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【どちらが効果的?】『マクロ』マネジメントと『マイクロ』マネジメント。社員のやる気を引き出すマネジメント

マネジメントと言った時、一般的に想像されるのは上司による部下の業務管理ではないかと思います。

 

例えばマネジメントを行うマネージャーの業務として頭に浮かぶのは、部下の仕事の進捗管理、タイムカードによる出退勤管理、報告・連絡・相談を重要とする報連相などがあります。

 

またピーター・F・ドラッカーが推奨したMBO(Management by Objective:目標管理)は、個人に自らの業務目標を設定させることで従業員の自主性を重んじ、結果として大きな成果が得られるとされて様々な企業で導入されましたが、実際には上司が部下の仕事を管理するためのツールとなっているというのが実態でしょう。

 

そうした事からも、マネジメントという言葉には上司が部下を思い通りに管理することというイメージが連想されがちです。

 

しかし英語のManageは“上手くやって行く”という意味合いであり、支配的な管理を意味するのはControlなのです。それからすると、一般的にマネジメントと言われているのは、実はコントロール、すなわちマイクロ・マネジメントなのではないかと思うのです。

 

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マクロ・マネジメントとマイクロ・マネジメント

 

マクロ・マネジメントとマイクロ・マネジメント

 

組織の方向性を同じにするためには、組織に属している人達が好き勝手なことをやっていてはまとまりませんので、一定の管理は必要なことは否めません。しかしその度合いは組織によって違いがあるようです。

 

基本的な会社の方向性だけ示して、従業員の自主性を重んじてやり方は任せて、モチベーションを高めることを狙うマクロ・マネジメントといいます。

 

例えば、マクロ・マネジメントを行っている企業の一例として未来工業株式会社を見てみましょう。[1]

 

未来工業株式会社は電気設備資材、給排水設備およびガス設備資材の製造販売を行っている会社です。名古屋証券取引所市場第二部に上場しており、連結売上高は351億円(平成29年度)、従業員は1,191名(平成30年3月20日現在)ですので大手企業と言えるでしょう。

 

しかしこの会社のユニークなところは大手企業にも関わらず、残業ゼロ、有給休暇完全消化、“常に考える“を企業理念としてどんなアイデアにも500円の報奨金支給、営業ノルマなし・成果給なし、査定がなく年功序列による給与体系など、支配的な管理というものが行われておらず、従業員の自主性に任せているところです。

 

創業は昭和40年ですが、一度も赤字になったことはありません。その結果、doda転職人気企業ランキング2018では超有名企業に交じって40位にランクインされています。[2]一般に知られているとは思えない会社なのに、トヨタ自動車、Google、ソニーなど大手企業のランキングに入って来られるのは、その会社のマネジメントスタイルに寄るところが大きいと思われます。

 

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マイクロ・マネジメントの弊害

 

管理が横行する企業の弊害

 

未来工業株式会社のようなマクロ・マネジメントを推進する会社の対極にあるのが、徹底的に管理をするマイクロ・マネジメントの会社です。

 

目標管理もSMART(S:具体的な、M:測定可能な、A:達成可能な、R:経営目標に関連した、T:時間制約がある)[3]によって非常に細かく決めて行きます。

 

会社やその規模によっても違いはあると思いますが、私が勤務していたドイツ系大企業3社では、マイクロ・マネジメントによる管理が徹底していました。
例えば、言い逃れ出来ないまでに明確な目標が決められ、その進捗状況を毎月、あるいは毎週報告が義務付けられ、その達成度によっては更に詳細な対策のための目標が設定されます。達成出来ていなければ、なぜ未達になっているのか説明資料が必要なのは言うまでも無く、過達であればその説明が求められます。

未来工業株式会社で行われているのが本来のマネジメント(=マクロ・マネジメント)とすれば、こちらはマネジメントではなくコントロール(=マイクロ・マネジメント)だと言えるでしょう。

 

日本企業ではここまで徹底されることは少ないですが、海外で流行りのマネジメントを導入する企業は多く、どうしても支配的管理中心のマイクロ・マネジメントとなる傾向が強いように思われます。

 

マイクロ・マネジメントが行き過ぎると、仕事の中心が進捗状況の説明資料作成、未達・過達の説明資料作成など、仕事そのものよりも付加価値の低い社内報告用の資料作成に時間が取られてしまい、本来の業務に支障が出る可能性が高くなります。

 

このような仕事環境では、成功しても失敗しても膨大な報告と説明に時間を費やさなければならないので、その手間を避けるために新規案件や新規事業に手を付けたがる人も出て来なくなるのです。

 

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マイクロ・マネジメントが行き過ぎると社員のモチベーションが低下する

 

どのマネジメントが有効なのか

 

本来のマネジメントであるマクロ・マネジメントとコントロールであるマイクロ・マネジメントの、どちらがマネジメントとしては有効なのでしょうか。
組織が大きくなれば一定の管理は仕方のないことではあると考えます。

しかし、人に命令されてやる仕事と自分から進んでやる仕事では、どちらが楽しいか。人は命令されて何かをすることで喜びを得ることはありませんから答えは明快です。

 

創業当時は仕事が大変ながらも楽しかったのに、組織が大きくなるに従って徐々に仕事自体は面白くなくなるという話を聞きます。
これは組織が大きくなると管理する部分が増え、知らず知らずの内にマイクロ・マネジメント化して行くからではないかという気がしてなりません。

 

マイクロ・マネジメントが行き過ぎた会社になると、社員のモチベーションも低下し、新しいことにチャレンジしない面白みのない会社となるのです。

 

そうならないようにするためにも、ぜひ本来のマネジメントとは何か考えてみる必要があるように考えます。

 

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参照

[1]未来工業株式会社https://tenshock.biz/articles/96
[2]doda転職人気企業ランキング2018https://doda.jp/guide/popular/
[3]SMARTとは?https://globis.jp/article/659

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