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フェローとは?導入が増えている背景とメリット・デメリットを紹介!

フェローとは

近年、企業で「フェロー」という役職が設けられるようになっています。

フェローは、一般的には大学や研究所などで用いられることが多い単語です。

では企業におけるフェローには、一体どのような意味があるのでしょうか。

そしてなぜ、フェローが導入されるようになったのでしょうか。

本記事では、ビジネスシーンにおけるフェローについて解説していきます。ぜひ最後まで読んでみてください。

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フェローとは?【研究員・専門家】

デジタル大辞泉が定義するフェローは、以下の通りです。

  1. 仲間。友達。同僚。
  2. 大学の特別研究員。特別研究費を支給される大学院生。特に、イギリスのオックスフォードおよびケンブリッジ大学の特待交友。また、学術団体の特別会員。英米の大学の評議員・理事。

以上の意味を見るに、フェローは「研究機関における優秀な研究員・専門家」のことを指すと言えます。

フェローの様々な使い方

フェローは研究機関における優秀な研究員・専門家のことを指す一方で、組織によって、様々な使い方があるようです。

ここでは①民間企業、②研究機関、③行政機関の3つの組織におけるフェローを紹介していきます。

民間企業におけるフェロー

民間企業におけるフェローは、専門領域を極めて企業の技術開発に大きく貢献した人物を指すようです。

例えば、ソフトレーザーによる質量分析技術を開発してノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏は、島津製作所でシニアフェローの役職を務めています。

また、電子顕微鏡の研究開発で多大な功績を残した外村彰氏も日立製作所のフェローでした。

IT、製造、医薬業界などでは、社内で研究開発を推し進める例は珍しくありません。

そういった場において、企業の技術開発に貢献した研究員・専門家が、フェローに着任するようです。

研究機関におけるフェロー

研究機関におけるフェローは、その研究機関において優秀な結果を出した研究員に与えられる称号を指すようです。

フェローの基準は大学や研究所によって異なります。

一例を挙げると、プログラミング言語・Rubyを開発したまつもとゆきひろ氏は、ネットワーク応用通信研究所と楽天技術研究所のフェローを務めています。

研究機関の中でフェローとして認められると、研究費を与えられたり、大学の特待制度を受けられたりするようです。

行政機関におけるフェロー

行政機関におけるフェローは、政策立案のために専門知識を提供する研究者を指すようです。

日本の場合、内閣府が科学技術政策フェロー制度を実施しており、科学技術・イノベーションに関する政策を立案する際に、研究者を参画させます。

具体的には、内閣府によって決定されたフェローは、年に数回実施される総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)に参加して、国の政策立案・総合調整に関わります。

フェロー制度の導入が増えている背景

フェロー制度の導入が増えている背景は以下の3つです。

  • ジョブ型雇用が一般化したため
  • テクノロジーに特化した人材が必要不可欠のため
  • イノベーションが求められているため

それぞれ詳しく解説していきます。

背景①:ジョブ型雇用が一般化したため

フェロー制度が普及した背景として、ジョブ型雇用の一般化が挙げられます。

そもそもジョブ型雇用は、企業が求めるスキル・経験・知識を有した人材に限定して採用する手法のことです。

そして近年、ソニーやNTTデータを始めとした技術系の企業では、新卒採用においても、ジョブ型雇用を実施するようになりました。

ある意味、ジョブ型雇用で入社した人材の最終到達点の1つが、フェローです

フェロー制度を導入することで、ジョブ型雇用で獲得した専門性の高い人材のモチベーションが大きく向上する可能性があります。

背景②:テクノロジーに特化した人材が必要不可欠なため

フェロー制度が普及した背景として、テクノロジーに特化した人材の重要度が年々増している現状が挙げられます。

現在、世界の時価総額ランキングで上位に入っている企業のほとんどが、研究開発に莫大な資金を投下しています。

1兆円規模の投資も珍しくありません。それだけ「テクノロジーに投資しなければ生き残れない時代になった」ということなのでしょう。

テクノロジーに特化した人材を獲得するための手段として、フェロー制度は有効です。

実際、楽天はフェロー制度を活用することで、Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏を迎え入れることに成功しています。

テクノロジーに強い人材を確保する手段として、フェロー制度は有効かもしれません。

背景③:イノベーションが求められているため

フェロー制度が求められる背景として、イノベーションが求められていることが挙げられます。

現在、人工知能の進化によって、テクノロジーが指数関数的に成長するようになっています。

世界を変えるような技術が、1年の中で何度も登場する変化の激しい時代になっているのです。

以上のことから、企業が生き残る上で、常にイノベーションが求められるようになっています。

そしてイノベーションを起こすには、研究者・専門家による非常に高度な知識が必要不可欠です。

イノベーションを起こせるような研究者・専門家を囲い込むために、フェロー制度が導入されている背景があります。

フェロー制度の3つのメリット

フェロー制度のメリットは以下の3つです。

  • 専門知識を事業に活かせる
  • 新領域を開拓できる
  • 専門性の高い従業員のモチベーションが高まる

それぞれ詳しく解説していきます。

メリット①:専門知識を事業に活かせる

フェロー制度を導入することで、研究者・専門家が持つ専門知識を事業に活かせる可能性があります。

例えば、近年注目を浴びている「自動運転技術」は、一般的なビジネスマンはまず保有していない知識です。

また、ソフトウェアエンジニアでも、自動運転技術を深く理解している人材はほんの一握りでしょう。

アプリケーション開発と自動運転では、求められる考え方やスキルが全く異なるためです。

つまり、高度な専門知識を事業に組み込むためには、外部から優秀な研究者・専門家を社内に引き込むしかないのです。

そのための手段として、フェロー制度が有効だと言えます。

メリット②:新領域を開拓できる

フェロー制度を導入することで、新領域を開拓できる可能性があります。

新規事業を立ち上げる際は、やはりその事業の専門的な知識が必要不可欠です。

一例を挙げると、近年「Appleが自動車事業を開拓している」という報道が注目されるようになっています。

もしこれが本当なら、Appleには自動車製造の専門家が必要なはずです。

そのために高待遇を提示して、社外から専門家を引き込んでいる可能性も十分に考えられます。

新領域を一気に開拓するのであれば、ゼロから人材を育成するよりも、外部から専門家を招いた方がいいのは言うまでもありません。

そのための1つの手段として、フェロー制度が有力な選択肢となります。

メリット③:専門性の高い従業員のモチベーションが高まる

フェロー制度を導入することで、専門性の高い従業員のモチベーションを高められます。

多くの企業では「利益が最優先」なので、利益に直結する営業職など、広範にわたるビジネススキルを有した人材のモチベーションが高くなりやすいです。

逆に、利益に直結しない、短期間で利益につながらないような、専門性の高い従業員のモチベーションが低くなりがちです。

そこで、フェロー制度を導入して、専門性の高い従業員に高待遇を提示できるようにします。

たしかに企業活動は利益が最優先です。

しかしその一方で、社会を変革させるようなアイデアも企業の維持と発展には必要で、そのためには専門家による研究開発が必要不可欠だと言えます。

専門性の高い従業員のモチベーションを高めて、イノベーションを誘発しやすい環境を作りたいのであれば、フェロー制度を導入するのがいいでしょう。

フェロー制度の3つのデメリット

フェロー制度のデメリットは以下の3つです。

  • 確実なリターンが見込みづらい
  • 工数見積もりが難しい
  • 人件費が大きくなる

それぞれ詳しく解説していきます。

デメリット①:確実なリターンが見込みづらい

フェロー制度は確実なリターンが見込みづらいのがデメリットです。

仮にフェロー制度を導入して、社内の研究者・専門家が優れた研究結果を残したとしましょう。

しかし、その専門知識及び技術が、企業の利益に直結するかどうかは別問題です。

かといって、利益を手堅く見込んだ研究開発をしていても、大きなリターンが見込めるイノベーションは期待できません。

以上の点から、フェロー制度は確実なリターンが見込みづらいのがデメリットです。

GoogleやAmazonのように、莫大な資金がある企業であれば「数撃てば当たる」戦略ができますが、資金力の乏しい企業では厳しいでしょう。

デメリット②:工数見積もりが難しい

フェロー制度は、工数見積もりが難しいのがデメリットです。

フェローによる研究開発は、まずゴールがどこにあるかがよくわかりません。

そのうえ、ゴールまでにどれだけのリソースが必要なのかもわからないので、工数見積もりは極めて困難だと言えます。

仮にフェロー制度を導入したとしても、企業に利益をもたらすまでにどれくらいのリソースが必要かがわからないのは、大きなデメリットです。

デメリット③:人件費が大きくなる

フェロー制度を導入することで、人件費が大きくなるのもデメリットだと言えます。

一般的にフェロー制度は、高待遇を提示することで専門人材を確保する手段です。

そのため、フェロー制度を導入した時点で、人件費が膨らむ可能性があります。

フェロー制度を導入する際は「人件費が大きくなるデメリット」と「フェロー制度を導入することで得られる利益」を天秤にかける必要があるでしょう。

フェロー制度の導入事例3選

ここではフェロー制度の導入事例を紹介していきます。

事例①:シチズン時計株式会社

シチズン時計は、多様なキャリアパスを提示するために、2021年からフェロー制度を導入しています。

高度な専門知識や卓越した技術を有する人材が対象となっており、役割期待に合わせた報酬や、60歳以降も継続的に働ける待遇を用意しているそうです。

実際、フェローを任命されるような研究者は60歳以上の方が多いため、高い知識や経験を持った定年後の人材が働ける環境を、フェロー制度という形で提供するのは良いかもしれません。

事例②:NTTグループ

NTTグループは、世界的に認められる研究業績を挙げている研究者の中で、特に象徴的な研究者に対して「フェロー」を与えています。

NTTグループにおけるフェローは、研究職の中で最も位の高い役職となっており、研究裁量権が与えられるのはもちろんのこと、特別研究室も用意されます。

また、フェローになるまでのキャリアパスとして「特別研究員」や「上級特別研究員」も用意されており、優秀な若手研究者をサポートする仕組みが構築されているのも特徴です。

資金力のあるNTTグループだからこそできるフェロー制度だと言えます。

事例③:伊藤忠テクノソリューションズ株式会社

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)では、2018年からフェロー制度を導入しています。

CTCでは2015年からマネジメント職コースと上級職コースを用意していました。

特に上級職コースではエンジニア、営業、スタッフの最高位の職位として「技能監」「営業主監」「職能主監」が用意されており、本部長と同等の待遇を獲得できるようになっています。

そしてCTCのフェロー制度は、上記の2つのコースのさらに上位に位置するものです。

CTCにおけるフェローの役割は「専門的知見を活かした経営層への提言・提案の実施」で、経営参画的な意味合いが強くなっています。

CTCのように、専門人材と経営層の距離を近づける手段としてフェロー制度を導入するのも良さそうです。

まとめ

それでは本記事をまとめていきます。

  • ビジネスシーンにおけるフェローは専門領域を極めて企業の技術開発に大きく貢献した人物を指す
  • フェロー制度が増えている背景として、ジョブ型雇用の普及や専門人材に対するニーズ増加が挙げられる
  • フェロー制度を企業の利益増加に繋げるには工夫が必要

本記事ではフェロー制度について解説してきました。

研究開発を必要とする企業であれば、専門人材のキャリアパスの1つとして、フェロー制度を導入するのがいいかもしれません。

ただし、フェロー制度の導入が企業の利益に直結しない点には注意が必要です。

フェロー制度を導入するメリットとデメリットを天秤にかけて、判断するといいでしょう。

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