部下に仕事をさせると多かれ少なかれ言い訳が出てきますよね?全く出て来ないということはそう滅多にないでしょう。
では、部下の言い訳はいつ出てきますか?おそらく、一番多いのは結果を迎えた後ではないかと思います。
もちろん仕事を進めている最中、そしてやる前にも出てくるかと思います。
なので、上司は部下から何かしら言い訳が出てくるものという前提でマネジメントをしないといけません。
そしてこの言い訳を排除して部下に自責を持たせていくことが、実は上司にしかできないことであり、また上司の役割なのです。
今回は、部下育成の為の重要な要素となる自責を持たせることについて、そこへ導く言い訳の排除についてそのやり方をご紹介します。
目次
言い訳はまずやる前に出させる
言い訳はいたるところで発生しますが、上司から見た場合どうせ出るならどこで発生して欲しいですか?
それはやる前ですよね。なぜなら事前だからそれを排除できる、つまりどうにかできる可能性があるからですよね。
そうなんです、言い訳はやる前にしっかり出させることが重要であり、その為にはこれから辿り着こうとしているゴール(結果)を明確にすることが必須です。
結果が明確であればあるほど、当事者からすると「やらねば」といった責任感が湧いてきます。
そうすると、責任を果たそうという意識から、このままでは出来そうにない要因に敏感になり、それを声として上げるようになります。
例えば「初めてやるタスクなので、ルールがよく分からない」とか「先月と同じ予算で、先月の2倍のリード数を獲得しなといけないが、どう見てもこれは難しい。予算が足りない」といった言い訳です。
これを上司は排除していきます。
「ルールをより明確にする」、「必要な予算を根拠付で申請する権限を与える」といったようなことをして、部下から上がってきた言い訳をクリアーにし、部下に「これであれば達成に向けて迷いなく行動出来ます」と約束させるのです。
言い訳は結果を迎えた後も排除する
スタートする前に言い訳を出させて、それを排除し部下に迷いなく走れる約束を交わす。
こうして走った結果、それでも未達成になることも当然あるかと思います。
その場合、やはり部下からは言い訳が出てきます。
ただしこの結果を迎えた後に出てくる言い訳は、やった後のことなので、不足の認識に繋げないといけません。
つまり自責で捉えさせ、次の結果設定とそれを達成する為に今後の行動をどう変えるかを考えさせます。
その際に次の結果設定に対してルールが不明な個所があるとか、達成する為の予算が足りないと感じる部分があるといった言い訳があれば、それを排除しなければいけません。
こうして部下は出来なかったという事実に対して不足を認識し、そこから学んだ次へのステップを約束するサイクルを繰り返していくことで、他責である言い訳から自責である課題として捉えていくようになります。
まとめ
部下の言い訳を排除していくサイクルを繰り返していくことで、部下が認識する自責ゾーンが広がっていきます。
人は自責でなければ成長しません。
この自責を認識させることは上司にしかできない役割です。
言い訳自体を認める、言い訳が出るから結果のハードルを下げるということは決して優しさではなく、部下に自責を認識させることができない状態となり、部下の成長の機会を奪っているのです。
- まずは結果を明確にし、言い訳を出させる。
- 出てきた言い訳に対して不明なルールを明確にし、必要な権限を明らかにする。
こうして他責となっている言い訳を排除し、自責となる課題として認識させて下さい。