転職活動を始めた方、これから始めようとする方は、「今こうしたい」という視点とともに、「10年後どうなりたいか」という観点から、企業を選ぶことをおすすめします。
時間軸を持つことが転職活動においては重要なのです。
目次
10年後の自分を想像する
そもそも、必ず入社すべき会社とか、絶対に入社すべきでない会社というものは存在しません。あなたがどうしたいか次第でそれらは変わってきます。大切なのは時間軸を考えることです。
今のあなたが会社を選ぶ基準はなんでしょうか。下記に、例を挙げてみました。
- 給料がよいこと
- 親戚に自慢できる会社
- リモートワークできること
- 休みが多いこと
- 勤務時間が自由なこと
- 家賃補助がでること
- 駅から近いこと
- 社員が優しそうなこと
- 最新のpcが支給されること
- 社内のイベントが多いこと
- 時間的に余裕のある仕事量
- 成長できること
どの基準が正しいとか間違っているということはありません。あなたが何を得たいか、あるいは失いたくないかによって変わってきます。今のあなたが入社したい会社が、今のあなたにとっては入社すべき会社です。
ただし、そこが10年後のあなたにとって入社すべき会社かどうかは別の話です。10年後のあなたが手に入れておきたいこと、失っていたくないことを考えれば、10年後のあなたにとって入社すべき会社がわかります。
注意したいのは、10年間、いろいろな人に出会ったり、さまざまな出来事を経験したりするなかで、あなたの考え方が変化することです。
それを踏まえると、どういう会社で働くべきかという問題は、簡単に解決するものではないと分かります。一生考え続けなければならないとは言いませんが、そうした方がよいとは言えそうです。
楽な仕事を選ぶリスク
給料がよくて、仕事が暇で、休みが多い会社を探している方もいるでしょう。それを否定することはしませんが、その状態がいつまで続くのかは考えた方がよいと思います。
今この瞬間の利益を最大化したいと考えているだけで、本当によいのでしょうか。今、楽ができていることには、どんな側面があるのでしょうか。
難易度の高い大変な仕事は別の誰かがやってくれている状態です。
あなたに与えられた仕事は簡単で、ミスをせず上司から叱られることもなく、プレッシャーにおびえることもなく、ストレスフリーで快適かもしれません。では、そこにはどのようなリスクがあるのでしょうか。
それは、もしかしたら10年後、まるで成長していないかもしれないことです。仮に、できて当たり前のことしかやらずに10年間過ごした後、その会社が倒産したとしましょう。あなたはどうしますか。
空いた時間で資産運用がうまくいっていたのであれば焦る必要はないかもしれません。その先何十年と安泰な資産があるかもしれません。しかし、お金に不安があるとしたら、そこから稼ぐために働かなければいけないはずです。
年収を下げたくないとすれば、何が必要でしょうか。あなたが採用する側だとすると、候補者をどの様に見るでしょうか。
もちろん、戦力になるかどうかです。戦力であると認識してもらうために必要なものはスキルです。
しかし、楽な仕事ばかりで研鑽を怠ってきたとすれば、何も身についていないでしょう。そのときになって気づいたのではもう手遅れです。
自らを律し努力するしかない
どうすればよかったのかといえば、自らを律して、日々成長に向け努力するしかないのです。周りを見てください。日々努力している人たちがいるはずです。
自分が競争環境の主役の一人であるということを自覚して考え、行動する必要があります。
そして、未来について考えることが重要です。そもそも、今のことしか考えていなければ、未来の利益はあなたの論点になりません。
今の利益と未来の利益の兼ね合いをどう考えるかはあなた次第であり、正解はありません。重要なのは、天秤にかけてしっかりと考えることです。
また、数日後、あるいは数カ月後、数年後にも、天秤にかける行為を繰り返していくことが大切です。そうやって勤務先を選んでいきましょう。これは、他人が決められるようなものではありません。
ここまでの話を整理しておきます。
- 「入社すべきかどうかは自分が得たい利益によって変わる」
- 「得たい利益を考える際に未来の利益を無視して考えるのは危険」
- 「今考える未来の利益は今のあなたにとってのことでしかなく、定期的に未来の利益を見直すのがよい」
これらを胸に、転職活動に臨んでください。