2020/11/27

初心者必見!プロジェクトマネジメントの基礎知識と手法

「プロジェクトマネジメント」という言葉を聞いたことのある方は多いかもしれませんが、「では具体的にどういうものか?」と問われると、完璧に説明できる人はあまり多くないのではないでしょうか。

「そもそもどんなスキルが必要なのか?」「どのように勉強すればいいの?」「どういう手法があるの?」など、プロジェクトマネジメントを深く知ろうとすれば、膨大な情報に触れていかなければなりません。

今回の記事では、プロジェクトマネジメントの基礎知識やその手法、勉強法などについて解説していきます。

 

プロジェクトマネジメントとは

 

まずはプロジェクトマネジメントの基礎的な部分を扱っていきます。「プロジェクトマネジメントとは何か」といったところから、それが必要な理由、プロジェクトマネージャーの任務について幅広く触れていきます。

 

プロジェクトマネジメントとは

プロジェクトマネジメントとは、文字通りプロジェクトを管理することです。

プロジェクトには、「成果物の完成」という明確なゴールがあります。そこから逆算するようにして計画を立て、効率的に業務を進め、プロジェクトを成功に導くのがプロジェクトマネジメントです。

プロジェクトをまとめるという立場のため、リーダーシップが必要であったり、成果物についての知識やクライアントとの調整力も求められる、非常に高度な業務になります。

 

プロジェクトマネジメントが必要な理由

なぜプロジェクトマネジメントが必要なのか?という疑問の答えは、なぜ集団にはリーダーが必要なのか?のいう疑問の答えに似ています。

プロジェクトは単体でやるものではなく、必ず複数の人々が協力して行います。そこで必要になってくるのは、「プロジェクトをまとめ、的確に指示が出せるリーダー」なのです。

 

プロジェクトマネージャーの任務とは

詳しくは後述しますが、プロジェクトマネージャーの任務は、ともかく「プロジェクトを完遂させること」です。様々なリスクを考慮しつつ、部下やクライアントと進捗管理を行い、全体をまとめていく必要があります。

プロジェクトチームが船だとすれば、プロジェクトマネージャーは船長に当たるでしょう。それくらいに責任の重い地位でもあります。

 

【PMBOK】5つのプロセス

 

この章ではPMBOKについて説明していきます。PMBOKとは(Project Management Body of Knowledge)の略で、プロジェクトマネジメントに関するノウハウをまとめたものになります。アメリカの非営利団体であるPMIが策定したものとして知られています。プロジェクトマネジメントのスタンダートもいうべきもので、様々な書籍や概念といったものが、このPMBOKを前提として作られています。

PMBOKは、成果物の納品やQCD管理(品質、原価、納期)を最終目標として、そのプロセスの重要性を押し出しています。

この章ではPMBOKにおける、QCD管理のためのプロセスについて見ていきます。

 

立ち上げプロセス

まず初めのプロセスは「立ち上げ」です。プロジェクトを開始するためには、まずその認可を得なければなりません。当然の話ではありますが、好きなように好きなプロジェクトを始めることはできないのです。

まずはプロジェクトに必要な情報を洗い出します。具体的には、

①プロジェクトの目的を設定
②目標、予算、成果を定義
③プロジェクト憲章の作成
④ステークホルダー(利害関係者)の特定

になります。ここでどれだけしっかりした準備をできるかで、プロジェクトと難度や負担がまったく変わってきます。「立ち上げ」から既にプロジェクトが始まっている、ということをプロジェクトマネージャーは忘れてはなりません。

 

計画プロセス

プロジェクトの立ち上げが終わったら、次は「計画」のプロセスに移行します。主にやることは「作業計画の立案」になります。次には「実行プロセス」へ進んでいくことになるので、この時点で、プロジェクトにまつわる基本事項はすべてブラッシュアップしておく必要があります。

ちなみに計画プロセスの中にも20もの細かいプロセスが規定されていますが、今回の記事ではその一つ一つに触れることはしません。

 

実行プロセス

計画プロセスの後はついに「実行」プロセスに移行します。ここでは計画にもとづいたリソースを用いて、実際にプロジェクトを進めていくことになります。しかし実行の結果によっては、プロジェクトのベースラインを再設定する必要が出てきます。

 

監視・コントロールプロセス

実行中のプロジェクトがしっかり遂行できているかどうかを「監視・コントロール」するプロセスになります。プロジェクトは計画にもとづいて行われるものですから、それとどのような差が生じているかを確認し、状況を見つつ是正をします。

あくまで「計画通り」に実行することが、プロジェクトの基本です。実行しっぱなしにするのは言語道断、必ずそのコントロールを徹底します。

 

終結プロセス

「立ち上げ」「計画」「実行」「監視・コントロール」と続いて、ようやくプロジェクトが終わる段階が来ます。この時にやってくるのが「集結プロセス」です。これら所定のプロセスがしっかりと終了したことを確認し、プロジェクトを正式に終了させる段階です。

ここで重要になってくるのは、プロジェクト上で生じた情報や是正策などをしっかりと保管することです。プロジェクトは決して一期一会のものではなく、必ずあるプロジェクトの経験が他に活きてくるという場面はあります。

 

【PMBOK】特に知っておきたい知識エリア

 

この章では、PMBOKについて知っておきたい知識・キーワードを見ていきます。マネジメントには様々な分野があり、それぞれがプロジェクトにおいて重要な役割を果たしているのです。

まとめてみると、「スコープマネジメント」「スケジュールマネジメント」「コストマネジメント」「コミュニケーションマネジメント」「リスクマネジメント」「ステークホルダーマネジメント」になります。耳慣れない単語もあるかとは思いますが、ひとつひとつ確認していきます。

 

スコープマネジメント

プロジェクトの範囲(スコープ)をしっかりと確定させ、その達成に必要とされる成果物とタスクを定義することをスコープマネジメントと言います。

ここをしっかりできるかできないかで、プロジェクトの成否がまったく変わってくると言われる重要項目です。

 

スケジュールマネジメント

時間の管理をする分野のことをスケジュールマネジメントと言います。スケジュールという言葉自体馴染み深いので、そこまで説明を要するものではないでしょう。スケジュールマネジメントをしっかりすることによって、時間当たりの生産性向上に寄与します。

 

コストマネジメント

「コスト」という言葉もよく知られているので、このコストマネジメントというワードも分かりやすいでしょう。プロジェクトをしっかり予算の範囲内に収めるため、予算まわりをマネジメントする分野です。当然プロジェクトに投入するリソースは有限なので、予算を超えないようにマネジメントをしていきます。

 

コミュニケーションマネジメント

コミュニケーションマネジメントは、ステークホルダー(利害関係者)とのコミュニティケーションに関する分野です。プロジェクトにおいてステークホルダーとの関係は重要なもののひとつです。

 

リスクマネジメント

リスクマネジメントは、リスクに関する分野を扱います。プロジェクトを実行していくことには様々なリスクが伴います。時にはリスクを取っていくことも重要ですが、甚大なリスクをしっかりと取り除いていくことも必要です。

 

ステークホルダーマネジメント

ステークホルダーマネジメントは、ステークホルダー(利害関係者)が必要とする情報を収集し、それらの保管や伝達に関する分野を扱います。PMBOKガイドは数年に一度のペースで改訂されていますが、このステークホルダーマネジメントは、2012年に公開された第5版にて新設されています。

 

プロジェクトマネジメントに必要なスキル

 

この章ではプロジェクトマネジメントに必要なスキルを見ていきます。技術的なものというよりは、人格的なところを詳しく見ていきます。

 

個人ではなく全体を見渡すスキル

まずプロジェクトマネジメントにおいて必要になってくるのは、この「個」ではなく「全体」を見渡す広い視点です。

プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体をまとめて、それを遂行するという任務があります。そうしたプロジェクトのリーダー的存在が、細かい事象に気を取られていては、プロジェクトが効率的に進んでいきません。

常に多角的かつ大局的にものを見ることができるスキル。これがプロジェクトマネジメントに求められるものの筆頭になります。一つのことにこだわりを見せる職人気質より、全員に気を配りグループを引っ張っていくリーダー気質の人に向いていると言えます。

 

先を予測するスキル

「先を予測するスキル」もプロジェクトマネジメントに必須のスキルです。プロジェクトマネージャーはメンバーをまとめる必要がありますが、そのメンバーも人間ですので、どこかでつまづく可能性があります。

そうしたポイントを事前に予測して、先回りしておくことによって、プロジェクトの詰まりを防ぐことができます。しかしながらそうした立ち回りは、プロジェクトに関する知識をしっかりと持っており、メンバーを深く理解してこそできるものです。

「未来にどのような課題が想定されるか」を見抜く力は、プロジェクトマネジメントにおいて欠かすことはできないでしょう。

 

コミュニケーションスキル

もはやコミュニケーションスキルが必要ない仕事の方が珍しいかもしれませんが、多くのステークホルダー(利害関係者)との折衝力もまた必須です。

プロジェクトマネージャーが接する人は実に幅広く、それぞれと良い関係を築いていかなければなりません。「コミュニケーション能力がなければプロジェクトをまとめられない」と言っても過言ではなく、こうした調整スキルはすべてのプロジェクトに求められます。

 

プロジェクトマネジメント成功のポイント3つ

 

それでは次に、プロジェクトマネジメントで成功するために意識したいポイントを3つ見ていきます。難しい話ではなく、プロジェクトの進行における基本中の基本です。

最初にまとめてしまうと、「プロジェクトでやるべきことを明確にする」「プロジェクトのスケジュール管理」「最終的な目標(成果物)を常に明確にしておく」の3点です。

 

プロジェクトでやるべきことを明確にする

まずはやるべきことを明確にしましょう。例えばあるプロジェクトを進行するとして、プロジェクトマネージャーは、成果物などから逆算して計画を立てます。計画を立てた時に、「最終目標へ到達するためには何をすれば良いか」が分かっていなければ、効率的にプロジェクトを進めていくことができません。

例えば「会議の資料を完成させる」というプロジェクトを想定してみましょう(プロジェクトと言っては大袈裟かもしれませんが、小さなプロジェクトとして考えます)。「会議の資料の完成させる」ためにやるべきことは、資料に必要なデータを収集し、それを体系的にまとめることです。このように、プロジェクトに対して「やるべきこと」を明確にするのです。

やるべきことが明確になっているからこそ、それにまつわる課題を洗い出すことができ、「その課題に対してどのように対処すれば良いのか」を考えることができます。

まずは「プロジェクトでやるべきことを明確」にし、あらゆる状況を想像して、プロジェクトのつまづきを防いでいきましょう。特にこれは準備段階ですることなので、プロジェクトを通して重要な作業になってきます。

 

プロジェクトのスケジュール管理

プロジェクトのスケジュール管理も重要でしょう。なぜならプロジェクトには必ず期限があり、納期に間に合うようにプロジェクトを進行していかなければならないからです。「やるべきこと」が明確になり、しっかりと課題が洗い出せたところで、所要時間や作業の流れを考えていく必要があります。

もちろんスケジュール管理というのは、計画の段階だけでなく、実際にプロジェクトを進行している際も怠らないようにします。PMBOKの章を思い出してみてください。5つのプロセスの中に「監視・コントロールのプロセス」があったかと思います。

なぜ実行中のプロジェクトを監視する必要があるかというと、「計画していたプロジェクトの進行」と「実際のプロジェクトの進行」を比較し、差が生じていればすぐに是正する必要があるからです。「少しの差だから仕方がないや」と放っておくと、やがて取り返しのつかない大きなギャップが生じてしまうからです。

 

最終的な目標(成果物)を常に明確にしておく

成果物を常に明確にしておくのも忘れてはいけないポイントです。成果物はタスクをひとつひとつ実行して積み重なった末にできるものであり、これをしっかりと意識しながらプロジェクトを実行していく必要があります。

「プロジェクトでやるべきことを明確にする」ということを意識するのは、確かにとても重要です。しかしそのタスクにばかり気を取られ、成果物のことを忘れてしまうと、思うようにプロジェクトが進んでいかないという状況に出くわしてしまいます。もしくは、成果物はできあがったものの、当初想定していたものとは違うものが完成してしまうなんてこともあり得ます。

 

プロジェクトマネジメントの代表的な10の手法

 

次に見ていくのは、プロジェクトマネジメントの手法についてです。ITに限らず様々な分野で使われている有用なものをセレクトいたしました。専門的な用語もあるので、一つを深く掘り下げるというよりは、広く浅く色々なワードを扱っていきます。

 

カレンダー

カレンダーは皆さんも使っているので分かりやすいでしょう。もっとも導入しやすいスケジュール管理手法です。特にひねった使い方はせず、プロジェクトのスケジュールをカレンダーに表記し、それに則って作業を進めていきます。

カレンダーはなるべく見やすくする努力をすることが重要です。納期までの期間を逆算できるようなデザインが理想でしょう。

我々も「人生というプロジェクト」のプロジェクトマネージャーであり、そのタイムスケジュールを確認するためにカレンダーを使います。それと大きく変わるような点はなく、とにかく「プロジェクトの進行」がわかりやすく記載されているかどうかが重要です。

 

ガントチャート

次に見ていくのがガントチャートです。ガントチャートという耳慣れないワードですが、要するにプロジェクトの進捗状況を見やすくした表になります。

例えばエクセルなどで、縦軸に作業(仕様、システム設計、デザイン、フロントエンド開発、バックエンド開発、サーバ構築、テスト)、横軸に日付をとります。そして「それぞれのタスクにどれくらいの時間をかけたか」ということを、そのガントチャートに記載していき、進捗管理画面を「見える化」します。

ガントチャートの魅力は何と言っても作業ごとに進捗を管理できることです。作業別に担当者や開始日、終了日などを入力することもできます。これはITだけでなく、様々な業種のプロジェクト管理にも用いられている手法です。

 

WBS

WBS(Work Breakdown Structure)は作業分解構成図のことです。プロジェクトにおける作業を洗い出すのに便利な手法になります。

例えばサンドイッチを作るというプロジェクトを想定してみましょう。サンドイッチを作るという最終目的を達成するために、「材料を準備する」「食材の仕込みをする」「調理をする」という作業が必要になってきます。

また「材料を準備する」というタスクも、「材料を購入する」「家のものを使用する」というタスクに分けることができます。さらには「材料を購入する」というタスクも、「どのような材料を購入するのか」という多数のタスクに分解できます。

このように最終目的に必要なタスクを無数に分解していくことによって、プロジェクトにおける作業を洗い出せるのがWBSです。

 

PERT図

次はPERT図という手法です。PERTは(Program Evaluation and Review Technique)の頭文字を取ったもので、プロジェクトの工程にかかる日数を「見える化」したものになります。矢印を使うため、アローダイヤグラムと呼ばれる場合もあります。

PERT図の優れたところは、フローがわかりやすくなるため、各タスクの相互関係や問題点などを明確化しやすいという点です。プロジェクト全体を俯瞰しつつ、各工程の流れの図を見ることができるので、覚えておいて損はないはずです。

特別な技能も必要なく、プロジェクトの工程をPERT図の基本形に落とし込むだけなので、手軽に運用できる手法でもあります。

 

マインドマップ

次に紹介するのが、イギリスの教育コンサルタントであるトニー・ブザンが提唱する「マインドマップ」です。マインドマップという言葉自体はよく聞くという方も多いのではないでしょうか。ITに限らず様々な業種で人気のプロジェクトマネジメントツールです。

マインドマップは頭の中の思考を連想的に展開していくものです。マインドマップは「分析」の色合いが強く、プロジェクトを細分化することができるため、課題を洗い出す時などに有用です。

 

タイムライン

タイムラインはプロジェクトタイムラインとも呼ばれ、線に沿ってタスクを時間通りに表示していくものです。日本史や世界史の教科書などで、「一本の矢印が時間の流れを表し、その線上に色々な出来事が書いてある」というものに見覚えがあるかと思います。あれがまさにタイムラインの格好の例です。時間の経過とともにタスクを管理するのに優れた手法と言えるでしょう。

 

進捗管理

次は「進捗管理」についてです。「進捗管理」では作業ごとの進行状況がわかり、メンバーの業績も視覚化することができます。タスクの進行状況と責任の所在の明確化に重きを置いており、それぞれの作業の進行状況をパーセンテージで表すため、目標までの距離が分かりやすくなっています。

 

CCPM

CCPMは(Critical Chain Project Management)の略で、予算やスケジュールを抑えつつ、バッファを設けておくという手法になります。バッファとは、もともとコンピュータ用語で、データを一時的に保存しておく場所という意味です。CCPMにおけるバッファとは、プロジェクト・バッファという「ポケット(余裕のある場所)」を指します。

人間はどうしても楽をしてしまう生き物で、余裕のある時間を与えられると、どうしても作業の効率が悪くなってしまいます。そこでCCPMという手法では、「予算」「所要時間」などを切り詰めておき、その切り詰めた分を「バッファ」として貯蔵しておきます。

もしもオーバーしてしまいそうなタスクが生じた場合は、貯めておいたバッファを使って乗り切ります。これにより、結果的に当初の予定通りにプロジェクトを完遂することができるのです。

実務としては、まず「ぎりぎりの計画」と「通常の計画」を両方考えます。そして両者の時間の差分を「バッファ」として一時保存しておき、「ぎりぎりの計画」の方を進めていくという流れです。先ほど説明したWBSを使って、個々のタスクを洗い出しておくと、計画を立てるのにとても便利です。

 

PPM

PPMは(Project Portfolio Management)の略です。ポートフォリオは「書類の紙ばさみ」が元々の意味ですが、「金融資産の一覧表」という意味で使われたり、「クリエイターの作品集」を表現する言葉として使われたりと、一種の多義語となっています。

ポートフォリオ・マネジメントとは、複数の金融商品を想定し、「リスクをなるべく回避しつつ」「収益性のある」ものに投資をしていこうという考え方です。

これをプロジェクトマネジメントに応用したのがPPMで、要するに会社内の複数のプロジェクトを総括的に管理し、効率的な運用を目指すという手法になります。

今までは一つのプロジェクトのマネジメントについて解説していきましたが、PPMは「全社レベル」で「複数のプロジェクト」を監視・分析する手法です。そのため今までの手法や、後述のP2Mとは少し勝手が違ってきます。

歴史的には1990年後半にアメリカでツールが誕生し、2000年代に日本にも浸透していきました。

PPMツールには「プロジェクト一覧」「プロジェクト集計」「プロジェクト分析」「プロジェクトナレッジ管理」「プロジェクト要員負荷」「プロジェクト標準化」など、複数のプロジェクトを集約して管理するための機能が備わっています。

 

P2M

P2Mは(Project &Program Management)の略で、プロジェクトマネジメントとプログラムマネジメントを組み合わせてシステムです。プログラムマネジメントとは、複数のプロジェクトを管理する手法のことを言います。実は日本発祥の手法になります。

今まで説明してきたようにPMBOKは一つのプロジェクトを管理するものなので、一つのプロジェクトマネジメントについてお話ししてきましたが、先述のPPMとP2Mは複数のプロジェクトをマネジメントするものです。

ではPPMとP2Mはどこが違うのでしょうか。複数のプロジェクトマネジメントという点では同じですが、PPMが全社的にプロジェクトを管理していくのに対して、P2Mはあくまでも関連するプロジェクトを束ねていくものになります。

 

初心者におすすめ!プロジェクトマネジメント学習の本

 

ここまでプロジェクトマネジメントについて深く眺めていきましたが、最後に学習面についても見ていきましょう。プロジェクトマネジメントを学ぶのに最適な学習本をセレクトしてみました。

プロジェクトマネジメントの学習本も、ただ初心者専用というだけではなく、様々な書籍が出ています。実際に書店に足を運んだ際は、ぜひ色々と見比べてみて、自分に合いそうなものを探してみてください。

 

『プロジェクトマネジメントの基本 この一冊ですべてわかる』

プロジェクトマネジメントの基本が網羅されているのがこの「プロジェクトマネジメントの基本 この一冊ですべてわかる」です。参考者体で書かれているため、特に初学者におすすめしたい一冊です。プロジェクトマネジメントに通暁している人にとっては物足りないかもしれませんが、手っ取り早く基礎を学習するには最適な選択の一つです。

 

『マンガでわかるプロジェクトマネジメント』

基本的なところをおさえつつ、通常のビジネス本よりも手軽なものが欲しいということであれば、この『マンガでわかるプロジェクトマネジメント』がおすすめです。

特にこれは活字を苦手としている人(読書習慣がほとんどない人)に向けた一冊になっています。漫画の優れているところは、プロジェクトマネジメントのエッセンスが視覚化されていて、少ない時間で知識を吸収できるところでしょう。

基本的な部分がすべて漫画になっているため、サクサクと読み進めていくことができます。こちらの漫画を読んでから他の書籍(活字ばかりのもの)に移っていくという方法もありでしょう。

また「手早くプロジェクトマネジメントのエッセンスを見直せる」という点でも漫画は優秀です。知識は段々と定着していくものなので、同じ書籍を何度も読み返すという作業は重要になってくるのですが、活字本だと読み返すのに時間がかかってしまいます。漫画であれば短時間で読み返すことが可能なので、反復学習の手助けにもなるのです。

 

『担当になったら知っておきたい「プロジェクトマネジメント」』実践講座

こちらの書籍も初学者におすすめの一冊です。著者はプロジェクトマネジメントに特化した専門企業の社長で、「実践」という難しそうなタイトルは裏腹に、未経験者にもわかりやすく書かれています。

特に本書が優れている部分は「プロジェクトに関するものの定義を徹底している」ところです。入門書の分かりやすさはそのままに、網羅性も高いですし、一つ一つの事柄について深く解説してある本です。非常に細分化された一冊で、初学者であっても一歩一歩学習を進めていくことができるため、置いてけぼり感を感じにくい構成になっています。

またイラストが比較的多く入っているところも評価ポイントです。文字ばかりの本だと正直疲れてしまうことが多いのですが、適度に図解が挟まれていることによって、より深く学習できるようになっています。

 

『世界一わかりやすいプロジェクトマネジメント』

こちらもプロジェクトマネジメントの入門書としてよくおすすめされる一冊です。こちらの書籍の優れているところは、専門用語の解説を徹底している点です。こうした類の書籍は、急に専門用語が登場して面食らってしまうことも多いのですが、ひとつひとつの専門用語について解説が付されているところは大きな魅力でしょう。

プロジェクトマネジメント初心者は持っておいて損はない一冊です。

 

『はじめてのプロジェクトマネジメント』

こちらの「はじめてのプロジェクトマネジメント」も、学習のとっかかりとしておすすめしたい一冊です。こちらの書籍の特徴は、プロジェクトの時系列順に学習できる点と、いわゆる「つまずきポイント」が分かりやすくチェックできる点です。

また内容とは関係ないですが、日経文庫というレーベルなので、持ち運びがしやすいというのもメリットの一つ。主に電車などで学習をするという人にとっては最適の一冊でしょう。単行本はかさばりますし、電車の中で広げるのも少し難しいです。その点、持ち運びのしやすい文庫や新書のサイズであれば、混雑している電車の中でも学習しやすいでしょう。

 

『人月の神話【新装版】』

今まで紹介してきたものと少し毛色は違いますが、『人月の神話【神話】』もまた、プロジェクトマネジメントの学習者におすすめの一冊です。

1975年に書かれたものなので、情報は古く、今の開発者の方にはピンと来ない部分も多いかもしれません。しかし現代に通ずる箇所も多く、名著たる所以を感じられる一冊になっています。

 

『ピープルウエア』

プロジェクトマネジメントを学ぶ幅広い層におすすめしたいのが『ピープルウエア』です。こちらも名著にカテゴライズされるもので、1987年の初版から読み継がれている書籍になります。

「上司とエンジニアの認識ズレ」など、他の書籍ではあまり解説していない「つまずきポイント」に触れていたりと、入門書を読んだ後に読むと効果的な一冊になっています。

 

目標達成のためにプロジェクトマネジメントを学ぼう

 

最終目標を達成するためには、適切なプロジェクトマネジメントが必要になってきます。プロジェクトマネージャーには求められるスキルが多く、最初はハードルが高く感じてしまうかもしれません。特にプロジェクトマネージャーは、責任の重い重要なポジションです。

しかしプロジェクトマネジメントの基礎をしっかりと学習し、成功するためのポイントをおさえておけば、必ずプロジェクトを成功させることはできます。

ぜひ、プロジェクトを期限内に完遂させましょう。

参照
日本プロジェクトマネジメント協会「P2Mとは何か」
https://www.pmaj.or.jp/p2m/002_01.html
SI Object Browser「【第5章】PPM的な発想を理解しておこう:PPM とは」
https://products.sint.co.jp/obpm/blog/serial-umeda05
SI Object Browser「【第6章】大型プロジェクトにはCCPMを取り入れよう:CCPM とは」
https://products.sint.co.jp/obpm/blog/serial-umeda06