突然ですが、あなたはこのように感じてはいませんか?
- 「組織の課題ってどんなものがあるの?」
- 「自社にどのような潜在的な課題があるのかを探りたい」
- 「組織の課題を解決したい」
大きな組織でも小さな組織でも、組織である以上はさまざまな課題がついて回ります。しかし大切なのは、課題を発見し、解決のために的確に取り組むことです。
そこで本記事では、組織における課題について基礎知識から、その発見方法や解決の仕方を解説していきます。
ぜひ組織課題について理解を深めて、自社のさらなる成長のために参考にしてみてください。
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組織課題とは?
組織の運営をしていくにあたって、さまざまな問題や課題が生じるため、何から手を付けるべきかわからなくなってしまいます。このようなときは、「組織課題」を解決することからはじめましょう。
組織課題とは、組織の理想と現実の間にあるギャップを具体的にしたものです。
環境の変化が激しい現代で組織が成長していくためには、理想としている姿と現在の姿を比較して、足りていないものを把握したり解決するべき課題の解決をしていかなければなりません。したがって、組織における「課題」とは、組織が成長するために解決するべきことを指しています。
また、組織の課題を解決する際は順番に注意しましょう。まずは、解決することで大きな影響を与えられる課題から順に手を付けていくべきです。こうすることで、効率的に組織を成長させることができます。
とはいえ、全ての課題をわかりやすく把握できるわけではなく、潜在的な課題も存在するため、組織の課題にどのようなものがあるのか把握しきれていないケースもあります。そこで、組織の課題にありがちなものを例に挙げて解説していきますので、ぜひ自社と比べてみて、同じような課題がないか確認してみてください。
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それでは、組織課題の例を紹介していきます。
企業理念やビジョン、戦略が従業員に共有されていない
組織が抱える組織課題としてよくあるのは、企業理念やビジョン、事業戦略、経営方針といった組織の方向性を決定づけるものが従業員と共有できていないことです。
組織の存在意義は組織の目標を達成することにあります。そして、組織の目標を達成するには、組織を構成するメンバーである従業員の協力が無くては不可能です。従業員と足並みをそろえるためには、組織が掲げる理念や事業戦略などが従業員と広く共有・浸透されていなければなりません。
それが実現できなければ、どんなに素晴らしいビジョンや戦略を掲げようとも、現場でそれが実行されることはなく、組織としてまとまりがなく、行動や意思決定がバラバラになるため、組織の目標が達成できなくなるのです。
したがって、組織と従業員が目指す方向を一致させるためにも、組織の理念や経営方針などを組織全体に浸透させることは重要な組織課題の1つになります。
組織全体における視点が失われてしまう
目標やノルマを達成するために日夜努力をすることは良いことです。しかし、あまりにも目標や課題に近視眼的になりすぎてしまうと、大局的な視点を失い、組織全体の利益を損ねる結果になりかねません。
部署や個人レベルに設定される目標やノルマは、組織全体の目標を達成するために設定されたものであるため、本来であれば組織全体と連携されています。しかし、現場で動く従業員は、目の前の仕事や目標だけしか見えなくなり、目標の意味や組織の意図がわからなくなってしまうのです。
その結果、組織全体の利益を無視するかたちで仕事を進めるようになるだけでなく、部署間で対立が生じることもあります。
ルールやシステムが現場で使われない
ルールやシステムは従業員のパフォーマンスを向上させるためにありますが、現場で使われない限り、組織の成果に貢献することはありません。
したがって、新たなルールやシステムを経営層の判断で現場に無理に導入しても、現場にいる従業員がそのメリットや導入する意図がわからなければ、積極的に用いられることはないでしょう。
この結果、ルールやシステムの比較検討や、導入するためにかかった費用や時間といったコストが無駄になるうえに、活用もされないため投資の回収もできずに終わってしまいます。
このようなことを避けるためにも、何か現場に導入する際は、積極的に活用されるように工夫する必要があるのです。
声が大きい人に意見が流されてしまう
どのような人も論理的な正しさをもとに判断しているわけではありません。というのも、何か意思決定をする際は声が大きい人、つまり主張が激しい人の意見に流されてしまうことがあるからです。
主張が激しい人は堂々とした振る舞いでいかにも「自分が正しい」といった態度で主張するため、どうしてもその態度に振り回されてしまうことがあります。
しかし、声が大きいからといって正しいわけではないように、主張が強い人の意見ばかりを取り入れてしまっては、組織として適切な判断ができません。主張が強い人の意見が正しいこともありますが、勘や経験を頼りにした個人的な見解を述べているに過ぎない可能性もあります。
したがって、主張の強い弱いに振り回されず、組織にとって最も良い選択をしていかなければなりません。
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これまで解説したように組織課題にはさまざまなものがあり、組織によって性質が異なるため、発見するのは容易ではありません。
したがって、ここでは組織課題を見つけやすくするための方法をいくつかご紹介します。
従業員にアンケートや面談を行う
まず一つ目の方法は、従業員に対してアンケートや面談を行うことです。
アンケートを通して現場の声を集めることは、経営層からだと見えない課題を発見する良いきっかけとなります。現場で働く社員だからこそわかる実際の環境を可視化することができます。
また、アンケートのポイントは、質問だけではなく、従業員が自由にコメントを記入できる項目を用意しておくことです。
同じように、面談をして現場の声を集めることも効果的ですが、面談の際には匿名になるように配慮したり、人事評価に影響がないようにすることが求められます。
ITツールを用いた組織課題の可視化
ITツールを用いて組織課題を発見することもできます。
従来の方法では、どうしても主観的なものの見方や経験に頼って課題を見つける場面が多くなってしまいます。
しかし、ITツールを使うことで客観的なデータを集めることができ、そのデータから定量的な分析も可能です。課題が定量的なデータとして明らかになると、どのように解決するべきかも考えやすくなり、実行もしやすくなるというメリットがあります。
アンケートや面談をする際にもITツールを用いることで、さらに効率的に実施することができるでしょう。
ブレインストーミングを用いる
ブレインストーミングとは複数人で意見を交換し合うことですが、従業員を集めてブレインストーミングをすることも課題を発見するための有効な手段です。
従業員同士でどのような課題があるのか、また、どのようにすれば改善できるのかといった意見を出し合っていきます。アンケートでは受け身の回答となりますが、ブレインストーミングでは他の従業員から出た意見に刺激を受けられるため、積極的な話し合いにすることが可能です。
ブレインストーミングを実施する際は他社の顔色を伺うような空気感ではなく、誰でも意見を言いやすい環境を用意することがポイントです。心理的安全性を高めることで、新しいアイデアがどんどん出てくるようになります。
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組織課題を解決する方法
組織課題を見つけることができたら、次はそれを解決していく必要があります。しかし、課題が明らかになっても、的確なステップを踏まなければ解決できないことがあります。したがってここでは、課題を発見したあとにきちんと解決するための方法を解説していきます。
解決する課題を選定する
課題を見つける際に、数多くの課題を発見できたのではないでしょうか? 次のステップとして行うべきは、解決するべき課題の選定です。
たくさんの課題を一気に解決したくなるかもしれませんが、数多くの課題に対して一度に取り組むことは効率が悪く、しかも解決に至らないことも少なくありません。したがって、重要なことは、解決に取り組む課題を1つずつ選び、確実に解決していくことです。
課題を選ぶ際は、組織の理想をイメージして、その理想を叶えるために最も障害となる課題を検討しましょう。
課題の共通認識を構築する
取り組むべき課題が決まったら、次はその課題をメンバーと共有することで、組織としてまとまりのある解決の取り組みが可能になります。
メンバーと共有する際は、ただ単に解決する課題を伝えるだけでは不十分です。なぜなら、組織課題の解決をするためには、組織の垣根を超えて従業員が協力する必要があるからです。
したがって、「なぜ今、この課題を解決するべきなのか?」といった理由を含めて共有しておくことで、スムーズに課題を解決することができます。メンバーが納得しないまま課題に取り組んだとしても、効率が悪くなってしまうので注意しましょう。
課題が発生している理由や原因を探る
その課題がなぜ発生しているのかといった課題の発生原因や理由がわかっていない場合、本質的な課題解決とはなりません。
なぜなら、対処療法的に課題を解消したとしても、発生原因が特定できていないのであれば、再び同じ課題が生じてしまうからです。
二度と同じ課題に取り組むことがないようにするためにも、課題が発生した原因や理由を明確にして、本質的な課題の解決に取り組みましょう。
課題を解決する際も、本当にその解決策で本質的な解決となるのかを検討しておくことが重要です。
効果の検証、振り返りといった経過観察をする
一通り課題の解決に取り組んだあとは、その前後でどのように変わったのかや、効果はあったのかといった効果測定と経過観察をすることが大切です。
組織課題は組織によって異なり、常に変化することもあるため、一度の取り組みだけで課題を完璧に解決することは容易ではありません。だからこそ、解決に取り組んだ後は効果があったのか検証し、継続したり修正していくことが重要になるのです。
実行後のこういった検証作業がない場合、その後の課題解決に役立てることができません。したがって、経過観察を踏まえて常に課題の解決方法をブラッシュアップさせていきましょう。
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正解が明確化され、 社員たちが気持ちよく働ける環境に|株式会社AZism 代表取締役 和田 敏典 氏 取締役営業本部長 手塚 章文 氏組織力を上げるために管理職がするべきこととは
組織の課題に取り組み、組織力を上げるためには、管理職が重要な役割となります。なぜなら、管理職はメンバーを先導しマネジメントする役割があるからです。
そのために管理職がするべきことが下記の3点です。
- プレイヤー目線を捨てる
- 職場環境の改善
- 部下と個別にコミュニケーションをとる
それでは1つずつ解説していきます。
プレイヤー目線を捨てる
管理職に求められるのは、従業員や組織のマネジメントです。したがって、プレイヤー目線で仕事をすることは求められていないため、そのことを理解しておきましょう。
管理職がプレイヤー目線で仕事をすると、時に部下に対して「自分のやり方のほうが良い」と感じてしまいます。しかし、このような仕事の進め方では部下の成長を阻んでしまいます。
したがって、部下の仕事のやり方に事細かに口を挟むのではなく、部下が自分で動けるようにコミュニケーションをとることが重要です。
職場環境の改善
メンバーが気持ちよく仕事ができる職場環境の構築をすることも管理職の重要な役割です。
働きやすい職場環境は意欲やモチベーションの向上につながり、結果的に従業員満足度を高めます。
例えば、新しいパソコンや設備を導入したり、オフィスの環境を整えるといったハード面の環境整備は、従業員にとっては非常に重要なポイントです。また、休暇を取りやすくするように制度を改善したり、最新のITツールの導入といったソフト面での環境整備も欠かせません。
部下と個別にコミュニケーションをとる
部下と個別にコミュニケーションをとって、一人ひとりの事情や価値観に合わせたフォローアップも重要です。
当然ですが、「従業員は皆同じ」というわけではないため、その扱い方も一人ひとり異なります。したがって、部下のパフォーマンスを最大限発揮するためには、個別にコミュニケーションをとって最適なアプローチをする必要があるでしょう。
また、個別に接することで部下は「自分を理解してくれている」と感じ、信頼関係を構築しやすくなります。
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まとめ
どのような組織においても大なり小なり課題を抱えているものです。課題を解決しても次から次へと新たな課題が生じ、組織が課題について悩まなくなる日はおそらくこないでしょう。
だからこそ、自社がどのような課題を抱えているかを常に把握し、どの課題から解決していくべきか優先順位をつけて1つずつ取り組んでいくことが重要です。そして、実行後はそのままにはせず、効果が表れたのか効果測定をして経過観察を怠らないようにしましょう。
こうすることで、組織の課題を解決しつつ、新たな課題を解決する精度も少しずつ高められます。
そのためにもまずは、アンケートや面談、ITツールを用いて組織の課題を可視化することを検討してみてはいかがでしょうか。
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