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労働契約申込みみなし制度とは?企業対応や影響、禁止事項などを解説

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2015年の法改正によって「労働契約申込みみなし制度」が施行されました。

この制度は、不安定な経済情勢のなか、立場の弱い派遣労働者が安心して働けるようにするため、違法派遣や禁止業務への派遣などに対応することが目的です。

本記事では労働契約申込みみなし制度について、

  • 概要
  • 対象となる違法派遣
  • 適用された際の影響
  • 企業の対応

などを解説していきます。

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労働契約申込みみなし制度とは

労働契約申込みみなし制度とは、派遣先企業が「これは違法派遣である」と認識した上で派遣労働者を受け入れた場合、派遣会社と派遣労働者とのあいだで結ばれた労働条件と同じ内容の労働契約を、派遣先が派遣労働者に申し込んだとみなす制度です。

つまり、本来なら派遣労働者と契約を結ぶのは派遣会社ですが、この場合は派遣先会社と派遣労働者が直接業務を申し込み、雇用関係になるということです。

ただし、派遣先企業が違法派遣であることを認識しておらず、そのことに過失がない場合においては適用されません。

また、申し込んだと見なされる労働契約は、派遣会社と派遣労働者が結んでいる条件と同じものになります。

そのため、派遣会社が非正規雇用しているのであれば、派遣先企業と派遣労働者との間の労働契約も非正規雇用となります。

この制度は違法派遣を無くすためのものであり、立場が弱い派遣労働者の保護や待遇改善などの効果が期待されています。

(参考:労働契約申込みみなし制度の概要丨厚生労働省

関連記事:【2021】労働者派遣法とは?基本や改正の要点や罰則を解説

労働契約申込みみなし制度の対象となる「違法派遣」とは

ここでは、先程挙げた厚生労働省の資料をもとに、労働契約申込みみなし制度の対象となる違法派遣がどういったものなのか見ていきましょう。

派遣労働者を禁止業務に従事させること

1つ目は、派遣労働者に従事させてはならない業務(禁止業務)に就かせることです。

これに該当した場合、その派遣労働者に対して労働契約を申し込んだと見なされます。

もともとは派遣労働者が就くことができる業務は専門性が高いものに限られていましたが、法改正によって業務の幅が広がり、現在のように禁止業務を限定するようになりました。

禁止業務には下記の業務が該当します。

建設業務

下請けが何重にも生じやすい建設業務は、雇用関係はあいまいになりやすいため、派遣労働者が建設業務に従事することは禁止されています。

具体的には、工事現場での建築、土木、工作物の建設や改造、解体などの作業・準備に関する業務が建設業務に該当します。

港湾運送業務

港湾運送業務は、日によって仕事量にばらつきがあるため、安定的な人材確保が難しい業務です。

このような特殊な性質があることに加えて、繁閑の差が激しいため、人材派遣の必要性はないとされ、派遣労働者の従事が禁止されています。

具体的には、港湾での船内荷役・はしけ運送、船積貨物の鑑定などが港湾運送業務に該当します。

警備業務

警備業務は警備業法によって、請負で業務を行うことが定められているため、派遣労働者が就くことはできません。

具体的には、店舗や事務所、企業、住宅などで盗難や事故が起こらないように警戒する業務が警備業務に該当します。

病院等における医療関連業務

医療業務は高度な専門性を有するメンバーがチームとして医療を提供します。

したがって、派遣会社がメンバーの管理・変更を行う場合、チーム内のコミュニケーションが乱れる可能性があるため、派遣労働者は従事することはできません。

ただし、下記の場合は派遣が認められています。

  • 紹介予定派遣
  • 産前産後休業・育児休業・介護休業等を取得する労働者の代替

無許可事業主から派遣労働者を受け入れること

2つ目は、国から許可を得ていない派遣会社から派遣労働者を受け入れることです。

許可を得ているかどうかは、厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で確認できます。

期間制限に違反して派遣労働者を受け入れること

派遣労働者を受け入れることができる期間は、事業所単位と個人単位で決まっています。

この期間制限に違反している場合、労働契約申込みみなし制度の対象となります。

事業所単位の期間制限は原則として3年ですが、そこから3年を上限とした期間延長は可能です。

一方で個人単位の期間制限は原則として3年で、期間の延長はできません。

いわゆる偽装請負

偽装請負も違法派遣ですが、上記で解説したものとは性質が異なります。

偽装請負とは、労働派遣法や労働基準法の対象から逃れることを目的に、実態としては労働者派遣であるにもかかわらず、書類上・形式的には請負契約とすることです。

労働者派遣か請負かどうかの判断については、厚生労働省の「労働者派遣・請負を適正に行うためのガイド」で解説されています。

関連記事:【企業向け】非正規雇用とは?今後の課題や取るべき対応などを解説

労働契約申込みみなし制度が適用された場合の影響とは

労働契約申込みみなし制度によって企業は下記のような影響を受ける可能性があります。

直接雇用義務を負う

この制度の対象になった際は、企業の意思を問わず、派遣労働者に対して労働契約を申し込まなければなりません。

「技術が足りない」や「成績不良」など、自社に適していない人材だとしても、派遣労働者の承諾さえあれば直接雇用の義務が生じます。

もし、承諾後に就労させなかった場合、厚生労働大臣による行政指導となる可能性があり、従わなければ企業情報が公開されます。

人件費の増加

派遣労働者を直接雇用することになれば、企業は社会保険など正社員採用のコストがかかり、継続雇用に必要な人件費が生じます。

さらに、上記で触れたように、自社に適していない人材でも直接雇用しなければならないため、企業の生産性や効率が悪化する可能性もあるでしょう。

関連記事:人件費削減の本質とは?メリットとデメリット、失敗しないための注意点や方法を解説

まとめ

労働契約申込みみなし制度の対象になる「違法派遣」に該当してしまうと、自社のPL項目に大きく影響を及ぼす結果となります。

この記事をご覧になり、自社の体制に懸念がある場合には、再度自社の契約と実態を見直してみることをおすすめします。

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