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【キングダム】「凡将」蒙驁(もうごう)が大将軍にまで上り詰めた理由を、リーダーシップと組織管理の面から解説

キングダム蒙驁

漫画『キングダム』に登場する将軍・蒙驁。

作品内では既に死去してしまったキャラクターですが、感動的な最後のシーンが今でも心に残っている方は多いのではないでしょうか。

凡人と揶揄されながらも大将軍と呼ばれた蒙驁将軍ですが、文武において突出したところのない彼は、どのようにしてその地位を手に入れたのでしょうか。

本記事では、蒙驁将軍の台詞や活躍シーンから「凡」なリーダーにこそ学んでいただきたい組織管理術についてお伝えします。

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漫画「キングダム」の蒙驁将軍(もうごう)とは?|アニメ版の声優/身長/所属など

所属
地位 大将軍
武器
身長 不明
副官(存命時) 桓騎(かんき)、王翦(おうせん)
CV(アニメ版) 伊藤和晃

蒙驁は、主人公・信の「さすがガキの頃から名を聞いていた蒙驁大将軍!」という発言から、長く秦国で将軍を務めていることが分かります。

「強い相手には勝てないが、弱い相手との勝負には必ず勝つ」と評される、堅実かつ常套手段を用いた戦法で数多の城を攻略してきました。

奇をてらった戦い方をすることもなく、「凡将」と呼ばれながらも人徳や「人を見る目」によって大将軍の地位を得た人物と言えるでしょう。

ずば抜けた武力を持つ将軍が多いキングダムの中では、やや異質な存在です。

関連記事:【キングダム】飛信隊長・信将軍から学ぶ「頼られるリーダー論」

キングダムで描かれる蒙驁は、史実とはまるで別人?

蒙驁は史実にも登場し、息子に蒙武(もうぶ)、 孫に蒙恬や蒙毅(もうき)がいる点も史実通りです。

また『史記』によれば、生涯で攻略した城は70を超えるとされており「城取り名人」と呼ばれているのも史実に則った設定であると言えます。

凡将と呼ばれる作中でのイメージとは、少し異なりますね。

蒙驁は、おおよそ史実通りの人物ながら、キャラクター性は作品のためにやや脚色されたものであるのかもしれません。

関連記事:【キングダム】文武両道の天才・蒙恬の活躍に学ぶマネジメントのいろは

キングダムにおける白老・蒙驁の役割


蒙驁は宿敵・廉頗との戦いで左腕を失った影響で、中華全土が敵となった合従軍との戦いの後、死去します。

その際に「蒙恬と信と王賁 三人で一緒に高みへ登れ」という言葉を残しています。

同時に、かつて六大将軍に対しては「早く死ねと思うほどに嫌いだった」「心の底では かっこいいなといつも思っていた」と、本心を吐露します。

自身が六大将軍になれなかった悔しさや想いを、これから大将軍を目指していく3人に託した蒙驁。

彼の役割とは、自身の生涯をかけて成しえなかった夢を次世代へ託し、より高みを目指させることだったのです。

大将軍にまで上り詰めた蒙驁が持つ様々なリーダーシップ術

凡将と呼ばれ「勝てない相手には普通に勝てない」と囁かれる蒙驁は、それだけを取れば決して大将軍などと呼ばれる器ではないように思えます。

そんな彼が大将軍として長く秦国の英雄であり続けられたのは、決して目立たず、それでいて他にないリーダーシップ術を持ち合わせていたためでした。

ここからは、蒙驁の備える3つのリーダーシップを

  • 決断力
  • 人を見る目
  • 人徳

の3つに分け、解説していきます。

関連記事:【魅力的】キングダムで秦国の将軍「王騎」が行った「自然と部下が集まるリーダーシップ」とは?

勝てない相手とは無理に戦わず環境を変える決断力

作中では既に秦国の大将軍として登場した蒙驁ですが、実は秦ではなく「斉」の生まれでした。

斉でも地味ながら確実に武功を積み上げていた蒙驁ですが、廉頗の存在によって、望んでいた英雄への道を立たれてしまいます。

作中ではついぞ廉頗に勝てなかった蒙驁ですが、斉を出ると決断した段階で、既に「廉頗には勝てない」未来を想像していたのです。

また、蒙驁は廉頗から「逃げるため」に国を捨てたのかと言えば、それは違うと言えるでしょう。

蒙驁には「英雄になる」という夢があり、その夢を叶えるために最も合理的な手段として、勝てない廉頗がいる斉ではなく、秦国で武功を積み上げるという決断をしました。

目的達成のため、また自身の適性を最適化するために環境を変える決断をした蒙驁は、現代の目線で見れば

  • 格上の競合他社と同分野で無理に戦わず、マーケットを変える
  • 売上目的達成のため、あるいは企業の成長のため、短期的な損を早めに切る

といった、企業の成長を促進するための決断力を備えた優秀なリーダーだと言えます。

「問題児」の才を見抜き副将に据える眼力

蒙驁軍には、桓騎と王翦という2人の副将がいますが、穏やかな人柄の蒙驁に対し、この2人は味方からも危険人物とされています。

王翦は自らが王になることを志している利己的な将軍であり、また桓騎は山賊の出で、敵軍への過剰な攻撃や拷問などを行うなど、2人ともまさに「問題児」です。

しかし、蒙驁はこの2人の実力を早くから見抜き、副将として据えることを選びました。

六大将軍に並ぶと揶揄されるほどの高い実力を持つ2人が蒙驁には敬意を表するのは、後述する彼の人徳によるところでしょう。

ここで注視すべきは、蒙驁の副官2人に対する評価です。

自分には足りない武力、戦力を有していることを的確に見抜き、自分であれば従えることができると判断した上で彼らを副官として登用した蒙驁には、人の本質を見抜く鋭い目が備わっていたと考えられます

異端とされる部下の持つ本質を見抜き、適切なポジションへ配置するなど、適切に扱うことで、十分有用な部下に変えられることが分かります。

力ではなく人柄で部下を携える人徳

「フォフォ」という笑い声やにこやかな表情を備える蒙驁。

他の将軍に比べ武力では劣る彼は、人柄や信頼によって部下をまとめています。

人柄の良いリーダーに対して「この人の力になりたい」「助けてあげたい」と感じ行動した経験は、誰しも覚えがあるでしょう。

逆に、罰則などによって強制的に働かされている状態で、パフォーマンスを発揮できなかった、ということはありませんか?

自らの意志で「~したい」と考えることを「内発的動機付け」、外からの働きかけによる「~しなければいけない」という考えを「外発的動機付け」と表します。

内発的動機付けによって生まれた行動は生産性が高く、また長期間継続するというメリットがあり、マネジメントにおいて重要な要素です。

時に強制力が必要な場面はありますが、部下のモチベーションを高める手段として、リーダーの人間性は非常に重要度が高いと言えます。

参照:内発的動機付けと外発的動機付けの違いとは?高め方や関係性について|mitsucari

蒙驁の台詞から考える、凡なリーダーの組織管理術

癖の強い副官2人をはじめ、多くの部下を持つ蒙驁は、どのようにして軍をまとめあげていたのでしょうか。

ここからは、蒙驁の名言を組織管理の面から分解し、凡庸なリーダーでも発揮できる組織管理術について解説します。

急くな急くな ゆるりと攻めればよいぞ 城は逃げはせぬ

『キングダム』に登場する武将は、自らが先頭に立ち敵を攻略する者が多いですが、蒙驁は真反対の戦略を取ります。

ゆったりとした蒙驁のキャラクター性がにじみ出ている台詞でもありますが、ここに蒙驁の「部下に成長の場を与える」教育方針が見えるのです。

成功を追い求めると、どうしてもリーダーが表に立ち、迅速に仕事をこなす方が効率的だと考えてしまいます。

しかし蒙驁は自らの武功を欲することをせず、確実に城を落とす策略を練りながら、実働を部下に任せ、手柄を上げさせる戦略を取るのです。

目の前の利益を追求するのではなく、先を考え部下の育成を同時に行うことで、組織はより強固なものになり、結果として多くの利を得られると考えましょう。

老将には老将にしか務まらぬ役目がある

秦国を除いた中華全土が敵となった中、敵の侵入を許せば負けが確定する程の重要な地「函谷関」において、蒙驁は守備を行っていました。

軍や軍自体の武力で考えれば、より適切な将は他にもいました。しかし蒙驁は「”重み”が足りぬ」と言い放ちます。

実力のある新進気鋭の若者でも、経験だけはベテランには敵いません。

また、守備を気にしすぎていては動きが鈍り、いざというときに敵に遅れを取りかねません。

他の軍に安心感を与え攻めに転じてもらうためには、経験豊富な「老将」の存在が不可欠でした。

会社組織においても、若手にはどんどん挑戦させることで経験を積ませ、スキルアップを図りたいものです。

しかし若手社員の中には、失敗した際のリスクを恐れ、挑戦の第一歩を踏み出せない人もいるでしょう。

部下の責任を負う覚悟を持ってずっしりと構え、安心感と勇気を与えることで、挑戦、成長させることは、経験豊富なリーダーだからこそできる教育術です。

うろたえることはない 奴の前ではいつでも儂は”敗者”だ

一度も勝てたことがない相手、廉頗と心で語り合うシーンで登場する台詞です。

負け続けた蒙驁は策を練りに練り、対廉頗用の策を弄して、万全の状態で迎え撃ちます。

廉頗に対し「敗者」と自覚し続けてきた蒙驁は、ただの1度廉頗を倒すために様々な工夫をこらし、あと一歩のところに迫るのでした。

蒙驁は敗者、弱者だと自分の至らない部分を認めることで、驕ることなく最大限の準備をし、戦いに臨んだのです。

組織運営を考えるにあたっても、目立つ実力や得意なものがないリーダーが取れる戦略として「万全の準備で臨む」ことは有用です。

考え抜いた人員配置、イレギュラーにも対応できるメンバーを揃え、考え得る全ての事態に備えたチームは、多少のことでは揺らぎません。

まとめ|凡人がリーダーを務めるために「強さ」は必要ない

凡将・蒙驁が軍を率い、城取り名人と呼ばれるまでに至った組織管理の術を読み解きました。

突出したスキルが無いと思いこんでいるリーダーは、勝てないと分かっていながらも「自身の強さ」を求めてしまうものです。

しかし、ビジネスとはリーダーの個人戦ではなく、組織全体の能力を活用して挑む戦いだということを忘れないで下さい。

「強くない」リーダーだからこそ取れる戦略をもって、実力以上の結果を出せる組織作りを行いましょう。

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