現在、ホームページはノーコードツールのCMSにより、誰でも気軽に制作できるようになりました。
CMSと言えばWordPressが有名ですが、WordPressはカスタマイズ性が高いぶん、使いこなすのが難しい印象があります。
そこで、BtoB向けマーケティングに特化したferret One(フェレットワン)の出番です。本記事では、ferret Oneについて徹底解説していきます。
目次
ferret Oneとは?
ferret One(フェレットワン)は、株式会社ベーシックが運営しているBtoB向けのWebマーケティングツールです。
ノーコードでページを制作できるCMS機能が搭載されており、メールマーケティングやLP制作も実行できます。
ferret Oneは1000社以上の支援実績があり、それに基づいた教科書「BtoBグロースステップ」を用意しているのも特徴です。STEPに沿うだけで、効果的なマーケティングを実施できます。
ferret Oneの主な6つの機能
ferret Oneの主な機能は以下の6つです。
- Webサイトを簡単に構築できるCMS
- アクセス解析
- メールマーケティング
- LP作成・編集
- ボード型の顧客管理
- MA機能との連携
それぞれ詳しく解説していきます。
機能①:Webサイトを簡単に構築できるCMS
ferret OneはCMSなので、Webサイトを簡単に構築できます。
Webが登場したばかりの頃は、ちゃんとしたWebサイトを制作するためには、HTMLやCSSなどでコーディングする必要がありました。しかし現代は、コーディングをする必要のないCMSでも、デザイン性の高いWebサイトを構築可能です。
もちろんferret Oneも例外ではありません。直感的な操作でデザインを制作できます。
また、WordPressからのインポート機能が搭載されているので、乗り換えも楽です。
Webサイトを多言語化できるツールのWOVN.ioとも連携しているので、グローバル対応も簡単にできます。
機能②:アクセス解析
ferret OneはBtoBマーケティング向けに開発されたCMSなので、アクセス解析機能が充実しているのが特徴です。
ダッシュボードでは直近のアクセス数やコンバージョンが一目で確認可能。ここで、大まかな解析情報を確認できます。
また、アクセス解析ボードでは、日・週・月ごとのアクセス数の変動がグラフ形式で表示されています。約15種類のレポートに絞っているので、誰でも使いやすいのが特徴です。
そしてferret Oneでは、SEO順位のチェックが簡単にできます。SEOとは「検索エンジン最適化」のことで、アクセス数を増やすために必要な施策の1つとして考えられています。
世界で最も多く使われているCMSであるWordPressでアクセスを解析しようと思うと、Google AnalyticsやGoogle Search Consoleといった別のツールを導入する必要がありました。それに比べると、ferret Oneのアクセス解析は非常に使いやすいと言えます。
機能③:メールマーケティング
ferret Oneでは、サイトから発生したお問い合わせや資料請求で獲得した見込み顧客に対して、メールマーケティングを実施できます。
過去に問い合わせがあった顧客の情報が自動でデータベース化されるので、管理は簡単。検索機能はもちろんのこと、サイト内での行動履歴もチェックできる充実ぶりです。
そしてこれらの見込み顧客を自動でセグメントして、それぞれの区分にあったメール配信を実行できます。スケジュールに合わせたメール配信も可能なので、自動化が容易です。
ちなみにWordPressでメールマーケティングを実施しようと思うと、Mailchimpなどの海外製メール配信スタンドを導入する必要があります。これらの配信スタンドの大半は日本語未対応なので、使い勝手が悪いのが正直なところです。その点、ferret Oneは日本語なので、非常に使いやすいと言えます。
機能④:LP作成・編集
ferret OneではLPも作成できます。LPとは「ランディングページ」の略称で、一般的には、コンバージョン、つまり購入や資料請求、問い合わせなどの「成果」を目的としたページを指します。
LPで最も重要なのは、情報構成です。一般的な記事に比べてコンバージョンに特化させる必要があるため、ユーザーの視線誘導を考慮したデザインを緻密に設計する必要があります。当然、これは非常に難しい作業です。
その点、ferret Oneはテンプレートが用意されているため、コンバージョンに特化したLPを簡単に構築できます。
また、LPごとの集客状況やコンバージョン率などのアクセス解析も可能です。
機能⑤:ボード型の顧客管理
BtoB向けのWebサイトの大半は、「お問い合わせ」がコンバージョンとなります。商品を売るのとは異なり、お問い合わせは、「お問い合わせをもらってから」が勝負どころです。
ferret Oneの場合、お問い合わせ情報をボード型の顧客管理機能で簡単に把握できます。「未対応」「対応中」「資料送付済み」というように、ステップごとに管理できるため、タスク管理も容易です。
また、ユーザーがどのようにしてコンバージョンに至ったのかも一目で確認できます。例えば「メール→LP→コンバージョン」と「SNS→LP→料金プランページ→コンバージョン」では、顧客の興味関心が大きく異なってくるのは間違いありません。この方法を活かし、それぞれの顧客に合わせた対応を実施できるのがferret Oneの強みです。
機能⑥:MA機能との連携
ferret OneではMAツールとの連携が可能です。MAとは「マーケティング・オートメーション」のことで、代表的なサービスとしては以下が挙げられます。
- Account Engagement
- マルケト
- SATORI
以上のツールとferret Oneを組み合わせることができれば、リード獲得とリード活用の両輪を回せるようになるでしょう。
また、ferret Oneでは、他にも以下のツールとの連携が可能です。
- Salesforce(営業支援ツール)
- Sansan(名刺管理ツール)
- kintone(業務改善プラットフォーム)
- モリサワ(Webフォント)
- PIXTA(画像素材サイト)
- WOVN.io(多言語化ツール)
これらのツールを活用できれば、サイト構築とBtoBマーケティングの業務を高水準で保てるようになるでしょう。
ferret Oneが解決できる4つの課題
ferret Oneが解決できる課題は、主に以下の4つです。
- リード獲得の強化
- 営業のDX化
- サイト立ち上げ
- マーケティング運用の環境改善
それぞれ詳しく解説していきます。
リード獲得の強化
BtoB企業にとって、リード獲得は常に悩みの種として付き纏います。特に知名度のないスタートアップや中小企業にとっては難しい問題です。
ferret Oneでは、以下の4つの業務を効率化できるため、リード獲得の強化に繋げることができます。
- 戦略・ノウハウ
- サイト・ツール
- コンテンツ作成
- 顧客育成
特に、SEO流入の肝となるコンテンツ作成では、最近話題になっているChatGPTを取り入れているようです。AIが記事制作のネタを提供したり、実際に執筆したりしてくれるので、時間のかかるコンテンツ作成を劇的に効率化します。
営業のDX化
営業という職種は、なかなかDXが進まない領域として知られています。本来、最もDXした方がいい領域は営業なのですが、DX化するためのリソースが足りていない現状があるようです。
一方、ferret Oneであれば、リード獲得から営業管理までを横断的に管理できるので、営業のDX化に大きく貢献します。
一般的に、営業とマーケティングは別の部署が担当することがほとんどですが、本来であれば一元管理した方がよりスムーズに成果に繋げることができます。ferret Oneでは、営業とマーケティングを容易に一元管理できるので、スピーディーなDX化が可能です。
サイト立ち上げ
現在、BtoBサイトのリニューアルのニーズが大きくなっています。理由は、2000年代のデザインのままになっているWebサイトが未だに多いからです。当時は、企業情報と連絡先を表示させていれば十分でしたが、今ではブログを更新したり、デザイン性の高いLPを制作したりする必要のある時代になっています。
そこでferret Oneの出番です。ferret Oneであれば、BtoB向けのWebサイトを最短5営業日で構築できます。また、ノーコードで直感的に記事を更新できるため、コンテンツをどんどん作成可能です。
ferret Oneを活用すれば、Webサイト制作を外注したり、エンジニアを雇用したりする必要が無くなるのです。
マーケティング運用の環境改善
ferret Oneは、マーケティング運用の環境改善に大きく貢献します。
従来のマーケティング運用は、根気のいる作業でした。コンバージョン率を向上させるためにいくつものABテストを実施したり、コツコツとコンテンツ制作を続けたり、複数のツールを活用したりする必要があったからです。
しかしferret Oneであれば、上記の問題を全て解決できます。
まず、ferret Oneが培ってきたノウハウを用いることで、コンバージョン率の向上が期待できます。また、ChatGPTの活用でコンテンツ制作も自動化可能で、アクセス解析やデータベースなど、BtoBマーケティングに必要な機能が全てferret Oneに詰まっているため、スムーズかつスピーディに業務を進められるでしょう。
だからといって器用貧乏なツールになっているわけではなく、機能や連携ツールもかなり厳選されているので、誰でも使いやすくなっているのです。
ferret Oneの料金とプラン
ferret Oneは、まず初期費用として10万円を支払った後、プランによって月額費用が10万円〜で変動します。そのため、少人数チームへの導入はコスト面で難しいかもしれません。
なお、パッケージは主に以下の5種類が展開されています。
- リード獲得【内製化】
- リード獲得【まるっと】
- 営業DX支援
- サイト構築
- マーケ環境構築
これらのパッケージの組み合わせによって、月額費用が変動する仕組みになっているようです。
ferret Oneの活用方法
ここでは以下の3つの業種でのferret Oneの活用方法を解説していきます。
- ITベンダー/SaaS業界
- 製造業
- コンサル業
それぞれ詳しく解説していきます。
ITベンダー/SaaS業界の場合
ITベンダーやSaaS業界は、開発業務に多くのリソースを投資したいと考えていることがほとんどです。そのため、バックオフィスやマーケティング部分は可能な限り省力化しておきたいと考えている企業が多いでしょう。
ferret Oneは更新性が非常に高いため、スピーディーに業務を進めるIT企業との相性が抜群となっています。
また、ターゲット別にLPを量産できるので、お問い合わせ件数の増加が見込めるでしょう。問い合わせ件数が増えれば、その分、営業にリソースを割く必要が無くなるのもメリットです。
製造業の場合
製造業は対面での営業が一般的な業界でしたが、現在は、Web経由での案件獲得も増えています。しかし製造業に携わる方がWebに力を入れるのは、それなりに難しいことでしょう。
ferret Oneはプログラミング知識なしで、直感的な操作でWebサイトを更新できます。また、Webマーケティングのサポートを受けられるのは大きなメリットです。
また、新製品のリリースでもferret Oneで商品紹介文もすぐに変更できるので、スピーディーな対応を実施できます。
コンサル業の場合
コンサルティングなどの無形商材を売り出すには、ブランディングが欠かせません。そこでferret Oneを活用して、自社ならではのコンテンツを更新し続けることで、ブランディングしていくことが大切になってきます。
また、ferret Oneはクラウド型のサービスなので、オフィスを持たない中小規模のコンサル企業でも導入可能です。
まとめ
それでは本記事をまとめていきます。
- ferret OneはBtoB向けのマーケティングを一元管理できるCMS
- プログラミングの知識なしで誰でもサイトを更新できる
- アクセス解析やメールマーケティングも簡単に実施できる
ferret Oneは初期費用10万円・月額10万円〜の料金体系となっています。一見すると高く見えますが、これまで発生した外注費などを考慮すると、非常にお得になるケースも十分考えられるでしょう。
Webサイトからの流入を強化したい方は、ferret Oneの導入を検討してもよいかもしれません。