報告書とは、何らかの事柄について詳細を伝えるための書類で、さまざまな種類があります。
本記事では、報告書の種類や書き方、注意点などを解説していきます。
目次
報告書とは
実際に起こった事柄や事実を、上司や先輩などに伝えるために作成する文書が報告書です。
組織は報告書を適切に運用することで、重要な情報をスムーズに共有できるようになります。
業務や調査の結果わかったこと、クレームの報告書など、さまざまなシーンで活用されており、「報連相(報告・連絡・相談)」の1つとして重要視されています。
報告書は業務によっていくつもの種類が存在しますが、全てにおいて簡潔かつわかりやすいことが重要です。
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報告書の目的とは
報告書の目的は、どのようなことが起こったのか、その結果はどうなったのかを共有し、今後のために活かすことです。
報告書を書く際は、読む人のことを考えてわかりやすく、簡潔に書かなければなりません。
報告書と日報の違いとは
混同されがちなワードとして、日報があります。
日報とは、日常的な業務を報告する書類のことです。
一般的に、その日にどのような業務をしたかなどを上司やチームメンバーに報告するものとして運用されています。
業務の進捗状況やメンバーがどのような業務に取り組んでいるのかを把握することで、業務の調整や改善・効率化を進めていくのです。
一方で報告書は、伝える対象が特定の事柄や事実であり、さまざまなシーンで活用されます。
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報告書の種類とは
ここからは、ビジネスにおいて主に活用されている報告書の種類を見ていきましょう。
営業関連
一般的に営業に関する報告書は、日ごとや週ごと、あるいは月ごとといったように特定の期間ごとに作成されます。
作成の際には、どのような行動をしたのかや進捗状況、実績などを的確に伝えることが求められます。
会計や経理関連
報告書はどれも企業経営において重要な書類ですが、なかでも会計や経理に関連する報告書は特に欠かせないものといえるでしょう。
なぜなら、自社の財務状態のチェックにおいて重要な書類であり、資金や収益などを報告することで、今後の経営方針や企業戦略を決定する際の参考資料となるためです。
リスク関連
リスクに関連する報告書は、事故になりかけたトラブルや、事故そのものが起きた際に、それによりどのようなリスクを想定できたかを報告する文書です。
また、クレームの内容なども報告します。適切に記録して分析することで、顧客満足度の向上につなげられるでしょう。
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企画関連
企画関連の報告書は、新しい企画やアイデアの提案などをわかりやすくまとめ、クライアントや取引先に提出されます。
ポイントは、読み手が内容のイメージを膨らませやすいように書くことです。企画担当者にとっては企画報告書の作成が重要な業務となるでしょう。
調査やアンケート関連
調査やアンケートを行った際に、その集計結果を報告する文書です。
記載するのは結果だけではなく、調査概要も含めて記載されます。
例えば、
- 調査目的
- 実施日時
- 調査対象者
- 調査方法
- 回収状況
- 集計結果
などが挙げられます。
報告書を構成する要素とは
一般的に報告書は、
- 標題
- 要旨
- 詳細
の3つの要素で構成されています。
報告書の内容をわかりやすく手短にまとめた「標題」を一番上に記載し、そこから内容を3つ前後に分けた「要旨」を記載します。
そして最後に「詳細」として、内容を細かく記載していきましょう。
事実と意見は分ける
わかりやすい報告書を作成するコツとして、事実と意見を切り分けることが挙げられます。
報告書によっても異なりますが、基本的に報告書では「何が起こったのか」といった事実の報告が重視されます。
したがって、場合によっては自分の感想や意見は邪魔となることもあり、もし盛り込む場合は、何が事実で何が意見なのか、ハッキリとわかるようにして記載しましょう。
報告書の書き方・作り方の手順とは
ここでは報告書を作成する一般的な手順を見ていきましょう。
素材を集める
まず、報告書に必要な素材を集めましょう。
現場にいなかった人でも、その時の状況や情報が伝わるようにしなければなりません。
そのためには、
- 内容に関連するノートを作る
- 事実を箇条書きにして列挙する
- 書籍やインターネットからデータを集める
などを行い、さまざまな素材をまとめます。
何のための報告書なのかを明確にする
続いて、報告書を何のために作成するのかを明確にしましょう。
作成の目的があいまいなままでは、内容がブレて統一感がなく、読み手にとっても活用することが難しくなってしまいます。
構成を練る
次は、前述したように「標題・要旨・詳細」の構成を練りましょう。
標題から考えるのが難しければ、詳細から書き始めて、次に要旨、最後に標題という順で書くことでわかりやすい構成を実現できます。
報告書を書く
素材を集め、目的を明確にし、構成を考えたらいよいよ実際に報告書を書き始めましょう。
忙しい上司や役員に提出する場合は、長々と書くのではなく、図解やグラフ、表などを駆使し、視覚的にわかりやすくする工夫も求められます。