リーダーシップは先天的な能力ではありません。業務の一環としてアクションプランのような実践的に学んでいけば、リーダーシップを向上できます。
本記事ではリーダーシップを高めるためにアクションプランが有効な理由と、具体的なアクションプランの立案方法を8つのステップで解説していきます。
目次
リーダーシップを高めるためのアクションプランを設計しよう
有能なリーダーが持つリーダーシップは先天的な才能や能力と考えられることが多く、従来までは後天的に習得できるものと認識している方もいらっしゃるのではないでしょうか。
しかしリーダーシップは仕事を通して能力を高めていくことが可能です。向き不向きはあっても、リーダーシップは個人の性格や特質に完全に左右されるものではなく、練習や経験により習得できると考えられています。
なおリーダーシップの向上には、アクションプランを立案して実施することが効果的です。
リーダーシップを習得しないまま管理職になると困難が多い
会社などの組織では社員の業績や仕事上のスキル、能力が認められ管理職に昇進するケースが多いでしょう。しかし仕事ができるからといって、必ずしも対人スキルに秀でているわけではありません。
さらにリーダーには、チームをまとめて一つの目標に向けて導くといった自身の業務遂行スキルとは別の能力も必要です。
組織が社員のリーダーシップの能力開発を怠ったまま管理職に抜擢すれば、抜擢された社員本人はリーダーになってから非常に苦労することが多いでしょう。
それだけでなく、チームメンバーや顧客など、ビジネスのあらゆる場面においてマイナスの影響を及ぼす恐れもあります。
アクションプランはリーダーシップを高めるために必要
リーダーシップのアクションプランは、管理職に必要な能力を身に付けキャリアアップ支援を行うために必要なものです。
なお変化の激しい現代社会では、一般社員であってもリーダー的思考が求められます。そのためリーダーシップを高めるアクションプランは管理職に留まらず、一般社員も実践したいものの一つです。
リーダーシップ向上にアクションプランはなぜ必要?
リーダーシップを向上させるには、座学で学ぶだけでなく日々の業務に学習と実践の過程を落とし込めるアクションプランを取り入れるようにしましょう。
リーダーシップの向上には単に知識を吸収するだけではなく、具体的な取るべき行動を整理して実践することでPDCAを回していくことが重要なのです。
リーダーとしてどのような目標を立てるかのマイルストーンを引くことや、実際の行動の振り返りなどを行っていきましょう。
アクションプランを立てる8つのステップ
リーダーシップを向上するアクションプランは、以下の8つのステップに沿って立てていきます。それぞれ、具体的な内容をみていきましょう。
- リーダーとしてのマインドに切り替える
- 自己認識をする
- リーダーとしての目標を定める
- 具体的なアクションとスケジュールを設定する
- 実行していく
- 定期的に進捗を確認し自己評価を行う
- 必要であればアクションプランを調整する
- PDCAを回していく
1. リーダーとしてのマインドに切り替える
リーダーとプレイヤー(社員)では、仕事の上で求められる行動や成果が異なります。社員は自身に与えられた仕事を果たすことが求められる一方で、リーダーはチームを通して仕事の成果を上げることが必要です。
言い換えれば、チームの成果がリーダーの成果となるため、仕事の見方をプレイヤー時代と大幅に変えなくてはなりません。
場合によっては、自身の成果を犠牲にしてでもチームの成果への貢献が必要な場面も出てきます。最初にリーダーの思考法やマインドを学ぶことで、ふさわしい行動が取れるようになるでしょう。
2. 自己認識をする
リーダーのマインドが理解できたら、次にリーダーとして働く上での自身の強みと弱みを把握しましょう。強みと弱みを客観的に把握すれば、リーダーシップを高める上で何が必要か理解できます。
例えば、リーダーとしての強みは、統率力やマネジメント力、チームの士気を高められる、メンバーの性質の把握などが挙げられます。一方、弱みでは、コミュニケーション能力の不足、進捗管理が苦手、自信過剰などが挙げられます。
なおより客観的に自己認識を高めたいのであれば、部下や同僚にアンケートを取るのも効果的です。
3. リーダーとしての目標を定める
目標を定める前に、まずはリーダーとしての自分の使命は何か考えてみましょう。目標の設定時は、その目標の達成がチームや企業の成功に貢献できるかを考えることも重要です。
例えば、残業が多くメンバーが非協力的なチームのリーダーに抜擢された際に、円満な組織づくりをして生産性の向上をすることを自分の使命と設定した場合には、チームワークの向上とメンバーの業務の可視化、改善をリーダーの目標として設定できます。
これらの目標であればチームの成功に貢献できます。
4. 具体的なアクションとスケジュールを設定する
リーダーとしての目標を設定したらマイルストーンに分割し、それぞれ具体的な行動と達成期限を設定しましょう。目標を細分化し具体的な行動と期限を設けることで、進捗を確認しやすくなります。
前述した例で言えば、チームワークの向上がリーダーの目標ではあるものの、具体的な方法が思いつかない場合、チームワーク向上の方法を2週間以内に書籍で学習する、セミナーに〇回参加する、チームのメンバーと1on1を実施して課題を確認するなどの具体的な行動と期限を設定します。
5. 実行していく
マイルストーンを設定したら、それぞれの目標を達成できるように実行していきましょう。アクションプランでは日々の業務の中でリーダーシップの向上を意識することが重要です。
6. 定期的に進捗を確認し自己評価を行う
目標を設定し実行する際には、ただ進めるのではなく、進捗確認をして自己評価を行いましょう。定期的に振り返りの機会を設け、自己評価をすることによりリーダーシップ向上のために必要な他のスキルなども理解できるようになります。
振り返りでは次に活かすためにも、自身の言葉で評価や改善点などのメモをまとめておくのがおすすめです。
7. 必要であればアクションプランを調整する
リーダーシップ向上のアクションプランは、必要があれば柔軟に調整しましょう。差し込みの業務やトラブルが発生し進捗が遅れるケースもあれば、当初想定していた目標がリーダーシップの向上にそぐわないと分かるケースもあります。
現状に合わせて予定を調整する判断力もリーダーシップの向上に役立ちます。
8. PDCAを回していく
リーダーシップ向上のためのアクションプランは、一度だけで終えるのではなく、計画・実行・評価・改善のPDCAサイクルを回し、より良いものに変えていきましょう。リーダーに必要な能力や資質をブラッシュアップしていけるようになります。
リーダーシップを向上させるにはアクションプランを活用しよう
リーダーシップは生まれながらの能力ではなく後天的に身に付けられるものです。本記事で紹介したアクションプランを活用して、リーダーシップを向上させていきましょう。
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