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リソースとは?種類やビジネスでの使い方を例文付きで簡単に解説!

企業にとってリソース配分が重要だとはわかっていても、そもそもの「リソース」の意味や内容、管理方法を詳しくは知らない方も多いのではないでしょうか。

自社のリソース管理や配分が適切にできていないと、従業員の不満をまねくだけでなく、長期間で機会損失を生んでしまうことになりかねません。

この記事では、リソースの意味や内容、管理方法、メリットやデメリットを紹介します。

自社に当てはめて考え、現在持っているリソースを適切に使うことで競争力の高い企業を目指しましょう。

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リソースとは?

リソースとは英語で「Resources」と言って、「資源」や「供給源」「物資」「財源」といった意味をもつ言葉です。ビジネスで用いられる際には、組織の目標を実現するために必要な資金や人材、物質、時間などの「経営資源」を指すことが多いです。

減らすことも増やすこともできますが、その際には十分な管理をすることが求められます。

なお、リソースという言葉は下記のように使われます。

  • 「今進めているプロジェクトのリソースが不足している」
  • 「その件についてはリソースを割く必要はない」
  • 「リソースの管理をしなければ業務に支障が出る」

また、リソースはITの分野でも用いられる言葉で、その場合はコンピューターを動かすのに必要なメモリの容量や、CPUの処理能力などを指しています。

ビジネスにおける「リソース」の使用方法

冒頭でも軽く触れましたが、ビジネスにおいては「リソース」という言葉はどのように用いられるのでしょうか?

ここでは下記の3つの使用方法について見ていきましょう。

  • リソースの確保・不足
  • リソースの管理
  • リソースを割く

それでは1つずつ解説していきます。

リソースの確保・不足

ビジネスにおいてはよく「リソースの確保」といったように表現されます。

これは「十分な資源を用意する」という意味であり、事業を進める上で欠かせないお金や物資を準備する場合に用いられます。

一方で「リソース不足」と言う際には「資源が不十分である」という意味になり、お金や物資、人員が必要量に達していない場合にこのように表現されます。

例えば「リソースが不足しているせいで生産性が悪くなっている」というように用いられる際は、「必要な人員や物資が足りておらず、思うように生産を進められない状況」という意味です。

リソースの管理

続いては、冒頭でも解説した「リソースの管理」です。事業を進める上でなくてはならない資源の運営やマネジメントを指しています。

ビジネスにおいては、特にヒトに対して用いられることが多いでしょう。

計画を円滑に遂行していくうえで人材がどれほど必要になるのか、不十分な場合はどのように補っていくのかをあらかじめ考えておきます。

リソースを割く

「リソースを割く」という際には、持っている経営資源の全体から必要な分だけ使うことを意味しています。

例えば、「この計画を遂行するには、かなりのリソースを割かなければならない」というような場合は、「この計画は人員やお金、時間をかけなければ成功しない」といった意味になるでしょう。

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リソースと混同されがちな言葉「アセット」とは

リソースによく混同されがちな言葉に「アセット」という言葉があります。

リソースは「物資」や「資源」を指しており、使われることで初めて価値が生じます。

その具体的な例には、会社で言えば従業員や特許技術などが挙げられます。

一方でアセットは英語では「Asset」と呼ばれ、その意味は「資産」です。

つまり、アセットは所有しているだけで価値があるものであり、代表的な例としてはお金や証券、不動産などが挙げられます。

また、暗号資産も持っているだけで資産として価値があるため、「デジタルアセット」と呼ばれています。

このように、両者は似たような意味を持ちつつも明らかな違いがあるため、正しい理解をしておくことが重要です。

経営リソース(経営資源)である「ヒト・モノ・カネ・情報」とは

企業のリソース、つまり経営資源は基本的には「ヒト・モノ・カネ・情報」のことを指しています。

ですが、知的財産や時間など、お金ではどうにもならないものもリソースに含まれる場合があります。

ここでは、それぞれの経営資源について解説していきます。

ヒト

人的資源であるヒトは「ヒト・モノ・カネ・情報」の経営資源を扱う存在でもあるため、経営資源のなかでもっとも重要な意味を持ちます。

人的資源が物を扱い製品をつくり、人的資源がお金を動かし、人的資源が情報を整理するのです。

全てヒトがいなければ成り立ちません。さらに、ヒトは4つの経営資源のなかで唯一、自ら意思決定し、動き、そして新たなアイデアを生み出すことができます。

しかし、ヒトは意志を持ち感情によって動いているからこそ、モノやカネとは異なり完全に管理することができない点に注意するべきでしょう。

モノ

モノに該当するのは、下記のような物理的な資源が挙げられます。

  • 備品
  • オフィス
  • 設備
  • 社用車
  • 工場
  • 不動産

ヒトがモノを加工したりモノを使って新たな価値を生み出すことでお金になり、そのお金でさらにリソースを追加していくというサイクルによって事業は展開されていきます。

品質の高い物理的な資源がたくさんあれば生産性の向上につながりますが、維持費や運用コストもその分増加するため、バランスを考えながら運用する必要があります。

また、条件の良い不動産を持っている場合は、価値の高いリソースになるはずです。

カネ

カネとは要するにお金のことですが、会社において必要なお金とは下記のようなものが挙げられます。

  • 人件費
  • 人材育成に必要なお金
  • オフィスの賃貸料
  • 備品の費用
  • 新規事業にかかるお金

つまり、カネはその他の経営資源を手に入れるために必要な資源なのです。

また、カネといっても今すぐ使える現金以外に債権や株式、借入金なども該当し、豊富であればあるほど経営しやすく、リスクを取って挑戦しやすくなるでしょう。

しかし、いくら豊富だとしても必ず限りはあるので、どのように使っていくかは戦略的に決めていかなければなりません。

情報

従来は「ヒト・モノ・カネ」の3つを合わせて経営資源と呼んでいましたが、昨今ではここに「情報」を加えて4大経営資源とされることもあります。

「ヒト・モノ・カネ」は有形財産ですが、「情報」は無形財産であり、顧客情報や特許技術、独自のノウハウなどがあります。

カタチのない資源ではありますが、会社の将来を大きく左右する可能性があるため、売却することも可能です。

知的資産や時間など

「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つの経営資源はお金で買ったり増やしたりすることができます。

しかし、最後の資源である知的資源や時間などは、お金ではどうしようもない資源です。

知的資産や知的財産と呼ばれるものは、独自のノウハウや技術、組織力や顧客とのネットワーク、そしてブランドなどの目で見ることができない資産を指しており、企業が成長するために欠かせません。

このような企業に固有の資源を把握して、効果的に使っていくことで企業に利益をもたらす経営は「知的資産経営」と呼ばれています。

(参考:知的資産・知的資産経営とは│経済産業省)

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限りあるリソースをどう使うか

会社の経営をしていくうえで、経営資源である「ヒト・モノ・カネ・情報」が無尽蔵に使えるのであれば、戦略を練る必要もないしリソースの配分に悩むこともありませんよね。

しかし現実にはそのようなことはありません。常に限りある経営資源をどのように使っていくかを考え、適切に活用していく必要があります。例えば、具体的には下記のようなことが要点となるでしょう。

  • どのリソースを何にどれくらい投入するか
  • 何の目的でリソースを使うのか
  • リソースはどれほど余っているのか

つまり、企業経営において重要なことは、「リソースをどのように管理・運用していくのか」という点です。

リソースの管理が必要な理由

リソースの適切な管理は企業を経営していくために欠かせないことですが、プロジェクトを成功させるためにも必要になります。

例えば、リソースの管理が適切になされていれば、メンバーのモチベーションの向上につながります。しっかりとメンバーの強みが活かされていて、資金や物資を必要な分だけ使えるのであればやる気が出ますよね。

さらに、リソースの適切な分配が行われることで、業務を円滑に進められるうえに、チームの誰かに負担が集中しすぎることも避けられます。

お互いにリソースの様子を確認しあいながら業務を進めることで、トラブルや問題が生じても、被害を抑えながら適切に対応することが可能となるのです。

リソースの管理が甘いとどうなるか

しかし一方でリソースの管理が甘いと、チームの処理能力を超える業務を引き受けてしまうことがあります。その結果、リソースが足りない状況が長引き、メンバーにストレスや疲労がたまり、チームとしての生産性や効率が大幅に悪くなってしまいます。

このような結果にならないためにも、リソースに対する理解と適切な管理は欠かせません。したがって、リソースをどう使うかを考えるだけではなく、下記のような点にも注意する必要があります。

  • リソースの使い方がアンバランスになっていないか
  • 全てのリソースを使い切らず、余力を残しているか
  • 従業員の強みや弱みに合わせて、リソースを振り分けているか

このように、企業経営やプロジェクトだけではなく、メンバーやリソースそのものにも気を配らなければならないのです。リソースの扱い方に答えはありませんが、だからこそ自社に適した扱い方をすることが必要になります。

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ビジネスで用いられるリソースの種類

ビジネスの世界で用いられるリソースには、いくつか種類があり、場面によって使い分けられています。

ここでは、リソースを下記の3つに分けています。

  • ヒューマン・リソース・マネジメント
  • 経営リソース
  • 外部リソース

それでは1つずつ解説していきます。

ヒューマン・リソース・マネジメント

「人的資源管理」という意味を持つヒューマン・リソース・マネジメントは「Human Resources Management」の頭文字をとって「HRM」と呼ばれることもあり、リソースでは最も一般的に用いられています。

企業に勤める従業員をただの労働力としてみなすのではなく、企業が有する大切な資源として考え、最大限にパフォーマンスを引き出すことを指しています。海外では人事部と同じ機能を持つ部署を「ヒューマンリソース」と呼ぶことが増えているようです。

企業においては、人材をマネジメントする役職(マネージャーや人事部)に就く人が用いることが多いでしょう。従業員の個性を把握し、生産性や効率を上げることが求められる現代において、重要な概念と言えます。

経営リソース

ヒューマン・リソースを「ヒト」だとすると、経営リソースは「ヒト」を含む「ヒト・モノ・カネ」という3つの経営資源のことを指しています。これらは「有形財産」と呼ばれますが、これに加えて「無形財産」の情報・時間・知的財産が含んだ上で経営リソースと呼ぶこともあります。

企業を経営していくうえでは、主にこの経営リソースをどのように分配・利用していくかが成長のカギとなるでしょう。そのためには、会社がどのような状況に置かれているのかを理解し、適切な意思決定をしていくことが重要です。

外部リソース

社内には存在しない経営資源や、自社だけではリソースが足りない場合は、「社外の資源」である外部リソースに頼る必要があります。

外部リソースは社外にある資源のことで、自社だけではできないことや外部に委託したほうが効率的だと判断される場合に用いられます。

例えば、組織やチームの活性化や成長を促したい際には、組織・人事コンサルタントを行う企業に委託する(=社外リソースに頼る)ことで、効率的な人材開発などが可能です。

リソース管理を実施する3つのメリット

経営者がリソースをしっかりと管理すると企業にとってあらゆるメリットがあります。

具体的には以下のとおりです。

  1. 全体のリソースを把握できる
  2. 仕事を適切に配分できる
  3. 投資の見通しを立てられる

順に紹介します。

1.全体のリソースを把握できる

人材や設備、資金に関するリソースを管理すると、自社の全体像を把握できます。

あらかじめリソースを把握できていると、何か新しいプロジェクトを開始する前に、まず業務量に応じた適切なリソースがあるかを確認・判断することができます。

すると、今後必要となるリソースを調整できたり、今後計画を進めるなかでの課題を把握しやすくなったりするでしょう。

例えば時間がかかるプロジェクトを進める際、人員を変更せず、通常業務もこなしながら行うことは難しい場合があります。

しかし全体のリソースを把握しておけば、掲げた理想に対して地に足のついた納得感のある計画を立て、実行に移せるのです。

このようにリソースを管理すると、問題点にアプローチしやすくなる結果、プロジェクトを効率よく最短ルートでこなせるようになると期待できます。

2.仕事を適切に配分できる

パレートの法則(2:8の法則)と呼ばれるマーケティング用語があり、その意味として企業では2割の人材が8割の利益を生み出しているといわれています。

つまり、一部の人に仕事が集まってしまい、企業においてはしばしば業務量が個人ごとに均等にはなっていないのです。

リソース管理で全体の業務量を把握し、業務ができる人数で割ると一人当たりの適切な業務量がわかります。

こうして業務を個人ごとに適切に配分できるようになる点が、リソース管理のメリットです。

過度に業務を抱える従業員がいるとモチベーションの低下をまねいたり、場合によっては不満がつのって離職してしまったりするケースがあるでしょう。

リソース管理で誰がどの程度の業務負荷を抱えているのかを把握したり、それぞれの従業員の対応能力を明らかにしたりすると、リソースを最大限に利用できます。

3.投資の見通しを立てられる

リソース管理では、人的資源や資金を管理します。

自社にある余力や不足するリソースを把握できるため、将来のプロジェクトに対する投資の見通しを立てられるでしょう。

変化の速い時代に企業が成果を上げるには、人材配置を適切にしたり、時間の使い方を効率よくしたりして、パフォーマンスを最大化させる必要があります。

そのために、まずは新たな資金を生まずに現在のリソースでできる範囲の組織変更や、持っている設備の活用を検討することが大切です。

もし不足しているリソースがあれば、それに対して適量の投資を行うと、最小限の投資で最大限の成果を期待できます。

このように目標に応じてリソースの配分を変えたり、適切な投資を行ったりすると変化に対応できる競争力の高い企業になると期待できます。

リソース管理ができていると既存のビジネスとは異なる事業にも挑戦しやすくなるため、企業価値を高められるでしょう。

ビジネス以外での「リソース」の意味

そもそもリソースはビジネスだけで用いられる専門用語ではなく、さまざまな業界で用いられており、その業界によって意味も異なります。したがって、業界ごとでどのように使われているのかを正しく把握しておくことが重要です。

ITの世界で用いられる場合

ITの世界でもリソースは「資源」として用いられますが、ITにおける資源とは、人材やお金ではなくパソコンを動かすために必要なハードディスクやメモリの容量や、CPUの能力を指しています。

ゲームで用いられる場合

ゲームのなかでリソースという言葉が出てきた場合、それはゲームをクリアするために欠かせないゲームの中での資源を指しています。ゲームのなかでも資源は重要なものと位置づけられる事が多いため、どのように使っていくかも経営と同じように重要な選択となるでしょう。

有効活用のためには適切な管理が必要

経営資源としてのリソースの意味や使用方法などをご紹介しました。

ヒト・モノ・カネといったものだけでなく、目に見えないノウハウや技術なども、他企業との差別化や競争に打ち勝つためにも非常に重要です。これらをいかに有効に使うかで、会社の成長度合いも違ってきます。

適切かつ効率的な使用ができるよう、正しく管理・把握しましょう。

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