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AIで仕事がなくなるは嘘か?現場の空気感とイノベーションの兆候

野村総研が「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」なる調査結果を発表したのが2015年、あれから6年経過しましたが、少しずつ私たちの職場にもAIが導入され始めました。

本記事では、今後AIにより仕事はどうなるのかをわかりやすく解説します。

現在のAI導入状況、背景

日本のバックオフィスは、分野によって濃淡はあるものの、全般としてITイノベーションが遅れています。ではどんな現状にあるのか、分野別に俯瞰してみましょう。

ビジネスプロセスの可視化は急進展

ここ10年、大手企業の中で急速に導入が進んだのがBI(ビジネス・インテリジェンス)です。BIは会計情報を中心に生産・営業・物流などの情報を統合し、迅速な経営判断に役立てるITツールです。[2]

BI導入前までは、経営企画部が役員に売上・利益を報告するのが伝統的なスタイルでした。報告資料は、多くの関係者を通して重層的に作られるのでバイアスが入りやすく、鮮度も落ちるので、経営判断には余り役に立ちません。

BIが入ってから、売上情報もリアルタイムで共有できるようにもなりました。単純に売り上げのグロスだけでなく、どのプロダクトがエリアでいくつ売れたか、営業担当者別にはどうだったのかまで可視化できるようになったのです。

営業会議も、出席者(各エリアの責任者)は事前にBIに目を通している、という前提で議論が始まります。今までは、本部長が訓話を垂れるようなセレモニーに過ぎなかった会議が、具体的に営業・マーケティング施策を真剣に考える場に変わったのです。[3]

ビジネスプロセスの透明化・意思決定迅速化が実現する一方で、業務オペレーションにおけるITイノベーションは道半ばです。ここでは会計系について考察します。

課題が残る会計系のオペレーション

会計系は多くの企業でSAPを始めとするERP(業務統合システム)が進んでいます。

例えば消費財系メーカーの場合、サプライチェーンの上流(サプライヤー)から下流(販売チャネル)まで、一貫したERPによる統合と会計システムへのリアルタイムなインターフェースが実現しています。

昔はオンラインから吐き出された膨大な帳票(製品動態・得意先別納品明細)から、経理がハンドリングで処理、入庫ミスなどのトラブルも多発していました。その頃から比べると、夢のような時代です。[4]

オフィスサプライも、今まではそれぞれの部署がバラバラのサプライヤーから購入していたのを、アスクル・大塚商会等が運営するWEB調達に一本化されています。

WEBにはステーショナリー・USBなどのOA備品・名刺から研究所で使う試薬品まであらゆるパーツが取り揃えられ、発注・納品から会計処理まで一貫した処理と完全ペーパーレス化が実現しています。[5]

好業績でIT投資が増えてきた

最近、大型のIT投資を発表する企業が増えてきました。某大手日用品メーカーでも、例年は数10億円単位のIT投資を1桁増やしました。

トップに導入提案すると「もっとスケジュールを前倒しせよ」と指示が飛ぶケースも多く、IT部門はプロジェクト立ち上げやベンダー手配に大わらわです。

推進主体も変わりつつあり、今まではIT部門に任せきりだったのが、経営企画部などに推進部署を置き、担当役員(システム担当役員よりポジションパワーは遥かに強大)が旗を振る企業も増えています。

漸くエンジンがかかってきたイノベーション:RPAの導入

それでもITイノベーションは、まだ始まったばかりです。RPAも、金融機関などの先発組は除き、大手企業の多くはようやくこれから導入するステージです。

去年まではデスクトップ単体で動く廉価タイプを一部部署でテスト導入するような感じで恐る恐るのスタートが多かったのが、今年はサーバー中央監視型の本格版が人気で、しかもコンサルをばっちり入れるケースが主流です。[7]

経費精算・支払のIT化は進みつつある

経費精算・支払でもイノベーションが進みつつあります。領収書・請求書はスキャナーによる文字認識の取り組みの精度が向上しました。

また、証憑保存は国税庁が認めたこともあり(スマホの写メもOK)、急速に普及が進んでいます。

決済面では、伝票システムと連動した航空券・宿泊手配やコーポレートカード(一般的には役員・部門長以上など幹部社員対象)などが進んでいます。

ただし、未だに中小企業などでは、立替精算・請求書払いが大きなウエイトを占めています。

マーケティングや営業へのAI活用は実験段階

マーケティング・営業活動は、既存・新規顧客や得意先とのリレーションを深め・拡げ、最終的には売上・取引拡大につなげます。

足で稼いだ情報とフェースTOフェースやインサイトと呼ばれる直感が大切な世界で、ITがなじみにくい要素が強いのです。

Eコマースが拡大しているといっても、売上に占める割合は1割強(アパレルのケース)で、まだまだリアル店舗のウエイトが高いのです。[10]

一方で、店舗などでのデータ収集が難しいなど実用化までには時間がかかりそうですが、AIを活用した顧客行動分析や販促・広告効果測定も実験的な取り組みは進んでいます。

もともと、仮説を立てて「まずやってみよう」と考えるマーケティング・営業と、システム志向のIT部門とはそりが悪いのですが、双方折り合いをつけながら、広告会社のサポートのもと、少しずつ前に動いている感じです。[11]

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AIによってなくなる仕事

まだまだAIには課題が残っていますが、その上でもAIに代替されると考えられている仕事があります。具体的には、入力作業が伴う仕事、AIで計算が自動化できる仕事、人でなくてもAIが代替できる仕事が挙げられます。

  • 銀行員(窓口)
  • フロント業務(ホテル、ホステルなど)
  • 警備員
  • コンビニ店員
  • タクシー運転手

もちろん今すぐにという話ではありませんが、今後AI、他のテクノロジーが発展するにつれ、仕事がなくなる可能性は十分あります。

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AIによってなくならない仕事

AIによってなくならない仕事は、特別な技術、都度の判断が必要な専門職です。この他、クリエイティブなどの発想が必要になる仕事は、しばらくは代替されないと言われています。

具体的には以下の職業が挙げられます。

  • 医者
  • 弁護士
  • クリエイター
  • データサイエンティスト
  • コンサル
  • 営業
  • カウンセラー
  • 教員

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まとめ-今後5年間で激変している可能性も

まとめるとIT活用による効率化は取り組みを進めているけれど、スキャナーによるペーパーレス化やRPAが漸く導入ステップに入ったところで、AIに至ってはまだ実験段階といったところでしょうか。

では、「AIに仕事を奪われる」のはただの被害妄想でしょうか。

今企業が行っている取り組みは、やがてブレイクスルーを迎えるはずです。急激か緩慢にかは別として、おそらく5年後には社会のありようは大きく変わっているはずです。私たちは、どう身を処せばいいのでしょうか。

ITリテラシーの低い人材は、もしかすると切り捨てられるかもしれません。今のうちからチャンスを見つけて、スキルアップに努めておけば生き残れるはずです。

この10年間でERP・BIなどは急速に浸透し、使いこなせる或いはマネジメントできる人材は職域が大きく広がりました。今度は、RPAやAIに精通した人材が同じ存在になるでしょう。[12]

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参照

[1]日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に(野村総研)
https://www.nri.com/jp/news/2015/151202_1.aspx
個人の体験に基づく感想も織り込み
[2]BIツールで構築する「顧客起点」のビジネスプロセス(ITメディア)
http://www.itmedia.co.jp/im/articles/0305/03/news001.html
[3]個人の実務経験に基づく
[4]個人の実務経験を以下の記事で補強
ERPのメリット(ZACエンタープライズ)
https://www.oro.com/zac/erp/merit.html
[5]個人の実務経験を以下の記事で補強
たのメール(大塚商会)
https://www.tanomail.com/
[6]個人の実務経験を以下の記事で補強
経費精算・経費管理(コンカーWEB)
https://www.concur.co.jp/expense-management
[7]個人の実務経験による
[8]アリババ、日本で中国発スマホ決済 QRコード使用(日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ15HOD_V10C17A8MM8000/
[9]個人の実務経験を以下の記事で補強
経費精算・経費管理(コンカーWEB)
https://www.concur.co.jp/expense-management
[10]国内EC市場のEC化率(えびすマートメディア)
https://www.ebisumart.com/blog/ec-rate/
[11]個人の実務経験に基づく
[12]個人の実務経験に基づく

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