戦略を、会社を支える従業員一人ひとりが実行することで、ようやく形になります。

したがって、策定した経営戦略を実行するためには、会社全体で共有しなければなりません。もちろん、ただ単に経営理念や目標、経営戦略を伝えるだけでは情報共有にしかならず、行動変容につながらないでしょう。

経営者に求められるのは、従業員一人ひとりとのコミュニケーションなのです。

まとめ

ここまで経営戦略の立て方を見てきました。

経営戦略についてより詳しく知りたい方は、下記の記事で経営戦略や戦略の策定に役立つフレームワークを解説しているため、参考にしてみてはいかがでしょうか。

関連記事:経営戦略とは?策定方法と役立つフレームワークもあわせて解説

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