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人材不足が深刻化する介護業界で 社員をいかに定着させたらよいか

介護業界でいかに社員を定着させるか

介護業界は高齢化が加速する日本において必要不可欠な業界です。

しかし、介護サービスを提供できる人材不足が深刻化しています。

今回は介護業界の会社が人材をいかに採用し、定着させたらよいかを考えていきます。

関連記事:介護の人手不足に効果的な解決策6選|実態とともに解説

深刻な人材不足が起きる理由

日本では少子高齢化が加速し、介護が必要な人の数は増加しています。

今後も高齢者の人口増加に伴い、この傾向はより一層強まってくるため、介護サービスを提供できる人材不足はより深刻化してくるでしょう。

なぜ、介護業界に人材が集まりにくいのでしょうか。主な理由は以下の三つです。

高度な専門性が必要

介護士に求められる専門性は知識、技術ともに非常に高いものが要求されるため、その資格取得の難しさは介護士の不足につながります。

低賃金

介護業界は24時間365日の対応が必要です。夜勤や休日出勤が多く、長時間労働が常態化しています。

平均時給が低く、正社員として雇用されている人の月収が20万円以下というケースも少なくありません

介護サービスを提供する人の生活水準が上がらず、介護の仕事を志す人材は減少していきます。

過重労働

介護士には高齢者の身体介助や日常の支援、健康管理、コミュニケーションなど、多岐にわたる業務が求められます。

介護士の精神的負担も大きく、ストレスをどのように軽減していくかも大きな課題の一つです。

採用ミスマッチの理由

このような現状により、介護士の不足が深刻化していることから、介護サービスを提供する会社は人材確保に躍起になり、採用活動を進めています。

その結果、サービス設計や事業計画を考慮せず、単純人数推計の募集を促進してしまうのです。

しかし、適正に合わない人材が採用されてしまうと、早期退職や離職率の上昇、メンタル不調などの問題が顕在化し、業界がさらに疲弊してくるという悪循環が生まれてしまいます。

このような採用ミスマッチが発生する原因は、大きく以下の四つです。

関連記事:採用ミスマッチの対策方法5選【従業員を定着させる方法も紹介!】

曖昧な求人内容

求人内容が抽象的で雇用条件が明確に設定できていない場合、その会社の適正に合わない人材が集まってくる確率が高まります。

面接官の技量不足

求人内容が曖昧だと面接官も採用基準が不明確になり、面接官の好みで採用が決定してしまいます。

それにより入社後の採用ミスマッチが起こってくるのです。

福利厚生の不足

介護業界は、長時間労働により肉体的・精神的な負担が大きいにもかかわらず、福利厚生が充実していないケースが多く、介護士の不安が増加してしまいます。

業務内容の理解不足

介護士の業務は重要で負担が大きいですが、そのサービスは雇用主が見えない場所で行われているため、雇用主が介護士の業務内容を正確に把握することができず、適切なサポート施策を打ち出せていない場合もあります。

採用ミスマッチを最少化して介護士を定着させるための対策

では、これからの日本社会において必要不可欠な介護人材をどのように採用し、育成していけばよいかを考えていきます。

労働環境を把握する

非常に厳しい労働環境で業務を行っていると考えられる介護士の労働環境を改めて正確に把握することが必要です。

介護士の労働環境は職場や業界によって異なる場合があります。

例えば、施設内で人員不足や残業が頻繁に発生するなど、労働条件が厳しい職場もあるでしょう。

そこで、各施設や業界の現状を把握するため、調査やアンケートを実施してください。

また、一回の調査で終わらせず、定期的に労働環境を調査することによって、改善点を抽出し続けることがポイントです。

スキルアップをサポートする

採用した介護士を定着させるためには、その職場で業務をすることにより、自分の成長を実感させることが重要です。

例えば、個人のニーズに合わせた研修プログラムなどが考えられます。

介護士はそれぞれ異なる経験やスキル、能力を持っています。

そのため、個人のニーズに合わせた研修プログラムの作成が必要です。

例えば、新人職員には基本的な介護技術や法律知識を教える研修を、中堅職員にはマネジメントに関する研修を、ベテラン職員には最新介護技術や認知症ケアに関する研修を準備します。

このように、介護士がここにいると成長できる、成長することをモチベーションにできる環境をつくらなければなりません。

福利厚生を整える

介護士は過酷な労働環境での業務が求められるため、適切な福利厚生が必要です。

下記に主だったものをまとめました。

【健康管理】

定期的な健康診断やストレスチェックの実施、健康相談やカウンセリングの提供

【労働時間の短縮】

長時間労働を避けるために週40時間以下の労働時間制限を設けることが望ましい。また休憩時間や勤務シフトの工夫も大切

【休暇制度の充実】

有給休暇、年次休暇、育児休業等、適切な休暇制度を整備

【手当の充実】

社会保険や厚生年金、退職金制度、住宅手当などを導入

業務内容の明確化

上記のように労働環境を整えた上で、求人を出す際に求める人材を明確にしてください。

人材を確保したいために業務内容を曖昧にし、とにかく多くの候補者を集めようとする会社もありますが、そのせいで「入社後に条件と違った」や「頑張っても評価されない」と感じる介護士が現れてしまうのです。

やりがいを感じにくく、働くモチベーションが維持できないという理由で離職につながるケースも少なくありません。

介護士は非常にストレスの高い業務を行っているため、精神状態が不安定になりやすいです。

また、要介護者は介護士の思った通りに動けないため、介護士がストレスを要介護者(高齢者)にぶつけてしまうという問題も発生しています。

採用ミスマッチは従業員や事業者だけでなく要介護者にもマイナスの影響を与えるのです。

このような問題の解決は社会構造と密接に関係しているため、政府としての取り組みも必要でしょう。

ただ、現状を憂うだけではなく、それぞれがそれぞれの立場で課題に向き合い改善を繰り返すことが必要なのではないでしょうか。

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