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分かりやすい議事録の書き方|基本項目や書き方の11のコツを紹介

企業で行われる会議や打ち合わせでは、今後の業務の進め方や課題への対策など幅広い事柄が話し合われます。

会議や打ち合わせの出席者であれば、話し合われた内容の把握が可能ですが、出席しなかった従業員には伝わりません。このように会議や打ち合わせに出席しなかった従業員に対して、内容を伝達するのに役立つのが議事録です。

本記事では、読みやすさと分かりやすさを両立した議事録の書き方について、議事録の概念や基本項目を交えて解説します。

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議事録の目的・必要性

企業では自社・他社との打ち合わせや商談など、いくつもの会議を実施します。これらの会議で話し合われたことや決定事項を記した書類が議事録です。

議事録を作成することで、読んだ人に会議や打ち合わせの内容を共有できます。また、議事録があれば決定事項に対して認識のズレをなくせます。

分かりにくい議事録の特徴

わかりにくい議事録ってどんなの

議事録は、会議や打ち合わせ内容の共有や決定事項の認識の統一に役立ちます。しかし、議事録の内容が分かりにくいと正しく情報共有ができない恐れがあります。

そのため議事録を作成する際には、他人が読んでもきちんと分かる内容になるよう心掛けることが大切です。

ここでは分かりにくい議事録の特徴について、次の3つを紹介します。

  • 要点がまとまっていない
  • 内容に抜け漏れがある
  • 意見と事実が混ざっている

要点がまとまっていない

要点がまとまっていない議事録は、他人が読んだ際にどのような内容が話し合われたのかきちんと把握できません。人によって捉え方が変わるような書き方も、決定事項の認識のズレにつながる可能性があります。

要点をまとめるには、議事録の作成者が会議や打ち合わせの目的、議題をしっかりと理解しておくことが欠かせません。何について話し合われたのかが分かれば、出された結論と紐づけて、議事録の要点をまとめることができます。

内容に抜け漏れがある

議事録の内容に抜け漏れがあると、認識のズレにつながりかねません。例えば、半期で売上〇%アップという目標が会議で決まったにもかかわらず、議事録に売上〇%アップとしか記載されていないと、重要な期日についての認識がズレてしまいます。

その結果、期日までに全員が目標を達成できなくなってしまうかもしれません。また、誰が発言したかの記載が抜けてしまうと、後々、言った・言わないの水掛け論に発展する恐れがあります。

内容の抜け漏れを防ぐには、誰が、何をいつまでにといった情報を漏らさずに記載しましょう。もし聞きそびれてしまったことがあれば、会議終了後に他の出席者に確認することも大切です。

意見と事実が混ざっている

意見と事実が混ざっている議事録も分かりにくくなります。会議や打ち合わせでは多くの意見が飛び交います。

このような意見を出された順に議事録にまとめていると、起こり得るのが事実と意見の混在です。その結果、他人が読んだ際に読みづらい議事録になってしまいます。

例えば、目標達成に向けて多くの案が出たときに、出席者から出た案を全て議事録に記載すると、最終的に決定した施策が分かりづらくなってしまいます。

議事録を作成する際はシナリオのように発言を全て記すのではなく、キーとなる要素を簡潔に記載することがポイントです。

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議事録で大切なこと

議事録作成で大切なこと

議事録を作成する際に大切なことは、会議や打ち合わせで話し合った内容が分かることです。また、決定事項に対してどのようなアクションを取ればよいのか、やるべきことが整理されている必要もあります。

会議で話し合ったことと決まったことが分かる

議事録には、会議で話し合ったことや決まったことをきちんと明記しましょう。正しい情報を漏れなく記載するには、会議中にメモで要点や重要な発言、キーワードなどをメモしておく必要があります。

また、会議から時間が経ってしまうと当時の記憶がどんどん薄れてしまい、メモを見ても状況が思い出しにくくなってしまうため、会議が終了したらなるべく早めに作成し始めることが大切です。

やるべきことが整理されている

議事録は会議や打ち合わせの決定事項を記載するだけでなく、今後やるべきことが整理されているのが理想的です。決定事項に対して、どのようなタスクをこなせばよいのかが整理されていれば、次に取るべきアクションにすぐ移行できます。

今後やるべきことを記載する上では、具体的にどのような行動を取ればよいのかを項目ごとに分類するのがポイントです。必要であれば、表やフロー、リストなどに落とし込むのもおすすめです。

議事録に盛り込む基本項目

分かりやすい議事録を作成するために、盛り込むべき基本項目を押さえておきましょう。分かりやすい議事録に必要な基本項目とそれぞれのポイントは次のとおりです。

基本項目 ポイント
会議名 会議の内容(何を決定する会議なのか、何を報告する会議なのか)が分かるように記載する
日時 西暦と24時制で記載するのが一般的だが、過去の議事録と表記をそろえる
開催場所 省略せずに正しく記載する
出席者 クライアントが参加している場合はクライアントから記載して、役職が高い順に記載する 部署名・役職も記載する
会議内容 見出しを設けて会議の内容を記載する
決定事項 決定事項を具体的に記載する
次回会議日程 次回の会議日程を記載する 出席者、議題、開催場所が決定していれば合わせて記載する

また、必要であれば会議や打ち合わせの所見も記載します。

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議事録の書き方の11のコツ

分かりやすい議事録を作成するコツ

誰が見ても分かりやすい議事録の書き方のコツは、11個あります。どれも欠かせないポイントばかりなので、議事録作成が苦手に感じている方は、ぜひ実践してみてください。

1. 事前に議事録の構成を決めておく

事前に議事録をどのような構成で作成するのか、あらかじめ決めておくことが大切です。一般的に議事録の構成は前述の基本項目に沿って組まれます。

しかし、会議や打ち合わせによっては、過去に議事録が作成されているケースがあります。そのような場合は過去の議事録の構成に則って作成するようにしましょう。

これまで続いていた構成が変更されてしまっては、かえって読みにくい議事録になってしまいます。

2. 録音しておく

会議中に録音しておくことも大切です。会議や打ち合わせでは次々と意見が出てくるため、メモだけでは内容を追えなくなってしまうかもしれません。このような際に役立つのがボイスレコーダーです。

ボイスレコーダーで録音すると、聞き逃しを防げます。録音のためにはボイスレコーダーを購入する以外にも、スマートフォンのボイスレコーダーアプリケーションを使用するという方法もあります。

録音は会議や打ち合わせの内容を聞き漏らさないために役立ちますが、出席者に無断で録音してしまうと、相手に不快感を与えかねません。録音する際は事前に承諾を得るようにしましょう。

録音した内容は文字に起こす必要があります。自分で行うと時間がかかってしまう場合は、AIを搭載した議事録作成ツールの導入も検討してみましょう。

ツールによっては、文字起こしだけでなく文章から要点をまとめてくれる機能などもあります。また全てを文字起こしするのではなく、会議中のメモを基に事実や不足情報を補う目的でボイスレコーダーを活用するのもおすすめです。

録音しておけば、メモに夢中になるあまり会議に参加できないといった状況を避けることもできるでしょう。

3. ピラミッド構造を意識する

ピラミッド構造とは結論を頂点とした三角形の構造で、下に行くほど詳細な内容にかみ砕かれていく事を表しています。これを議事録の構造に置き換えると、次の3つで構成されます。

階層 内容
標題 報告書の概要が要約されている
内容要旨 会議で取り上げた議題や打ち合わせ内容など
詳細内容 会議での発言やヒアリングした内容のまとめ

さらに、詳細内容も次の3つの階層に分けられます。

階層 内容
見出し 小見出しの要約
小見出し 説明文の要約
説明文 会議の内容の説明

議事録の構造と同様、詳細内容も階層を上がるほど内容が要約されていき、階層を下るほど説明的です。

このようなピラミッド構造を意識すると、会議や打ち合わせの要点をスムーズに整理できます。その結果、ロジカルで他人が読んでも分かりやすい議事録の作成が可能です。

4. 簡潔に書く

分かりやすい議事録を作成するためには、簡潔に書くこともポイントです。議事録は会議や打ち合わせの単なる文字起こしではなく、その後の業務をスムーズに進めるための書類でもあります。

そのため、発言内容を全て記すのではなく、キーとなる発言やワードを簡潔に記しましょう。

5. 箇条書きで書く

議事録を簡潔に書くには箇条書きを活用しましょう。箇条書きを用いることで読み手、議事録の作成者それぞれに次のようなメリットがあります。

読み手 ・簡潔なため要点を理解しやすい
・文章よりも読む負担が少ない
議事録の作成者 ・文章の構成が不要
・簡単に書き足していける

例えば、売上を上げるために「新規顧客に架電したり、既存顧客と定期的なミーティングをしたり、商品単価を上げたりする」と書かれるよりも、次のように箇条書きにした方が読みやすくなるでしょう。

  • 新規顧客に架電する
  • 既存顧客と定期的にミーティングをする
  • 商品単価を引き上げる

箇条書きを用いる際は体言止めや、である調での記述をするなど語尾の言い回しを統一すると、スッキリとした印象を与えられます。また、同じ言葉の繰り返しを削除することもポイントです。例えば、以下の比較例を見てみましょう。

同じ言葉を繰り返す場合 ・売上向上のために新規顧客に架電する
・売上向上のために既存顧客と定期的にミーティングをする
・売上向上のために商品単価を引き上げる
同じ言葉の繰り返しを削除する場合 ・新規顧客に架電する
・既存顧客と定期的にミーティングをする
・商品単価を引き上げる

繰り返し登場する言葉を削除すると、シンプルで読みやすい文章へと変わります。

6. 5W2Hを意識して書く

5W2Hを意識して書くのも大切です。5W2Hは以下の頭文字を取っており、情報を正確に伝えるためのフレームワークのことです。

  • Who(誰が)
  • When(いつ)
  • Where(どこで)
  • What(何を)
  • Why(なぜ)
  • How(どのように)
  • How much(いくら)

会議の内容によっては単価やプロジェクトの予算など費用にまつわる話もよく出てきます。そのため5W1HにHow much(いくら)を追加した5W2Hを意識して内容を網羅できるようにしましょう。

5W2Hを意識すれば、費用だけでなく発言者や発言の背景(なぜ)などの重要な要素の記載漏れを減らせます。

7. PREP法を活用する

議事録を読む人全員が、じっくりと目を通すことができる訳ではありません。そのため読み手の負担を減らし、流し読みしても内容が伝わるようにするには、PREP法を活用しましょう。PREP法とは以下の単語の頭文字を取ったフレームワークです。

  • Point:結論
  • Reason:理由
  • Example:具体例
  • Point:結論

PREP法ではピラミッド構造と同じく、結論からスタートしてその理由、具体例、最後に再び結論を述べます。結論からスタートするため、読み手は議事録で伝えたいことをすぐに理解できます。

反対に理由や説明からスタートしてしまうと、読み手は最後まで読み進めていかなければ、内容を完全に理解することができません。

また、PREP法を用いることで論理的かつ説得力のある議事録の作成が可能です。PREP法では具体例を盛り込むため、より読み手が内容を理解しやすくなるでしょう。

8. 数字は正しく記入する

数字は正しく記入することも必要です。会議や打ち合わせでは、売上や予算など重要な数字が出てくることもあります。

このような数字は聞き逃すことなく、正確に議事録に盛り込みましょう。売上や予算といった重要な数字を誤って記載してしまうと、後々トラブルにつながりかねません。

録音している場合であっても、音声では判断しづらい可能性があります。そのため、録音していても数字はその場で別途メモを取っておくことが大切です。

9. 記号を活用する

会議や打ち合わせでの発言内容を漏らすことなくメモするには、記号の活用がおすすめです。記号を用いることで、メモする時間を短縮できます。

例えば売上が落ち込んだことへの対策についてであれば、売上の低下→対策が必要→A案、B案、C案というように矢印で因果関係を示します。こうすることで、メモにかける時間の削減が可能です。

他にも、決定事項には〇を付けるといったように、独自のルールを設けてメモをスムーズに進めていきましょう。

また、略語を用いることもメモの時間短縮に効果的です。例えば、ミーティングと記すよりも、MTGと記した方が時間を短縮できます。

10. 必要があれば画像や写真を挿入する

議題によっては文章だけでなく画像や写真、図解を挿入すると、より読み手に内容を伝えやすくなります。例えば商品のパッケージについての発言があった場合、該当する商品の画像や写真があった方が理解しやすいでしょう。

また、業務の流れを記載する場合は図解を用いることで読みやすくなります。

さらに、会議や打ち合わせで登場したホームページに関するリンクを貼っておくのもおすすめです。

11. 会議に同席した上司や同僚に確認してもらう

議事録が完成したら、会議に同席した上司や同僚に内容を確認してもらいましょう。漏れや事実誤認がある議事録を共有してしまうと、参加者と議事録を読んだ人とで齟齬が発生してしまいます。

そのため、会議に同席した上司や同僚に確認してもらうことが大切です。

議事録を確認してもらう際は内容の漏れや事実誤認以外にも、読みやすい議事録になっているかも併せて見てもらいましょう。

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議事録は分かりやすさと正確性が重要

会議や打ち合わせの議事録は、出席者以外への情報の共有と決定事項の認識のズレを防ぐことが目的です。

そのため、議事録には分かりやすさと正確性が求められます。事前に議事録の構成を決めておく、ピラミッド構造を意識するといった点から議事録作成に取り入れてみましょう。

また、発言内容の聞き漏れを防ぐために録音するのもおすすめです。録音内容を基に議事録を作成したら、同席した上司や同僚に事実の誤認や情報の漏れがないか、読みやすい議事録になっているかを確認してもらいます。

今回紹介したポイントやテクニック、構造などは議事録だけでなく他の資料作成にも応用できます。議事録作成に苦手意識のある方や資料作成のスキルを上げたい方は、ぜひ本記事を参考にしてみてください。

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