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営業戦略の立て方を8つの手順で分かりやすく解説! おすすめのフレームワークも紹介


営業戦略とは、自社の売上を拡大させるための大局的な方針のことです。営業戦略の立て方を知ることで、営業活動を最適化し、自社のリソース(ヒト・モノ・カネ)を効率よく使えるようになります。

本記事では、営業戦略の意味や営業戦術との違い、営業戦略を立てるときの考え方、営業戦略に使えるおすすめのフレームワークなどについて分かりやすく解説します。

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営業戦略とは?

そもそも、営業戦略とは何でしょうか。営業戦略は事業活動における目標を定め、目標達成に必要な施策やアクションを筋道立てて考えることです。

よく見られるのが、営業戦略を「売上●●円を達成する」「新規顧客を●●人獲得する」といった経営目標と混同するケースです。

営業戦略とは、「売上●●円を達成する」「新規顧客を●●人獲得する」という目標を達成するために必要なものを逆算し、ゴールにたどり着くためのストーリーを描くことを意味します。

営業戦術との違い

営業戦略とよく似た言葉として、営業戦術があります。営業戦略と営業戦術には、どのような違いがあるのでしょうか。戦略、戦術の違いはそれぞれ以下のとおりです。
用語 用語の意味

用語 用語の意味
戦略 戦争に勝つための総合的・長期的な計略組織などを運営していくことについて、将来を見通しての方策
戦術 戦いに勝つための個々の具体的な方法ある目的を達成するための具体的な方法・手段

つまり、営業戦略は企業の経営目標に関わる大局的な計画を指し、営業戦術は一つひとつの施策に取り組むときの個別具体的な計画を指します。

例えば「売上●●円を達成する」という経営目標を達成するために「顧客単価を●●%向上させる」「顧客満足度を●●%改善する」といった基本方針を決める場合は営業戦略に当たるでしょう。

一方で「顧客単価を●●%向上させる」「顧客満足度を●●%改善する」などの基本方針を実現するために、それぞれの具体的な計画を立てることを営業戦術と呼びます。

営業戦略と営業戦術の関係は、企業の長期的な目標を意味するKGI(重要目標達成指標)と、目標を達成するための指標を意味するKPI(重要業績評価指標)の関係とよく似ています。営業戦略と営業戦術の違いを知り、誤用しないように気をつけましょう。

営業戦略の立て方を8つの手順で解説

営業戦略の立て方は、大きく8つのステップに分けられます。

  1. 目標設定
  2. 環境分析
  3. 競合分析
  4. 自社分析
  5. 顧客分析
  6. 現状の課題の把握
  7. 対応策の決定
  8. 戦略プランの決定

ここからは営業戦略を立てるために必要なそれぞれのステップや注意したいポイントを解説していきます。

1. 目標設定

まずは中長期的な視点から、営業部門の目標を立てましょう。「売上●●円を達成する」「顧客数を●%増やす」など、数字で表せるような目標を決めることが大切です。

定量的な目標を設定することで、目標をどれだけ達成できたかを客観的に評価・振り返りができるようになります。

2. 環境分析

次に自社を取り巻くビジネス環境を分析し、市場の状況や経済動向を予測します。営業戦略は、経営目標を達成するための大局的なシナリオです。市場環境の中長期的なトレンドを予測した上で、営業戦略を立案する必要があります。

3. 競合分析

市場環境を把握した後は、競合他社の商品やサービスの動向を分析します。競合他社の強みや弱みを発見し、自社が勝てそうな領域や補完すべき部分などを理解しましょう。

4. 自社分析

競合分析と同時に自社の商品やサービスを見直し、強みや弱みを把握します。環境分析や競合分析の内容と比較しながら、自社が戦うべきマーケットを特定するのがこのステップの狙いです。

営業戦略の立案を初めて行う場合、ここまでお伝えした環境分析、競合分析、自社分析はどれも難しく思えるかもしれません。後の項目で紹介するフレームワークを使えば、簡単に自社の強みや弱みを分析できるのでチェックしてみてください。

5. 顧客分析

最後に、顧客分析を実施します。顧客分析とは、自社の商品やサービスのターゲットとなる顧客の属性(年齢・性別・地域・業種など)や抱えている課題、潜在的なニーズを徹底的に洗い出すことを意味します。

顧客分析は、自社の商品やサービスが勝てそうなマーケットを見つけるのに役立つだけでなく、既存顧客の単価を高める上でも大切です。

顧客分析を行う場合は、まずペルソナを設定しましょう。ペルソナとは、自社の商品やサービスのターゲットの典型的な人物像を具体的にイメージし、架空のプロフィールを作り込むことです。

ペルソナを設定することで、顧客の課題やニーズを具体的にイメージでき、営業戦略を立てやすくなります。

また、カスタマージャーニーマップを作成することも大切です。カスタマージャーニーマップは顧客が自社の存在を知り、商品やサービスを購入するまでの流れを時系列で把握し、ビジュアル的に表現したものです。

カスタマージャーニーマップを作成することで顧客の心理や感情の変化を理解し、正確に顧客の行動を予測できるようになります。

6. 現状の課題の把握

ここまでお伝えした分析を踏まえて、現状の営業活動の課題や問題を具体的に把握しましょう

  • リード(見込み客)の件数は目標に達しているか
  • 顧客のナーチャリング(育成)に失敗していないか
  • 受注率が低く、商談後の失注につながっていないか
  • 営業社員の人数が少なく、マンパワーが不足していないか

営業戦略は、自社の営業活動の課題を解決するためのシナリオでもあります。現在の営業活動の課題をさまざまな視点から細かく洗い出すことが大切です。

7. 対応策の決定

前回のステップで洗い出した課題に対して、具体的な対応策を決めていきます。

例えば、リードの獲得件数が不足している場合は、インサイドセールス部門を見直し、見込み顧客へのアプローチの仕方やインサイドセールスチームがメンバー不足に陥っていないかなどを検討しましょう。

8. 戦略プランの決定

1~7までの内容を踏まえて、最終的な戦略プランを決定します。戦略プランを決めるときに意識したいのが、コアコンピタンス(企業の中核となる強み、他社に真似できない強み)という考え方です。

環境分析、競合分析、自社分析などの分析や、現状の営業活動についての分析を総合的に考慮して、競合他社との差別化を図りましょう。

競合他社が簡単に真似できるような戦略プランを立てても、顧客を惹き付けることはできません。自社の強みを活かし、コアコンピタンスを活かせるような戦略プランを練ることが大切です。

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営業戦略に使えるおすすめのフレームワーク

営業戦略を考えるときに役立つのが、SWOT分析・PEST分析・3C分析などのフレームワークです。SWOT分析・PEST分析・3C分析の3つは、主にマーケティング分野で使われるフレームワークですが、営業戦略にも応用できます。

フレームワーク 特徴
SWOT分析 自社が置かれた状況を強み(Strengths)、弱み(Weaknesses)、機会(Opportunities)、脅威(Threats)の4つの項目で整理する
PEST分析 市場の傾向を政治的要因(Politics)、経済的要因(Economy)、社会的要因(Society)、技術的要因(Technology)の4つの視点で分析する
3C分析 自社の事業が成功する可能性を、市場・顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)の3つのCで把握する

SWOT分析

SWOT分析は、自社が置かれた環境を内部環境と外部環境に分け、多角的に分析するためのフレームワークです。具体的には以下のとおりに分析しましょう。

環境 プラス要因 マイナス要因
内部環境(自社が原因・所有しているもの) 強み:自社の持つ強みや長所、得意なことなど 弱み:自社の持つ弱みや短所、苦手なことなど
外部環境(自社に影響を与えるまわりの環境) 機会:社会や市場の変化などでプラスに働くこと 脅威:社会や市場の変化などでマイナスに働くこと

さらに各項目をかけ合わせるクロス分析を行うことで、自社の事業の状況を整理整頓して把握できます。営業戦略を立てる手順のうち、主に環境分析や競合分析、自社分析などのステップで活用しましょう。

PEST分析

PEST分析は、市場や顧客の動向をマクロな視点で把握するときに使えるフレームワークです。営業戦略を立てる場合、主に環境分析のステップで活用できます。PEST分析の特徴は、現在の市場動向を以下の4つの外的要因から把握しようとする点です。

  • 政治的要因(Politics)
  • 経済的要因(Economy)
  • 社会的要因(Society)
  • 技術的要因(Technology)

PEST分析は中長期的なトレンドを予測するのに長けているため、営業戦略を立てる際に適しています。

3C分析

3C分析は、市場・顧客(Customer)、自社(Company)、競合(Competitor)の3つの視点から、自社の成功要因(KSF)を探すときに使われるフレームワークです。

3C分析でおおまかな自社の立ち位置を理解してから、SWOT分析やPEST分析を行い、より細かく自社の強みや弱みを分析していきましょう。

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効果的な営業戦略を立てて業績アップにつなげよう

営業戦略とは、企業が最終的に目指すビジョンや目標を実現するため、中長期的なシナリオを考えることを意味します。一方、営業戦略の実現に向けて、個別具体的な施策の計画を考えることを営業戦術と呼びます。

営業戦略 企業の最終的なゴールを達成するための中長期的なシナリオ
営業戦術 営業戦略を遂行する上で、個別具体的な計画を立てたもの

なお営業戦略を立てる手順は、大きく8つに分かれます。

  1. 目標設定
  2. 環境分析
  3. 競合分析
  4. 自社分析
  5. 顧客分析
  6. 現状の課題の把握
  7. 対応策の決定
  8. 戦略プランの決定

本記事でご紹介したSWOT分析・PEST分析・3C分析などのフレームワークを活用すると、よりスムーズに営業戦略を立てることが可能です。営業戦略の立て方を知り、限られた予算やリソースを有効活用しましょう。

株式会社識学は3,000社を超える企業のマネジメント実績があり、経営や人材育成などマネジメントに関する課題を解決するノウハウや知識、考え方を多数紹介しています。

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