リーダーシップの持論化というと、難しい言葉に聞こえるかも知れません。実は、リーダーシップ持論は、日々リーダーとして活躍している人が無意識に行っている作業です。
リーダーシップ持論とは、リーダーシップについての自分なりの考えを言語化し、実践を積み重ねながらアップデートしていく法則や理論のことを指します。優れたリーダーは、リーダーシップ持論を持っていることが多いです。
本記事では、リーダーシップを持論化する方法やプロセスについて解説します。リーダーシップを伸ばしたいと考えている方はぜひ参考にしてください。
目次
リーダーシップ持論とは?
リーダーシップ持論とは、過去の経験を振り返って、リーダーシップについての自分なりの考え方を持論化することを意味します。持論化というと難しいイメージがあるかもしれませんが、実はほとんどの人が無意識に行っている作業です。
例えば、リーダーとして活躍している人は、「一方的に話すのではなく、部下の話に耳を傾けることが大切」「口先だけで自分から行動しないリーダーは信頼されない」といった経験則を持っています。
リーダーシップ持論は、こうした経験則を明確に意識し、他人に説明できるように言語化した法則や理論です。
近年では、リーダーシップの範囲が広がり、管理職やマネージャーだけでなく、一般社員もリーダーシップを発揮することが求められるようになりました。
日々の業務経験から、リーダーシップに関する自分なりの法則や理論を抽出し、リーダーシップ持論を形づくりましょう。
リーダーシップ持論の必要性
リーダーシップを持論化するメリットは2つあります。
- 状況に合わせて、柔軟にリーダーシップ持論を応用できる
- 自分の実体験に基づいているため、他のリーダーシップに関する理論よりも納得できる
リーダーシップ持論は、リーダーシップ研修などで学ぶ既存の理論と違って、自分の実体験に基づいています。そのため他のリーダーシップに関する理論より、自分自身の個性や性格(パーソナリティ)、行動特性(コンピテンシー)に合っているのが特徴です。
リーダーシップ持論を構築すれば、他人には簡単に真似できない、自分だけのリーダーシップを発揮することが可能です。
またリーダーシップに関する経験則を言語化すれば、状況の変化に応じて、柔軟に応用できるようになります。日々、目まぐるしく変化していくビジネス環境に対応し、そのときどきの状況に合った自分のリーダーシップを発揮することが可能です。
リーダーシップを持論化する方法
リーダーシップを持論化するためのステップは4つあります。まずは過去の経験を振り返り、リーダーシップに関する法則や理論を抽出することが大切です。
またリーダーシップ持論は、自分を取り巻く状況の変化に合わせて、常にアップデートしていく必要があります。実際にリーダーシップ持論を活用しながら、PDCAサイクルを回しましょう。
過去のリーダーシップ経験を振り返る
リーダーシップ持論の元になるのは、過去の経験則です。
例えば、リーダーシップを発揮してうまくいった経験や、逆に失敗してしまった経験を振り返り、リーダーシップについての自分なりの考えを言語化してみましょう。複雑な理論や法則は必要ありません。
日頃の仕事で大切にしていることや、自分がこうなりたいというリーダー像から逆算し、リーダーシップを持論化していきましょう。
持論を整理し、明確にする
過去の経験則を洗い出したらリーダーシップ持論を整理していきます。その際は、以下の3つの観点に分けて要点を書き出していくとスムーズです。
- リーダーシップとは何か
- なぜリーダーシップを発揮するのか
- どのようにリーダーシップを発揮するのか
最初に「自分にとってリーダーシップとはこういうものである」という考えを明確にしておきます。リーダーシップを定義したら、何のためにリーダーシップを発揮するのかを考えましょう。
例えば、リーダーシップをチームの目標を達成するためのものと考える人がいれば、職場の雰囲気を明るくするためのものと考える人もいるかもしれません。
なぜリーダーシップを発揮するのかを明確化することで、自分にとって理想のリーダーシップの方向性が定まってきます。
最後に、理想のリーダーシップを実現するため、自分に何ができるのかを考えます。自分の強みや弱みを理解し、他の人にはない自分らしさを発見することが大切です。
実際に持論を活用する
リーダーシップを持論化したら、実際の仕事に活用してみましょう。最初のうちは、なかなか想定どおりの結果にならないかもしれません。
自分の信念や考えにこだわるのはNGです。自分の持論化したリーダーシップがもたらした結果を分析し、常にリーダーシップ持論をアップデートしていく姿勢が求められます。
PDCAを回す
こまめにPDCAサイクルを回す癖をつけましょう。リーダーシップを持論化し、実践し、分析し、改善していくサイクルを繰り返すことで、現実とリーダーシップ持論のギャップが小さくなっていきます。
リーダーシップを持論化したら終わりではなく、構築したリーダーシップ持論を鍛えていく姿勢が大切です。
リーダーシップを持論化して常にアップデートしていこう
優れたリーダーが無意識に行っているのが、リーダーシップの持論化です。リーダーシップの持論化とは、過去の経験を振り返り、リーダーシップに関する経験則を洗い出して法則や理論に落とし込むことを意味します。
リーダーシップを持論化することで、リーダーシップについての自分なりの信念や考えを言語化し、他人に真似できない強みに育成可能です。
またリーダーシップ持論では、PDCAサイクルを回すことが大切です。自分を取り巻く状況の変化に合わせて、リーダーシップ持論を常にアップデートしていきましょう。
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