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就職氷河期世代とは?採用するメリットや助成金制度などを解説

氷河期世代とは

就職氷河期世代とは、日本でバブル崩壊後に正規雇用労働者として就職ができなかった年齢層の人々、時期を指しています。

本記事では、就職氷河期の概要や現状、課題、就職氷河期世代の人材を活用するメリットや方法などを解説していきます。

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就職氷河期世代とは

就職氷河期世代とは、バブル崩壊によって就職活動に大きな影響を受けた年代を指しており、多くの人が就職難に陥りました。

バブル崩壊に伴って多くの企業が人件費削減を行った結果、正規雇用での就職ができず、仕方なく非正規雇用労働者として働くようになった人も少なくありません。

内閣官房の「就職氷河期支援に関する行動計画2021」によると、就職氷河期世代は「希望する就職ができず、不本意ながら不安定な仕事に就いている方、無業の状態にある方、様々な課題に直面してきた方々」としています。

また、「失われた世代」や「ロストジェネレーション世代」と呼ばれることもあります。

(参考:就職氷河期世代支援に関する行動計画 2021丨内閣官房

就職氷河期世代の対象

具体的には、バブル崩壊後の1993年から2003年頃までの間に就職活動を行っていた年代が就職氷河期世代です。

高卒の場合は75年から85年ごろに、大卒であれば70年から80年に生まれた人たちが該当します。

就職氷河期世代が企業から注目される背景とは

近年、就職氷河期世代に直面した人材が企業から注目されているようです。

なぜなら、この世代の人材には下記のような特徴があるためです。

真面目で仕事に前向き

就職氷河期世代の人材は、真面目で仕事に対して前向きな人が多いとされています。

その理由は、正規雇用で働きたくても難しい状況に直面した経験から、仕事があることへの感謝の気持ちが強い人が多いからと考えられています。。

専門知識や高いスキルを持っている

2つ目の特徴は、専門知識や高いスキルを持っている人材が多いことです。

働き口が少なく、厳しい競争のなかで就職しなければならなかったため、他の人材よりも自分自身に付加価値をつけなければなりませんでした。

そこで、高度な専門知識やスキルを身につけることで、就職難を乗り切ろうとした人物が多かったのです。

就職氷河期世代で非正規雇用が増えた理由とは

就職就職氷河期世代の就職活動においては、有効求人倍率が1.0や0.9人を割っていたため、就職することは簡単ではありませんでした。

正規雇用が大幅に減少した理由は、多くの企業が、経営を圧迫する社会保険を削減する目的だったとされています。

この結果、派遣労働者やフリーターなどの「非正規雇用労働者」が増えることとなりました。

しかし、非正規雇用労働者が増えた背景には、就職氷河期以外にも下記のような要因も大きく影響していたのです。

法改正による増加

労働者派遣法が改正されたことも、非正規労働者が増えた要因の1つです。

従来、派遣法においては派遣労働者が就くことができる業種は限られていました。

しかし、法改正によってほぼすべての業種で働けるようになったのです。

また、2003年の法改正では派遣労働者が働ける期間が1年から3年に延長され、非正規雇用労働者が働きやすくなっています。

関連記事:【2021】派遣法改正とは?1月・4月の改正要点と企業の対応を解説

技術の発展やグローバル化による増加

技術の発展や経済のグローバル化も要因の1つとされています。

技術の発展により、人間がやらなければならなかった単純作業を機械やIT技術によって代替できるようになった結果、それまでその仕事をしていた正社員が不要になった、という見方です。

就職氷河期世代の人材を採用するメリットとは

就職氷河期世代の人材を採用するメリットには、下記のようなものが挙げられます。

労働力不足の解消

1つ目のメリットは労働力不足の解消につながる点です。

従来、多くの企業が慢性的な労働力不足が課題となっていましたが、新型コロナウイルスの感染拡大によって雇用環境は冷え込みました。

しかし、このような状況は一過性であるとされ、日常が戻れば再び労働力不足に悩まされる企業が増えるでしょう。

就職氷河期世代は、

  • 人口ボリュームが大きい
  • ビジネスにおける基本的なマナーやコミュニケーション術が身についている
  • 仕事への意欲が高い

という特徴があるため、企業としては活用しやすい人材だと言えます。

ベテランと若手の仲立ちとして活躍する

2つ目のメリットはベテランと若手の仲立ちとして活躍する点です。

現在の30代後半から40代の人たちが生きてきた環境は、下記の2つの変化がありました。

  • ITの劇的な進歩
  • 日本的雇用慣行の衰退

この2つを経験している就職氷河期世代は、50代以上のベテランと20代から30代前半の若手の仲立ちとしての活躍が期待できるでしょう。

関連記事:日本的雇用慣行とは?特徴やメリット、デメリットを解消する働き方などを解説

助成金を利用できる

就職氷河期世代に対しては、国が積極的に採用や処遇向上の支援や取り組みを行っています。

そのなかには就職氷河期世代の活躍を支援するための、事業主に向けた助成金制度があるため、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

具体的には下記のような助成金が用意されています。

助成金 内容
トライアル雇用助成金 ハローワーク等を通じて雇用した企業への助成金
特定求職者雇用開発助成金 就職氷河期世代で正社員経験が少ない人を正規雇用した企業への助成金
人材開発支援助成金 非正規雇用労働者を正規雇用労働者に転換する目的で、訓練を行う企業への助成金
キャリアアップ助成金 社内の非正規雇用労働者を正規雇用労働者に転換させた企業への助成金

(参考:就職氷河期世代の方々への支援のご案内丨厚生労働省

関連記事:特定求職者雇用開発助成金とは?助成対象者や利用時の注意点を解説

まとめ:就職氷河期世代を活用して組織力を高めよう

就職氷河期世代は、現在40〜50歳ほどになっています。

会社においては組織の中核を担う存在、あるいは既にマネジメント層として活躍していることでしょう。

しかし、就職氷河期世代はプレイヤーとしては優秀でも、マネージャーとして優秀とは限りません。

マネージャーに求められる能力と、プレイヤーに求められる能力は大きく異なるからです。

これからの会社を担っていくのは、Z世代と呼ばれる新しい世代です。

厳しい氷河期世代を経験した世代にとってみては、価値観の異なる新しい世代をマネジメントするのは難しいと感じることもあるのではないでしょうか。

弊社識学はマネジメントコンサルティング会社です。

弊社は「マネジメントには正解がある」とお伝えしています。

もし現在、氷河期世代の管理職がマネージャーとして活躍できていないなら、それは若手だけの問題ではなく、マネージャーの問題でもあるのかもしれません。

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