2018/03/01

問題解決を高速化。ロジカルシンキングの活用法とは

ビジネススキルについて書かれた2003年の書籍である「『超』MBA式ロジカル問題解決」(著: 津田久資)に、「論理的思考という言葉はビジネスマンの中で今や常識になっているようです。」と書かれています。すでに10年以上前にロジカルシンキング(論理的思考)は、ビジネスにおいて問題を解決するための考え方の一つとなっていました。

また、この本には「論理的思考の最終目的は『問題解決』」とも記載があります。今回はロジカルシンキングを活用した問題解決を紹介します。また一方で、マネジメントにとってこうしたツールに頼りすぎることの注意点にも触れたいと思います。

思考法とはあくまで手段であり、実践を繰り返し成果を振り返ることがマネジメントには必要なのです。

問題解決のステップとして四つのプロセスを設定しました。四つのプロセスとは、問題を明確化する、原因を考える、解決策を立案する、実行するというステップです。ロジカルシンキングを活用した問題解決を四つのプロセスに分けて、手法やツールを紹介しながら解説します。

問題を明確化する

まず、ロジカルシンキングを活用した問題解決の最初のプロセスは「問題を明確化」することです。問題には大きく分けて二つの種類があります。ミスやトラブルなどによって発生する問題と、目標や課題を達成するために解決していかなければならない問題です。二つの種類の問題を満たす定義として、「問題」を「現状」と「あるべき理想状態」とのギャップとします。

ギャップをつくっている原因を洗い出して、ギャップを埋め「現状」を「あるべき理想状態」にすることが問題解決となります。

原因を考える

「現状」と「あるべき理想状態」のギャップが判明し、問題が明確化されたら次に原因を考えます。原因を考えるプロセスで使うツールにMECE(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive』があります。MECEとは「一つのテーマをモレなくダブリもないように、複数の要素に分類すること」です。MECEの考え方で、問題を発生させた原因を網羅して細分化し整理していきます。

まず、原因を網羅して細分化しましょう。整理していくための方法としてロジカルシンキングのツールに「ロジック・ツリー」があります。

ロジック・ツリーにはWHYツリー,HOWツリー,WHATツリーの三種類がありますが、原因を考えるプロセスでは「WHYツリー」を活用します。問題を明確化するプロセスでみつかった問題(ギャップ)の原因に対してWHY(なぜ)という問いかけを繰り返して、ギャップをつくっている真の原因を考えていきます。

解決策を立案する

「WHYツリー」や「MECE」の考え方でギャップをつくっている真の原因が判明したら、原因を解決するための解決策を立案していきます。ここでは、ロジック・ツリーの中の、「HOWツリー」を活用します。

「HOWツリー」では、「原因」に対して、HOW(どうやって)という問いかけを繰り返して解決策を立案します。ビジネスにおける解決策は、一つではなく、代替案を複数持ち合わせる必要があります。ギャップを埋めるための解決策を立案するプロセスでは解決策を一つに絞ることではなく、HOW(どうやって)ギャップを埋めるかということに注視し、「MECE」の考え方でモレなくダブリなく解決策を立案します。

実行する

そしてロジカルシンキングをつかった問題解決プロセスの実行には、「PDCAサイクル」を活用します。

PDCAサイクルとは、Plan(計画)、 Do(実行)、 Check(評価)、Act(改善)の4つのサイクルを繰り返し実行していく手法です。

Plan(計画)はすでに解決策を立案するプロセスでできあがっていますので、Do(実行)のところからスタートとなります。PDCAサイクルを繰り返すことで、ギャップを埋め「現状」を「あるべき理想状態」にして問題を解決していきます。

「知っている」と「できる」の違いには注意

ビジネスにおける問題解決の力を高めていくにはこうしたプロセスを回す経験を数多く積んでいくこと重要です。ロジカルシンキングを活用した四つのプロセス(問題を明確化する、原因を考える、解決策を立案する、実行する)とPDCAサイクルで、「現状」と「あるべき理想状態」とのギャップを埋め、問題を解決の方向へと向かわせましょう。

一方で、ロジカルシンキングはあくまで手段のひとつに過ぎないことにも注意しておきましょう。理論やプロセスを単に知っているだけでは、考えることに固執したり、否定の材料が数多く浮かんできてしまい、肝心の実践がおろそかになってしまうことにもつながりかねません。

部下を抱えている管理職、経営者の方は、こうしたプロセスを使った問題解決の仕組みを明確に社員につたえ、数多くの実践機会を積ませる、さらには、そのあとにそれが「本当によい方法だったのか」を振り返らせるようにしてみてはいかがでしょうか。

このように、ロジカルシンキングに頼りすぎないことの重要性については、他の記事でもお伝えします。

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