タイムクラウド株式会社が実施した「工数管理」実施に関する実態調査によると、参加者の半数以上が工数管理によって「作業進捗の正確な把握」に効果を実感しています。
しかし、工数管理ツールを利用しようと考えても機能や価格などが異なるさまざまなツールが存在するため、どれを選んだらよいか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事では日報を使った工数管理ツール「Pace（ペース）」の主な機能と使い方、料金プランなどを解説します。
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目次
Paceとは日報を使った工数管理ツール
Pace（ペース）は、日報を用いた工数管理ツールです。Webサイトやブランディング制作事業を手掛ける岐阜県の株式会社リーピーが運営しています。
運営会社のように、ホームページ制作会社やデザイン会社などのクリエイティブ職に特化したツールとなっています。
Paceはクラウドサービスなので初期費用なしで始められますが、無料プランはなく必要なアカウント分の契約が必要です。
Paceを導入するメリットは以下の3つです。
- サービス別分析によって、“利益がのこるサービス”の特定が容易になる
- 案件ごとに改善すべき箇所の特定が可能になる
- 利益目標の達成におけるシミュレーションができる
工数管理ツールを利用するメリット
前章では、Paceを導入するメリットも解説しました。しかし、そもそも工数管理ツールを利用するメリットがよく分からないという方もいるのではないでしょうか。
本章では、工数管理ツールを利用するメリットとして以下の3つを挙げて解説します。
- プロジェクトの収支管理に役立つ
- 作業の進捗が把握できるようになる
- 生産性が向上する
1.プロジェクトの収支管理に役立つ
プロジェクトごとに売上や原価、経費などの収支を管理することで、プロジェクトの採算状況や利益率が把握できるようになります。
工数管理ツールには、入力した作業内容や担当者、工数などのデータを自動的に集計・分析する機能があります。
自動的に集計や分析が行われていれば、問題の早期発見や改善策の実施が可能です。また、プロジェクトごとやメンバーごとの利益を可視化できるため、適切な報酬を与えたり、評価を行えたりします。
さらに、プロジェクトの収支データを蓄積して過去の実績や傾向を分析するため、今後の見積りや計画作成に役立ちます。
2.作業の進捗が把握できるようになる
作業の進捗が把握できるようになることも、工数管理ツールを利用するメリットのひとつです。
工数管理ツールを利用して作業の進捗を把握することで、以下のような効果が期待できます。
- プロジェクトのスケジュールや品質を管理しやすくなる
- 作業者の負担や能力を見える化し、適切なアサインや評価ができる
- 作業の効率化や改善点の発見につながる
- 顧客や上司に対して、作業の状況や成果物を報告しやすくなる
以上のような工数管理ツールによる効果が、プロジェクトの成功に導いてくれると言えます。
3.生産性が向上する
工数管理ツールを利用することで生産性が向上し、プロジェクトの価値や競争力を高められます。
チームや組織の生産性を向上させることは、容易ではありません。しかし、工数管理ツールの以下のような効果によって生産性の向上が期待できます。
- 作業時間やコストの削減につながる
- 作業の品質や満足度を向上する
- 作業のモチベーションやメンバー同士のコミュニケーションを増やす
- 作業の創造性や革新性を促進できる
Paceの主な機能
Paceは、ホームページ制作会社が効率的な工数管理を目的に開発したものです。開発したPaceの活用によって、メンバーの意識改革や業務フローの見直しができ、営業利益が前期比5,000万円増の大幅な増益を実現しています。
本章では、効率的な工数管理ができるようになるPaceの主な機能を4つ紹介します。
- 日報
- 作業分析
- 集計機能
- データ管理・登録
1.日報
Paceの日報は作業内容と作業時間を登録するだけと簡単です。案件ごとの作業時間を元に自動的に収支を集計や分析が行われるので、利益をリアルタイムで見える化できます。
自分が担当している案件の売上や粗利、営業利益などは以下のホーム画面と呼ばれるページで確認できます。
引用：機能一覧 ｜Pace
Paceの日報には以下のような便利な機能もあります。
- 下書き保存
- 過去の日報の再利用
- 日報のメール提出
- 作業区分管理
Paceでは、提出した日報をChatworkに投稿させることも可能です。
2.作業分析
作業分析の機能では、赤字の原因を発見できます。Paceでは、日報に登録されたすべての業務内容を検索できるためです。
メンバーごとに作業の合計時間と累積時間をグラフ化できるため、メンバーの負担や能力を把握し、人員配置や報酬の見直しにも役立てられます。
また、検索条件や集計方法の設定をカスタマイズできるので自由度が高いです。
たとえば、期間や案件区分、作業区分などの条件で絞り込んだり、日別や月別などの単位での集計も可能です。
3.集計機能
集計機能では、日報によって蓄積されたデートを多角的に見える化できます。
期間を選択して全ての項目を横断できる「全体集計」や、ある特定の項目に対する「個別集計」機能があります。
「全体集計」では、ランキング形式でベスト5とワースト5を表示できます。利益が出ているかいないのかの把握が簡単になり、案件や顧客の精査に役立ちます。
他にも、月ごとの売上、粗利、営業利益などが把握できる「月別集計」や目標管理機能「案件区分目標」なども便利な機能です。
4.データ管理・登録
Paceでは、主に以下のデータを管理できます。
- 顧客
- 案件
- 支払先
- 原価
- 案件区分
- 作業区分
データを登録する際には、CSVによる一括登録・更新も可能です。また、案件一覧ページなどで表示されている一覧データは、CSVでダウンロードできます。
請求管理や入金管理にも対応していて、さまざまな請求タイミングや自動契約更新にも対応しています。
さらに、クラウド請求書・見積書作成ツール「board」を利用している方であれば、PaceとのAPI連携によってboard上からデータの取得が可能です。
boardとの連携機能はPaceを始める際にデータ登録を簡略化できたり、データ更新作業を効率化できたりするので活用したいところです。
Paceの導入方法・使い方
Paceはメールアドレスがあれば即日お試しできます。機能制限のない30日間の無料トライアルです。
工数管理ツールを検討している方は実際に使って検討できるため、時間の節約にもなります。
本章では、実際にPaceを導入する際の手順や使い方を解説します。
- アカウント登録
- 顧客・案件の登録
- 日報の入力
- 工数管理・分析を行う
1.アカウント登録
Paceの利用を開始する際は、Paceの公式サイトにアクセスして「今すぐ試してみる」ボタンをクリックします。
メールアドレスを入力すると登録用メールが届くので、メール内に記載されたURLを
クリックして進んでいきます。
「今すぐ試してみる」から登録する方法は、30日間無料で試せるトライアルです。以下のページから、トライアルせずに本契約を申し込むこともできます。
2.顧客・案件の登録
顧客登録、案件登録の手順は、以下の通りです。
- 顧客登録
「管理」＞「顧客管理」＞「顧客登録」
- 案件登録
「管理」＞「案件管理」＞「案件登録」
顧客や案件を登録する際は、boardとPaceの連携機能を利用すると簡略化できます。
顧客登録で登録した情報は日報入力時に使用します。また、案件登録で登録した請求情報を元に工数計算が行われるため、ミスしないように注意が必要です。
3.日報の入力
アカウントの登録と顧客、案件の登録ができたら、あとは日々の業務の中で日報を入力していくのみです。
「日報を書く」から、登録した顧客・案件情報を選択して取り組んだ内容を記載。「更新する」をクリックすれば日報の提出は完了します。
また、Paceはなるべく日報入力の手間を減らせるように先に入力・登録してある内容から、以下の4つの項目を選択するだけの仕様です。
- 顧客
- 案件
- 作業内容
- 作業時間
上記を選択するだけで、案件の採算状況がリアルタイムに見える化されます。
4.工数管理・分析を行う
日報の入力後は、ホーム画面にこれまで自分が携わった案件のリアルタイムな採算状況が表示されます。
Paceログイン時には採算状況が分かるホームが表示されるため、プロジェクトメンバーは採算を意識した働きが可能です。
また、工数管理に加えて以下のような管理会計機能の閲覧も可能となっていて、工数管理によって蓄積されたデータを経営に活かせます。
- 営業利益/時間ランキング
- 平均営業利益ランキング
- 営業利益ランキング
- 粗利ランキング
Paceの料金プラン
Paceには、無料プランはありません。しかし、契約は必要なアカウント分だけなので、組織全体や1部署の1チームだけというように単位に囚われない導入が可能です。
合計の料金は契約のアカウント数と請求の間隔によって異なります。月払いよりも年払いの方が1ヶ月分お得に利用できます。
1メンバー（アカウント）あたりの料金は以下の通りです。
- 月払い：1メンバーあたり550円（税込）
- 年払い：1メンバーあたり6,050円（税込）
Paceでは、30日間の無料トライアルを実施しています。無料トライアルから本契約した場合、データや設定などのトライアルの環境はそのまま引き継がれるので安心です。
また、Paceの最低契約期間は、実際の案件入力から日報入力、工数計算までを試せるように3か月となっています。
工数管理に特化したツールなら「Pace（ペース）」
本記事では、日報を用いた工数管理ツール「Pace」の主な機能や使い方、料金プランなどを解説しました。
Paceは、工数管理に特化したクリエイティブ職におすすめの工数管理ツールです。
リアルタイムで採算が見える化できたり、利益の出る案件を特定できたりするので、チームメンバーの生産性向上や業務の効率化が期待できます。
まずは社内案件の採算を見直したいとお考えの方は、Paceの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
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