2007年から2013年まで週刊少年ジャンプで連載された漫画「スケットダンス」。2011年にはアニメ化もされた大人気作です。
スケットダンスはギャグ路線がメインになるものの、実は緻密な謎解きやシリアスな人間模様などが描かれていることはご存じでしょうか。
中でも、スケットダンス内で度々行われる数多くの「言葉遊び」は、ビジネスにおいて役立てられる考え方を見つけるきっかけにもなります。
今回は、スケットダンスという作品内で展開されているいくつかの言葉遊びを紹介しながら、ビジネスにおける言葉の重要性について解説します。
目次
スケットダンスとはどんな漫画?
スケットダンスとは、学園生活支援部・通称「スケット団」の3人が、生徒たちが抱える悩みやトラブルを解決していくコメディ漫画です。
恋愛や勉強、部活といった学生らしい悩みを解決する話をはじめ、時には教員の相談に乗る場面も見られます。
科学教師である顧問が開発した発明品に振り回される回や、劇中オリジナルのゲームを楽しむ回など、バラエティに富んだ話が展開されるのも本作の特徴です。
また、生徒が抱える深い闇を、現実世界にも通ずる視点で描くこともありました。
さまざまなジャンルのストーリーが描かれるスケットダンスにおいて、時折見られるのが冒頭でも触れた「言葉遊び」です。
一見するとただギャグ要素の強い場面ではあるものの、視点を変えるとビジネスにも活かせる要素といえます。
次の項目では、スケットダンスの作中で実際にあった言葉遊びの例を紹介します。
スケットダンスに溢れる言葉遊びの代表例
スケットダンスの作中にあった言葉遊びの例は、以下の通りです。
創作紙芝居編(原作5巻) |
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教員のお見合い編(原作12巻) |
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クリスマスパーティー編(原作19巻) |
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コミュニケーションが苦手な生徒編(原作25巻) |
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教員の結婚挨拶編(原作25巻) |
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ギャグシーンに多く見られる描写であるため、一見するとビジネスの知識として役立つものと判断できないでしょう。
しかし、上記のような言い換えを中心にした言葉遊びは、ビジネスにおけるさまざまな場面で活用できます。
言葉遊びはビジネスパーソンにこそ必要?
ビジネスにおいて言葉遊びが役立つシーンは、主に以下のとおりです。
- 商材のキャッチコピーを考える
- 競合他社が発信している既存情報を参考に自社ならではの情報を作る
自社・もしくはクライアント企業の商材にキャッチコピーをつける際は、オリジナリティが求められます。
とはいえ、まったく何もない状態からではなく、商材の特徴や競合情報をもとに、オリジナリティのあるキャッチコピーを考案することがほとんどです。
このときに、特定のものを別の言葉に言い換える能力や、商材から導き出せる情報を正しく言語化する能力が活用できます。
同業他社の商材と似通った商材を発表する際には、自社の情報の独自性をアピールする施策として「言い換え」を行うこともあるでしょう。
競合に「情報を盗まれた」と判断されないよう、あくまでも「自社独自のものである」ことを正しく発信する言い換えが重要です。
キャッチコピーと同様、広告やWebサイトの文言も言葉遊びの能力を発揮することで、独自性を付加できるでしょう。
またビジネスにおける言葉遊びは、以下の効果も発揮します。
- 取引先への挨拶にオリジナリティを出して印象を与える
- テンプレート化した文言を独自のものに言い換えることで印象に残る資料を作成できる
言葉遊びを意識した言い換えの能力を鍛えることで、あらゆる場面での「コピペ化」を防止できます。
言い換えには必然的に「自身の意思」が加わるため、相手方の印象にも残りやすいでしょう。
また、0から考えるのではなく既存の情報を自身の言葉に置き換えるため、案が浮かびやすいのも言葉遊びを通じた言い換えのメリットです。
営業の文言や報告書、ビジネスメールなど、ビジネスにおけるさまざまな「文章」に言葉遊びを通じた言い換えが役立つことを認識しておきましょう。
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スケットダンスから学ぶ言葉遊びの効果
スケットダンスの作中で繰り広げられる言葉遊びは、ビジネスにおける「言い換え」に発展させることでさまざまな効果が期待できます。
ほかにも言葉遊びには、以下の効果があるのも特徴です。
- 語彙の増加
- 思考力・発想力の向上
- コミュニケーション能力の向上
言葉遊びや言い換えは、より多くの言葉を知っていなければできないことです。
そのため、言葉遊びを意識することで自然に語彙が増加します。
対象の言葉や文に対し「どう言い換えるとより良いものになるか」考えることで、思考力や発想力も向上します。
思考力・発想力はビジネスにおけるプロジェクトの考案や、課題解決の施策を考案するうえで役立つ能力です。
また、言葉遊びを用いた言い換えのトレーニングを同僚や友人と行うことで、コミュニケーション能力が身につくのもメリットです。
コミュニケーション能力はクライアントとの謁見にも役立つため、日頃から意識しておくと良いでしょう。
そもそも「言葉」はビジネスにおいて重要な立ち位置
スケットダンスでも重視されている「言葉」というものは、そもそも一般的なビジネスマナーとして重要なものです。
以下のような一般的なビジネスマナーだけでなく、正しい言葉遣いは身につけておくべき最低限のマナーといえるでしょう。
- 時間・期日の厳守
- 身だしなみ
- 公私混同
- TPOに応じた挨拶
ビジネスにおいての正しい言葉遣いは、以下を意識することで自然な形で身につきます。
- 自身を表す際は「私」で統一する
- 自社の人材について触れる際は上司でも敬称はつけない
- 正しい枕詞を覚える(恐れ入りますが・お手数ですが)
- 丁寧語・尊敬語・謙譲語を理解して使い分ける
ここで挙げた正しい言葉遣いの基礎知識を押さえた前提で、言葉遊びや言い換えを交えた独自性を意識することが重要です。
主な丁寧語・尊敬語・謙譲語の例も以下にまとめています。
丁寧語
相手や内容を問わず聞き手に対して丁寧に述べるうえで使用 |
尊敬語
目上の人や相手を立てるときに使用 |
謙譲語
自分がへりくだることで相手を立てるときに使用 |
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上記のほかに、貴社・弊社の使い分けなどもあわせて覚えておくと良いでしょう。
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まとめ
今回は、週刊少年ジャンプで連載されていた「スケットダンス」という作品から、ビジネスにも役立つ言葉遊びの魅力について触れました。
同作ではギャグシーンに多く取り入れられていた言葉遊びですが、言い換えの能力として身につけることで、ビジネスにおけるさまざまな効果が期待できます。
一般的なビジネスマナーである「言葉遣い」を正しく身につけておかなければ発揮できない能力でもあるため、自身の言葉遣いを見直す機会にもなるでしょう。
正しい言葉遣いのもとで的確な言い換えを実施することで、独自性の提案やコピペ化防止につながります。