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B2BビジネスでのABM戦略と活用事例

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従来のB2Bマーケティングでは、リードの質やROIに課題がありました。

そこで近年、ABM(アカウントベースドマーケティング)が注目されています。

これは、価値の高い特定企業(アカウント)に的を絞り、マーケティングと営業が連携して最適化されたアプローチを行う戦略です。

特に、高単価で複雑な意思決定プロセスを持つB2Bビジネスにおいて、ABMはその効果を発揮します。

本記事では、B2BにおけるABMの基礎知識、戦略、海外の成功事例、導入のヒントを解説します。

【海外事例】ABM戦略で成功を収めたB2B企業

ABM戦略が実際にどのように成果につながっているのか、海外企業の具体的な事例を基に確認していきましょう。

①:Personify(ソフトウエア/非営利団体向け)

非営利団体向けソフトウェアを提供するPersonifyでは、予算が限られている顧客層に対し、購買に関わる複数の意思決定者それぞれに響く、説得力のあるアプローチが必要という課題がありました。

そこで同社は、営業とマーケティング部門が連携してターゲットアカウントリストを作成、アカウント内の多様なペルソナ(役職や関心事)や購買ステージに応じてパーソナライズしたデジタル広告キャンペーンを展開するABM戦略を実行しました。

その結果は目覚ましく、ABM導入初年度にしてウェブサイトへのエンゲージメントの高い訪問者数が39倍に増加し、マーケティング活動から生まれた収益のROI(投資対効果)は実に850%を達成しました。

➁:Snowflake(クラウドデータウェアハウス)

クラウドデータウェアハウス大手のSnowflakeは、特定の重要ターゲットアカウントとの関係性を深め、エンタープライズレベルでの商談機会を増やすという課題を抱えていました。

同社は営業、マーケティング、さらにパートナー企業とも連携してターゲットアカウントに関する深いインサイト(会話レベルの情報)を収集しました。

これを基に高品質なコンテンツライブラリを整備し、顧客の状況(ジャーニー)に合わせたパーソナライズされたコンテンツ体験を提供しました。

さらに、デジタルと人的アプローチを組み合わせることで、より効果的な関係構築を図りました。

このABM戦略により、IS(インサイドセールス)が設定するミーティング数は75%増加し、エンタープライズレベルでのミーティング発生率は2倍以上に向上するという顕著な成果を上げています。

③:Intridea(Web制作 / サービス)

Web制作・サービス会社のIntrideaは、大手広告代理店Ogilvy & Matherという、たった一つの「ドリームクライアント」を獲得するという明確な目標を持っていました。

その実現のために、極めて大胆な1対1のABMアプローチを採用しました。

なんと、ターゲットであるOgilvy & Matherのニューヨーク本社真向かいに巨大な屋外広告を設置したのです。

広告には「Ogle this, Ogilvy(これに見とれなよ、オグルヴィ)」という挑戦的なメッセージと、同社を雇うよう促す内容、さらに面白いGIF集が見られるカスタムランディングページへのURLが記載されていました。

このユニークで大胆不敵な戦略は見事に功を奏し、Ogilvy & MatherのCEOから直接連絡があり、ミーティングの機会を獲得することに成功しました。

クリエイティビティが光る象徴的な事例です。

B2BでABMを成功させるためのポイント

ABM戦略をB2Bビジネスで成功へと導くためには、いくつかの重要なポイントを押さえる必要があります。

まず、SnowflakeやPersonifyの事例からも明らかなように、営業部門との強固な連携は不可欠です。

目標設定の段階からターゲットアカウントの選定、具体的なアプローチ方法に至るまで、両部門が目的意識を共有し、一貫した戦略の下で緊密に連携・協力しなくてはなりません。

次に、テクノロジーの活用も成功の鍵を握ります。

ABMプラットフォーム(海外ではDemandbase, 6sense, HubSpotなどがよく利用されています)、MA(マーケティングオートメーション)、CRM(顧客関係管理)といったツールを効果的に利用することで、ターゲットアカウントの特定、パーソナライズされたアプローチの実行、そして効果測定の精度を高めることができます。

ただし、これらのテクノロジーを最大限に活かす大前提として、質の高いデータ基盤の整備が欠かせません。

正確かつ最新のアカウント情報や、顧客のニーズ・課題に関する深いインサイトがあってこそ、適切なターゲティングと響くメッセージングが可能になります。

また、時には大胆なクリエイティビティも有効な武器となり得ます。

Intrideaの事例が示すように、常識にとらわれないユニークな発想が、ターゲットアカウントの注意を引きつけ、強い印象を残すこともあります。

ABMの導入は、全社的に大きな変革を伴う場合もあります。

そのため、最初から大規模に展開するのではなく、スモールスタートを心掛け、まずは限定的な範囲でのパイロットプログラム(試験運用)から始めて、成果を見ながら段階的に展開していくのが現実的でしょう。

10回に1回の法則があるように、本気で10回挑戦すれば1回は成功するという法則です。

最初から上手くいく想定ではなく、最初の9回は失敗する前提で素早く行動改善を行い、マーケティングや営業活動を最適化していきましょう。

そして最後に、ABMは短期的なリード獲得数だけを追うのではなく、顧客との長期的な関係構築を通じて顧客生涯価値(LTV)を高めることを目指す長期的な視点で取り組むべき戦略であることを忘れてはなりません。

記事のまとめ

B2BにおけるABMは、自社にとって価値の高いターゲットアカウントを厳選し、そのニーズや課題を深く理解した上で、パーソナライズされた最適なアプローチを行うことで、マーケティングと営業活動の効率と効果を飛躍的に高めることができる強力な戦略です。

本記事で紹介したPersonify、Snowflake、Intrideaといった海外の成功事例からも、営業とマーケティングの部門連携の重要性、データに基づいたインサイトの活用、そして時には既成概念を打ち破るクリエイティブな発想が、ABMを成功に導く鍵となることがお分かりいただけたのではないでしょうか。

ABMの導入は決して簡単な道のりではありませんが、その効果は計り知れません。

まずは自社にとって最も価値のある顧客はどのような企業か、ターゲットアカウントリストの作成から始めてみてはいかがでしょうか。

この記事が、皆様のB2Bビジネスをさらに加速させるための一助となれば幸いです。

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