リーダーシップには組織やチームのメンバーとのコミュニケーション能力が欠かせません。コミュニケーション能力がどのように活きるのかを知れば、良いリーダーとしてチームを率いることができるでしょう。
本記事では、コミュニケーションがリーダーシップにどのような影響を及ぼすのか、能力が高い人の共通点と合わせて解説します。
目次
リーダーシップを発揮するためにコミュニケーション能力が重要な理由
リーダーシップを発揮するには、組織をまとめてメンバーとの関係を良好に保ちながら、目標の達成や問題の解決を目指す必要があります。
そのためにはコミュニケーションが欠かせません。ここからは、リーダーシップにコミュニケーション能力が重要な理由を解説します。
メンバーと信頼を築ける
コミュニケーション能力が高い人は、人との信頼関係を築くことも得意です。話をしっかり聞く、自分の弱みも見せる、透明性の高い評価をするなど、細かいことの積み重ねで信頼関係を築きます。
メンバーとの信頼関係が構築できれば、会議中や業務の中でアイデアや意見が出やすくなり、より広い視野で課題に取り組めるでしょう。
また組織やチームに内在している問題や、個人の悩みも発見しやすくなります。
メンバーのモチベーションを上げられる
メンバーのモチベーションの維持や向上も、リーダーに求められます。コミュニケーションが上手な人は、適度な刺激を与えてモチベーションを高めることが得意です。
オープンなコミュニケーションによって得られる信頼感もモチベーションに影響します。モチベーションの高いメンバーはより意欲的に業務に励み、組織やリーダーに対しての信頼感も強くなります。
会社のビジョンやチームの目標を共有しやすい
会社のビジョンやチームの目標は、一度聞いただけではぼやけてしまいがちです。
コミュニケーション能力が高い人は、それを都度巧みに伝えて、組織内の意識を常に高められます。メンバーに現状を共有し、自分たちの問題として再認識させることも得意です。
チーム全体が同じ方向を向いていればリーダーシップを発揮しやすくなり、より高いパフォーマンスを示せるようになります。
コミュニケーション能力が高いリーダーの共通点
リーダーシップを取れる人には、元々の才能やスキルがあると考えられることが多いです。
しかし、リーダーに必要なコミュニケーション能力は努力によって身につけることが可能です。コミュニケーション能力が高いリーダーの共通点を知り、意識的に取り組むようにしましょう。
傾聴力が高い
コミュニケーション能力が高いリーダーは、自ら発信するだけでなく、メンバーの話や意見に耳を傾ける力があります。
真摯な態度で話を聞いていると、相手は信頼感や親しみを持って、より多くの話をしてくれるようになるでしょう。それによって抱えている問題やギャップを発見し、解決することでより深い信頼関係が生まれます。
また傾聴力が高い人は、リラックスして話せる雰囲気作りが得意です。相手の言葉に共感しながら話を聞き、自分の意見を押し付けません。上手に相手の話を聞き出すことで、円滑なコミュニケーションを取れるようになります。
周りに気を配っている
広い視野を持って周囲のさまざまな情報に意識を向けているのも、コミュニケーション能力が高いリーダーに共通している特徴です。例えば、以下で紹介する内容について、気を配っていきましょう。
市場やビジネス環境の変化
市場全体や同業他社の動向、成績などは情報の宝庫です。コミュニケーション能力が高いリーダーは、常に意識して最新の情報を得るようにしています。
早い段階で市場やビジネス環境の変化に気付ければ、自社やチームへの影響を想定し対策を先回りして考えて、チームを導くことが可能になるからです。
チーム内の空気感や人間関係
リーダーシップを取れる人の多くは、メンバーの大切さを十分に理解しています。メンバーが心身ともに健康であることは、パフォーマンスの向上に欠かせません。そのためチーム内の空気感や人間関係に対しても、細やかに気を配りましょう。
メンバーのストレスやモチベーションの低下、抱えている問題などを聞き出すために、自分の弱さや悩みを話すことも一つの方法です。
成果の微妙な違いやその原因
自社やチームの成績に変化が発生した際に、その原因を精査して隠れている問題や成果に気付くことも共通点です。ポイントは成績が悪化したときだけでなく、向上した際にもその原因に気付くことです。
コミュニケーションが得意な人は、成果が新しい施策やチーム全体の努力によるものなのか、個人の努力による変化なのかをしっかりと分析します。また成功のプロセスを正しく判断することで、メンバーへの公平な評価にもつながります。
メンバーに期待をしている
相手を信頼し、期待感を持っていることはビジネスシーンのコミュニケーションで重要な要素です。同じチームで同じ目標に向かっているメンバーなら、なおさらでしょう。
メンバーに期待をしていれば、言葉や態度にもそれは表れ、受け取った相手にも伝わります。それによってモチベーションが上がったり、信頼関係が深まったりします。
また言葉や目標設定によって、期待している旨を伝えることも大切です。
「君はこのスキルや能力を持っているからこれを目標にしよう」「先月はこれだけ頑張って成果を出せたので今月はより高い目標にチャレンジしてみよう」など、評価した上で期待を寄せることがポイントです。
伝達能力が高い
コミュニケーションが得意なリーダーは、傾聴力に加えて伝える力も高い傾向にあります。チームが目指す目標や持っているビジョンを言葉として伝えるだけでなく、自分の気持ちや情熱を共有し相手の心に響かせることが得意です。
また上層部や他チームとの交渉や説得の際も、必要な情報と要望や提案を分かりやすく伝えます。ただ伝えるだけではなく、相手の性格や立場を考慮して、伝え方を柔軟に変えつつも伝えるべき内容を届けることが重要です。
非言語のコミュニケーションも上手
私たちは他人に何かを伝えるとき、言葉や文章などの言語に頼ることがほとんどです。しかし二者間で対話する際に、言葉による伝達は一部でしかありません。言葉の他には、表情や目線、ボディーランゲージなどの非言語によって伝達されます。
例えばメンバーに対して「悩みを聞くから話して欲しい」と伝える際に、腕組みや渋い表情をしていては、本当に聞きたいと思っていたとしてもなかなかその気持ちは伝わりません。
しかし柔和な表情や腕を広げる仕草を加えると、相手は言葉を受け入れやすくなります。
コミュニケーションが得意なリーダーはこれを理解しており、非言語によるコミュニケーションを重視して会話に取り入れています。
リーダーシップを発揮するにはコミュニケーション能力が重要
人を導くだけでなく、人と人をつなげる役割も持つリーダーという立場は、さまざまな面でコミュニケーション能力が求められます。聞く力や伝える力はもちろん、周囲に気を配り情報を取り入れてチームに落とし込み、メンバーの士気を高めることが大切です。
リーダーシップを発揮するために必要なコミュニケーション能力を高めて、より信頼されるリーダーを目指しましょう。
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