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【管理職手当の決め方】役職手当との違いや相場、残業代との関係を徹底解説!

管理職手当の決め方

人材不足が深刻となっている昨今、いまある人材を大切に育成し、企業存続に繋がるリーダーを生み出していくことが大切です。

しかし、育成される側である社員は「管理職になりたくない」と思っている人も少なくないようです。

実際に、弊社が2023年1月に行った「管理職に関する調査」でも管理職になりたいと回答したのはわずか8.0%でした。

企業存続のためには、社員が管理職になりたいと思うような思い切った施策も必要になります。

魅力的な管理職手当を設定することも有効でしょう。

本記事では、管理職手当について次の観点から解説していきます。

  • 管理職手当と役職手当それぞれの考え方と違い
  • 管理職手当の相場
  • 管理職手当の決め方
  • 管理職手当を支給する際の注意点
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管理職手当と役職手当の考え方と違い

管理職手当と役職手当は、どちらも役職に就いた社員に対して支給される手当のことですが、その内容や目的に違いがあります。

主な目的や違いは以下の通りです。

  • 管理職手当は管理監督者に対して支払われるもので、役職手当は管理職でなくても支払われる場合がある 
  • 管理職手当は時間外労働の補償を含むもので、役職手当は時間外労働に関係なく支払われる
  • 管理職手当は社員のエンゲージメントを高めることを目的とするが、役職手当は社員のキャリアアップを促すことを目的とする

本章では、以下それぞれの手当の考え方をわかりやすく解説します。

  • 管理職手当とは
  • 役職手当とは

管理職手当とは

管理職手当は、管理監督者としての責任や業務の負担に見合った対価を払うことで、社員のモチベーションやエンゲージメントを高めることを目的とする手当です。

管理監督者とは、労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者を指します。

管理監督者は、労働基準法第41条で労働基準法で定められた労働時間、休憩、休日に関する規定が適用されません。

参考:労働基準法 | e-Gov法令検索

そして、管理職手当は法律で定められていないため、企業が任意で決めることができます。

一般的には、役職が高くなればなるほど、管理職手当も高くなります。

また、管理監督者に該当する役職者には時間外手当が支給されないため、その分を補填できるだけの管理職手当を設定することが必要です。

管理職の肩書を持つものの、働き方や権限が伴わない管理職は「名ばかり管理職」と言われています。

以下の記事で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。

関連記事:名ばかり管理職とは?管理監督者との判断基準や防ぐ方法、問題点、違法性を解説 | 識学総研

役職手当とは

役職手当とは、一般に役職ごとの責任の重さやマネジメント業務の熟練度に着目して支払われる手当と言えます。

管理職であるかどうかにかかわらず、支給される場合があるのが役職手当です。

たとえば、主任やチーフなどの熟練者やリーダーに対して支払われるケースがあります。

難しい業務に対する社員のモチベーションアップやキャリアアップへのインセンティブを高めることを目的とし、手当として支給します。

役職手当は労働契約の定めに基づいて支給される手当です。

役職手当を支給する際は、労働契約書や就業規則で役職手当の支給基準を明確化する必要があります。

管理職手当の決め方

株式会社あしたのチームが2021年に行った「人事評価と給与に関する調査」では「自社の給与額決定方法が適切だと思うか」という質問に、300名のうち54.4%が適切だと思わないと回答しています。

給与額決定方法が適切だと思わない理由で最も多かったのは46.6%で「給与額の決め方が不透明だから」でした。

参考:評価と給与に関する調査 | あしたのチーム

株式会社あしたのチームの調査からも、給与や手当の決め方を明確にすることは重要と言えます。

そこで、本記事では管理職手当の決め方として以下の手順を解説します。

  1. まずは「ざっくり」決める
  2. 実際に支払う給与の合計額を計算する
  3. 手当の細かい金額を調整する

1.まずは「ざっくり」決める

役職の階層や組織内での評価に応じて、大まかな手当の金額を設定します。

最初の段階では、細かい計算はせずにイメージで決めてみます。

部長のように権限のある役職ではなく、権限があまりない役職から決めていくと決めやすいです。

管理職手当の金額は、市場価値や競争力にも影響されます。

たとえば、社会的に人材が不足している場合やスキルが高い役職の場合は、手当を高く設定する必要があります。

2.実際に支払う給与の合計額を計算する

1で決めた金額を基本給と仕事給などにプラスし、実際に支払う給与の合計金額を計算します。

支払う給与の合計額は、社会保険料や税金などの控除前の金額です。

この段階では、手当の金額が各役職に見合っているかどうかも検討し、手当が社内外の相場や他社と比較して適正かどうかも判断します。

また、管理職手当の金額が非管理職の一番高いグレードの時間外手当を完全に上回るように設定することも必要になるでしょう。

3.手当の細かい金額を調整する

2で計算した金額をもとに、手当の金額を細かく調整します。

1,2で検討したり判断したりした各役職間の差や社内外の相場などを加味して調整しましょう。

たとえば、課長と部長の手当の差が小さすぎる場合は、部長の手当を上げるなどして調整します。

他にも、手当の予算が決まっている場合は管理職全体で予算内に収まるように調整することも大切です。

手当の金額は定期的に見直しや改定を行い、業績や環境が変わった場合は、手当を増減させることも検討しましょう。

管理職手当の相場

管理職手当の相場として参考にできるデータには以下のようなものがあります。

本記事では、令和4年版の東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情」を参考に、以下の役職の管理職手当の相場を解説します。

  • 部長|87,470円
  • 課長|60,098円
  • 係長|25,597円

東京都産業労働局がまとめた調査結果によると、役付手当(=役職手当)を支給する企業は 72.6%となっています。

このうち「同一役職の支給額は同じ」と回答した企業は 64.8%、「同一役職でも支給額は異なる」と回答した企業は32.5%です。

本記事では「同一役職の支給額は同じ」と回答した企業の役付手当の平均支給額を「管理職手当の相場」として解説していきます。

参考:中小企業の賃金・退職金事情(令和4年版)|統計・調査|東京都産業労働局 

部長|87,470円

管理職手当の相場-部長

画像出典:表紙_中小企業の賃金・退職金事情

部長クラスの場合「同一役職の支給額は同じ」としている企業の平均支給額は、87,470円です。

一方「同一役職でも支給額は異なる」としている企業の平均支給額は92,559円となっています。

企業規模別に見ると「同一役職の支給額は同じ」としている企業の100~299人規模の平均支給額が最も高い支給額であり、108,766円となっています。

課長|60,098円

管理職手当の相場-課長

画像出典:表紙_中小企業の賃金・退職金事情

課長クラスの場合「同一役職の支給額は同じ」としている企業の平均支給額は、60,098円です。

一方で「同一役職でも支給額は異なる」としている企業の平均支給額は53,385円であり、部長クラスと比べると「同一役職でも支給額は異なる」方が手当が低い結果に。

企業規模別にみると「同一役職でも支給額は異なる」としている50~99人規模の企業の平均支給額が69,057円と最も高くなっています。

このことから、企業規模によっても手当の金額が異なることが分かります。

係長|25,597円

管理職手当の相場-係長

画像出典:表紙_中小企業の賃金・退職金事情

係長クラスの「同一役職の支給額は同じ」としている企業の平均支給額は、25,597円です。

一方で「同一役職でも支給額は異なる」としている企業の平均支給額は、29,657円となっています。

企業規模別にみると「同一役職の支給額は同じ」としている企業の10~49人規模が22,659円と最も低くなっています。

しかし、平均支給額との差は数千円と他の役職に比べて格差が低いことが分かります。

管理職と残業代の関係

 「管理職だから残業手当は必要ない」とよく言われていますが、管理職でも「管理監督者」に当てはまらない場合は残業代を支払う必要があります。

以下は、「管理監督者」に当てはまるかどうかの判断基準です。

  • 労働時間、休憩、休日等に関する規制の枠を超えて活動せざるを得ない重要な職務内容・重要な責任と権限を有していること
  • 現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないようなものであること
  • 賃金等について、その地位にふさわしい待遇がなされていること がなされていること

以上の基準に基づき、労働基準法上の「管理監督者」に該当しないとされる場合は、労働基準法で定められている労働時間や休日の規制を受け、残業代は支払わなければなりません。

「管理監督者」に当てはまるかどうかは、役職名で判断するわけではありません。

以上のような判断基準に基づき、職務内容や責任、権限、勤務態様などによって総合的に判断することが大切と言えます。

管理職手当を支給する際の注意点

これまで管理職手当や役職手当の考え方、管理職手当の相場、決め方などを解説してきました。

では、管理職を登用し、手当を支給することになった際にはどのようなことに注意すればよいでしょうか。

本記事では、以下の3つを管理職手当を支給する際の注意点として解説します。

  • 業務内容や責任に見合う金額にする
  • 適正な相場を把握しておく
  • 社員に周知させる

1.業務内容や責任に見合う金額にする

弊社が2023年1月に行った「管理職に関する調査」によると、参加した会社員150名のうち「管理職になりたいと思わない」と答えた方は72.0%という結果になりました。

「管理職になりたいと思わない」と答えた方に理由を尋ねたところ、2番目に多かった回答が「責任が伴うから」で50.0%でした。

管理職手当は、役職のレベルや難易度に応じて差別化されるべきです。

役職ごとの業務内容や責任範囲を明確に定義し、それらに基づいて管理職手当の金額を決めることが大切と言えます。

調査出典:【管理職に関する調査】出世欲がない…!? “管理職になりたくない人”7割超え!

2.適正な相場を把握しておく

管理職手当は、市場の動向や競争環境にも影響されます。

同じ役職でも業界や企業規模、業績などによって管理職手当の相場は大きく異なります。

自社の管理職手当が他社と比べて適正かどうかを判断するためには、同業界や同規模の企業のデータを参考にすることが大切です。

先述の「管理職手当の相場」で、部長・課長・係長クラスの相場も参考になるはずです。

3.社員に周知させる

管理職手当は手当と言っても賃金の一部です。

基本給や仕事給同様に就業規則や賃金規程に記載し、社員に周知する必要があります。

また、管理職手当の支給条件や変更事項なども適切に伝えることが必要です。

就業規則の策定や改訂には、厚生労働省のモデル就業規則が参考になります。

賃金については以下参考サイトの47ページからとなります。ぜひ参考にしてみてください。

参考:モデル就業規則(全体版)|厚生労働省

社員みんなが納得できる管理職手当の設定が大切

本記事では、管理職手当について役職手当との違いや相場、決め方などを解説しました。

管理職者は、将来的に企業を担う人材となります。

管理職として相応の報酬を与えることで、社員のモチベーションやエンゲージメントを高めることにも繋がります。

また、管理職手当は賃金の一部です。就業規則や賃金規程で明確にし、社員みんなが納得できる管理職手当を設定するようにしましょう。

ぜひこの機会に、管理職への報酬は妥当かを見直ししてみてはいかがでしょうか。

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