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社員のモチベーションを高めるには? 理論をもとにした具体的な方法を解説

皆さんの中に、下記のような悩みを抱えている方はいますか?

  • 「社員のモチベーションをもっと上げるにはどうすればいいだろうか」
  • 「社員の離職率が上がって人材不足に悩まされている」

昨今の先行きが見通せない社会情勢や深刻化する人手不足、働き方の変化などを背景に、社員のモチベーションを高めることの重要性が日に日に増してきています。

本記事では、社員のモチベーションを高めるべき理由やモチベーションに関する理論、モチベーションを高める方法などを解説していきます。

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社員のモチベーションを高めるべき3つの理由

社員のモチベーションを向上させることはなぜ重要なのでしょうか?

それは、下記のような理由があるためです。

  • 生産性向上につながるから
  • ステークホルダーからの信頼につながるから
  • 離職率の低下につながるから

それでは1つずつ解説していきます。

生産性向上につながるから

企業が競争力を高めてさらなる成長を目指すためには、社員の自発的な貢献意欲であるエンゲージメントが欠かせません。そして、このエンゲージメントを醸成する鍵となるものがモチベーションです。社員のモチベーションが低ければ会社への

貢献意欲も低く、業務に対して真剣に取り組むことがなくなります。その結果、組織全体の生産性が低下してしまうのです。

しかし、高いモチベーションを持って社員が業務に取り組むことで、優れたパフォーマンスを発揮し、結果的に生産性が向上します。

ステークホルダーからの信頼につながるから

一人ひとりの社員がモチベーションを高く保ちながら業務に取り組むことで、製品やサービスのクオリティが高まります。

その結果、企業価値が向上し、顧客や取引先、投資家などのステークホルダーから信頼を獲得しやすくなります。

ステークホルダーからの高い評価は業績にも影響を与えるので、企業の成長にとっては社員のモチベーションを高く維持することは必要不可欠です。

離職率の低下につながるから

一般的に社員が離職を考えるタイミングはモチベーションが低くなっているときです。モチベーションが低いと、「ここよりももっと良いところがあるかもしれない」という迷いが生じるのです。

人事のミカタの調査によると、転職理由で最も多いものは「専門スキルや知識を発揮したい」が44%、その次が「報酬をあげたい」で42%となっています。このことからも、社員が離職・転職する背景にはモチベーションの低下が原因であることが読み取れます。

見方を変えれば、社員のモチベーションを高く維持しておくことで、離職の原因となる不満を抑制でき、さらに高いパフォーマンスを発揮してもらうことが可能です。

(参考:転職理由(退職理由)のホンネとタテマエ丨人事のミカタ

社員の「モチベーション」とは?

ここまで当たり前のように「モチベーション」という言葉を使ってきましたが、そもそもモチベーションとはどういう意味なのか、確認しておきましょう。

モチベーションとは日本語では「動機」や「意欲」「やる気」となり、行動を起こすためのきっかけとなる刺激を指しています。

ビジネスの世界で用いられる場合は「仕事に対する意欲ややる気」「仕事で行動を起こす動機づけ」といった文脈で用いられることが多いです。

それでは、人のモチベーションはどのような仕組みで高まったり下がったりするのでしょうか。ここからは、社員のモチベーションを維持・向上させるために役立つ理論を見ていきましょう。

モチベーションの仕組み:マズローの欲求5段階説

モチベーションについて語る上で避けて通れない理論が、心理学者のアブラハム・マズローが提唱した「欲求5段階説」です。

マズローは「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生き物である」と仮定して、人間の欲求をピラミッド状に下から「生理的欲求」「安全欲求」「社会的欲求」「承認欲求」「自己実現欲求」の5段階に分けました。

そして、人は最も下の「生理的欲求」から満たそうと行動し、それが満たされると一つ上の欲求に関心が移るというのです。

この理論をもとに社員のモチベーションアップを考えると、まず「最低限、安心して暮らせるほどのお金がほしい(安全欲求)」や「同僚や上司と良い関係を築きたい(社会的欲求)」などの欲求が満たされている必要があります。

その状態になって初めて「承認欲求」や「自己実現欲求」などが満たされることにより、仕事にやりがいを感じられるようになるのです。まずは適切な労働条件を整備し、安全欲求や社会的欲求が満たされているかどうかを確認することが求められます。

ハーズバーグの二要因理論

ハーズバーグの二要因理論とは、アメリカの臨床心理学者フレデリック・ハーズバーグによって提唱された理論です。ハーズバーグは動機づけ理論のうち、仕事においてどのようなことが満足する要因となり、どのようなことが不満足の要因なのかを明らかにしました。

マズローの欲求5段階説に照らし合わせると、動機づけ要因は「自己実現欲求」「承認欲求」、さらに「社会的欲求」の一部に該当する欲求を満たすものです。一方で衛生要因は「生理的欲求」「安全欲求」、さらに「社会的欲求」の一部に該当する欲求を満たすものです。

それぞれの内容は下記のようになっています。ハーズバーグは、どちらも重要だとしています。

要因動機づけ要因衛生要因
内容あるほど満足度が向上し、仕事に前向きになる。無いからと言って即座に不満につながるわけではない。満たされない場合、仕事への不満が高まる。整備されていなければ社員が不満を感じる。整備されていても満足するわけではない。
成長達成感昇進や昇格承認されること仕事で得られる経験賃金働く環境福利厚生管理体制職場の人間関係

2種類のモチベーション

モチベーションには、下記の2種類があります。

  • 内発的モチベーション
  • 外発的モチベーション

それでは1つずつ解説していきます。

内発的モチベーション

内発的モチベーションは、自身の内側から沸き起こる興味や意欲、自分の意思で設定した目標などをもとにしたモチベーションです。「やる気」と言い換えることもでき、下記のような状態は内発的モチベーションが高い状態と言えます。

  • 仕事が楽しい
  • 仕事にやりがいを感じている
  • 社会や会社に対する貢献感がある

外発的モチベーション

外発的モチベーションは、自身の外側から与えられる意欲のことです。

報酬や賞罰、他者からの評価など外的・人為的な要素がもとになっています。従来ビジネスにおいては、外発的モチベーションを高めようとする手法が主流でした。

目標が明確であり到達しやすいことや、誰にでも実践しやすく汎用性が高いことがメリットです。

しかし、外発的モチベーションで動いている人は目標が達成されると満足してしまい、その後の仕事がおろそかになったり、燃え尽き症候群になったりする可能性があります。

社員のモチベーションアップを実現する方法とは

ここからは、紹介した理論に基づいて社員のモチベーションを高める方法を解説していきます。

  • マズローの5段階欲求を応用する
  • ハーズバーグの二要因理論を活用する
  • 内発的・外発的モチベーションを活用する

マズローの5段階欲求を応用する

社員が経済的に安定しており(安全欲求)、同僚や上司と良好な関係を築いていれば(安全欲求)、最低限の欲求は満たされていると考えられます。

しかし、この段階ではまだ社員の欲求が完全に満たされているわけではないため、モチベーションが高い状態とは言えません。

そこで、次に会社がやるべきことは、社員の内的に満たされたいと感じる高次の欲求である「承認欲求」と「自己実現欲求」を満たすことです。社員が高いパフォーマンスを発揮して成果を出した際は、適切に評価することで承認欲求を満たすことができるでしょう。

一方、自己実現欲求は「自分らしく生きたい」という欲求なので、その社員に最適な仕事を与えたり、最適な配置をすることで満たされる可能性があります。

ハーズバーグの二要因理論を活用する

ハーズバーグの二要因理論では、それがあるほど満足度が向上する「動機づけ要因」と、満たされない場合に仕事への不満が高まる「衛生要因」は異なるため、社員のモチベーションを高めるにはそれぞれを適切にマネジメントする必要があります。

例えば、賃金を上げて福利厚生や職場の環境を整え、「衛生要因」だけを満たしていても、達成感や成長、承認されることがなければ「動機づけ要因」がないため、モチベーションの向上・維持にはつながりません。

モチベーションを高めるにはどちらもバランスよく満たす必要があります。そのためにも、社員にヒアリングをしてどちらに問題があるのかを確認し、対策を考えていくことが重要です。

内発的・外発的モチベーションを活用する

モチベーションには「内発的モチベーション」と「外発的モチベーション」の2つがあることをお話しました。

そして、社員のモチベーションを高めるにはこのどちらも満たす必要があります。

企業が社員のモチベーションを高めるためによく用いるのが、賞罰や強制、昇進・昇格によって外発的モチベーションを刺激する方法です。

確かにはじめのうちは「給与が上がる」「上司に認められる」「昇進する」というモチベーションをもとに、社員は高いパフォーマンスを発揮するでしょう。しかし、一度給与が上がったとしても、その後は努力しても変わらなければ社員のモチベーションは低下してしまいます。

したがって、外発的モチベーションだけではなく自身の好奇心や関心、やりがいや達成感などをもとにした内発的モチベーションを満たす環境づくりをしなければなりません。

社員のモチベーションを上げる具体的な施策

理論をもとにしてモチベーションを上げる方法を解説しましたが、ここからは具体的な方法を解説していきます。

  • 経営方針を社員に浸透させる
  • ワーク・ライフ・バランスの充実
  • 人事評価基準を見直す

それでは1つずつ解説していきます。

経営方針を社員に浸透させる

あなたは働いていて「自分が今やっているこの仕事は、何のためなんだろう? 何の役に立っているのだろうか?」と疑問に感じたことはありませんか?

おそらくこのようなことを感じている時、あなたのモチベーションは低いはずです。なぜなら、自身の仕事がどう役に立っているのか、自身がどのような形で組織に貢献できているのかがわからず、内発的モチベーションが満たされていないからです。

社員がこのような考えを抱かないようにするには、経営者が社員に経営方針を伝え、浸透させることが求められます。こうすることで、自身の業務が会社にとってどのように役立ち、利益を生み出しているのかがわかり、内発的モチベーションが満たされます。

ワーク・ライフ・バランスの充実

近年は働き方改革によって長時間労働が是正されつつありますが、それでも働きすぎによってワーク・ライフ・バランスが崩れている人が少なくありません。

このような状態のままだとモチベーションを高く維持することは難しいでしょう。ワーク・ライフ・バランスを充実させて心身ともに健やかな状態でいることは、モチベーションの向上・維持に欠かせません。

したがって会社は労働時間を適切に管理して、有給休暇を取得できるように努めることが重要です。また、ノー残業デーのルール化や残業事前申告制度の導入によって残業を削減したり、リモートワークを導入することもワーク・ライフ・バランスの充実に貢献します。

人事評価基準を見直す

社員があげた成果や結果を適切に評価できなければ、社員は「結果を出したところで評価されない」と感じるようになり、モチベーション低下につながります。

また、結果や数字だけをみるのではなく、結果を出していなくともそのプロセスを評価することで、バランスの良い人事評価をすることを心がけましょう。

まとめ

ここまで社員のモチベーションを高める方法やモチベーションに関する理論を見てきました。

従来では単純な報酬によってモチベーションを管理する「アメとムチ」方式が主流でしたが、この方式はすでに古くなっており現代ではあまり機能しなくなっています。

社会やビジネス環境の変化が激しくなっていることもあり、これからは適切にモチベーションを管理することが重要になってくるでしょう。

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