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リフレーミングとは?メリット・デメリットと活用方法を紹介!

リフレーミングとは

近年は、新型コロナ禍によるリモートワークや働き方改革などで職場環境が大きく変わり、精神的なストレスを感じるケースが増えています。

統計によると、災害による死亡者よりもメンタル不調による自殺者の方が多いと示されており、これからの社会を生き抜くためには、メンタルケアは非常に重要だと言えるでしょう。

そこで本記事では、メンタルケアとして活用できる「リフレーミング」という思考法を紹介していきます。

リフレーミングを活用することで、メンタルケアだけでなく、仕事のパフォーマンスを高められる可能性があります。ぜひ最後まで読んでみてください。

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リフレーミングとは?【視点を変える】

リフレーミングは、ある枠組み(フレーム)で捉えられている物事を、枠組みを外して、違う枠組みで捉えることを指します。

つまりリフレーミングとは「視点を変える」ということです。

同じ物事でも、視点を変えるだけで印象は180度変わるものです。

リフレーミングは、もともとは家族を対象とした心理療法として活用されてきた歴史があります。

それが近年になって、ビジネスシーンでも活用されるようになったのです。

ポジティブシンキングとの違い

ポジティブシンキングは、物事に対してポジティブに考える思考法のことです。

ポジティブシンキングを意識することで、常に前向きな姿勢で物事に取り組めるようになります。

リフレーミングとポジティブシンキングの違いは、その姿勢にあります。

ポジティブシンキングは前向きな姿勢なのに対して、リフレーミングはあくまでも「視点を変える」という柔軟な姿勢が基本です。

あからさまに良さそうに見える物事に対しても、問題点があるかどうかを視点を変えて見てみるのがリフレーミングです。

そういう意味では、リフレーミングはポジティブシンキングを内包していると言えるかもしれません。

リフレーミングの代表的な手法

リフレーミングの代表的な手法としては以下の5つが挙げられます。

  • 言葉の表現によるリフレーミング
  • 時間軸を広げたリフレーミング
  • As Ifによるリフレーミング
  • Wantのフレーミング
  • 物事を解体するリフレーミング

以上のリフレーミング手法や練習方法については、以下の記事で詳しく解説しています。

関連記事:リフレーミングとは?物事の捉え方を変えると世界も変わる

リフレーミングの5つのメリット

リフレーミングのメリットは以下の5つです。

  • モチベーションが向上する
  • 人間関係がよくなる
  • 対応力が身につく
  • ストレスを軽減できる
  • 課題解決力が上がる

それぞれ詳しく解説していきます。

メリット①:モチベーションが向上する

リフレーミングのメリットとしてまず挙げられるのが、モチベーションの向上です。

リフレーミングは物事に対する視点を変える思考法なので、物事の捉え方次第で自分のモチベーションを向上させることができます。

例えば、どうしても残業しなければならないときは「残業しないといけないのか……」とネガティブに考えるのではなく、「これで残業代が上乗せされる!」とポジティブに考えるのです。

このようにリフレーミングできれば、さまざまなシーンで高いモチベーションを発揮できるでしょう。

メリット②:人間関係がよくなる

リフレーミングによって人間関係がよくなることがあります。

なぜならリフレーミングを活用することで、相手の苦手な部分に対する考え方を改めることができるためです。

例えば、部下が遅刻ばかりするとしましょう。遅刻は社会人が最もやってはならないミスの1つです。

しかしその部下に対して何度注意しても、一向に遅刻が改善されません。

そこでリフレーミングで考え方を変えます。どうせ部下は必ず遅刻するのだから、それにあわせてスケジュールを変えてしまえばいいのです。

例えば、遅刻ばかりする部下とミーティングを入れるのであれば、部下に対しては30分ほど早い時刻を伝えておきます。

こうすれば、仮に部下が30分遅刻しても問題ありません。

このようにして、相手のダメな部分に対してネガティブに捉えるのではなく、それを逆手にとって仕事することで、ストレスを抱えずに済むようになります。

メリット③:対応力が身につく

リフレーミングを活用できるようになると、対応力が身につくようになります。

リフレーミングによって様々なアプローチで物事を見られるようになるためです。

近年は働き方改革の影響もあり、人材がかなり多様化しています。

多様化した組織を1つのメソッドで管理することは困難であり、柔軟なマネジメントを実施する必要があります。

リフレーミングを活用すれば、メンバーに対して様々なアプローチでマネジメントできるようになるため、対応力の強化に繋がります。

メリット④:ストレスを軽減できる

リフレーミングはストレスの軽減に繋がります。

なぜなら、これまでネガティブに考えていたことをポジティブなものに変換できるためです。

例えば、自分自身が飽きっぽい性格だとしたら、それを「知的好奇心旺盛」という風に解釈し直します。

同じように「プロジェクト達成まで5年かかる」という考えを「5年かければプロジェクトを達成できる」というように変換します。

このようにリフレーミングで物事の捉え方を変えるだけで、自分自身をポジティブにでき、結果的にストレスが軽減されるのです。

メリット⑤:課題解決力が上がる

リフレーミングのメリットとして課題解決力の向上が挙げられます。

物事に対して視点を変えられるので、新しい解決方法を生み出せるようになるのです。

また、「ピンチはチャンス」と捉えられるようになり、諦めずに課題に対して取り組むことができるようにもなります。

リフレーミングは、アイデア面でもメンタル面でも、課題解決力向上に繋がるのです。

リフレーミングの3つのデメリット

リフレーミングのデメリットは以下の3つです。

  • 現実を直視できなくなる可能性がある
  • 言い訳に繋げられてしまう
  • 意志力が必要

それぞれ詳しく解説していきます。

デメリット①:現実を直視できなくなる可能性がある

リフレーミングを活用しすぎると、現実を直視できなくなる可能性があります。

例えば、いわゆるニートと呼ばれる人たちの中には「働かなくても生きていける」とか「働いてもしょうがない」と自分に都合の良いようにリフレーミングしてしまう人がいます。

しかし現実的に考えて、いつか必ず社会に出ていく必要があるはずです。

リフレーミングはあくまでも「物事に対する視点」を変えられるだけで、物事自体を変えることはできません。

現実と幻想の区別をつける必要があります。

デメリット②:言い訳に繋げられてしまう

リフレーミングの使い過ぎは言い訳に繋がってしまいます。

なぜならリフレーミングを使うことで、どんな失敗に対してもそれなりの言い訳を作れてしまうからです。

例えば何か失敗したときに、リフレーミングを活用すると「時間がなかったからしょうがない」とか「やることはやった」と考えるようになってしまいます。

もちろん、リフレーミングを活用して心を落ち着かせることは大切です。

しかしその一方で、リフレーミングは自分を奮い立たせるために使っていく必要があります。

最大限のパフォーマンスを発揮できるように、リフレーミングを使うようにしましょう。

デメリット③:意志力が必要

リフレーミングは意志力、つまり自分自身をコントロールしてやり抜く力を必要とする思考法です。

リフレーミングは、他人に言われてからすぐにできることではありません。

自分自身で視点を変えることで、初めて成立する思考法です。

そのため、リフレーミングは一定の意志力を必要とします。

自分をコントロールできる人でないと、リフレーミングを活用するのは難しいかもしれません。

リフレーミングの活用方法4選

リフレーミングの活用方法として以下の4つが挙げられます。

  • 人材育成
  • マネジメント
  • アイデア出し
  • マーケティング

それぞれ詳しく解説していきます。

活用①:人材育成

リフレーミングは人材育成で活用可能です。

リフレーミングを上手に使えば、従業員の弱みを強みに変換できるため、ポジティブな形で人材育成を進められます。

また、上司が部下を指導する際には「こういう視点で仕事すれば良いんじゃない?」と新しい視点を提示することも可能です。

リフレーミングを用いて、柔軟な人材育成を実施できるようにしましょう。

活用②:マネジメント

リフレーミングはマネジメントにも応用できます。

先ほども述べた通り、従業員の弱みを別の視点で捉えることができるため、より効果的な人材配置を実施できる可能性があるためです。

マネージャーはリフレーミングを取り入れて、柔軟なマネジメントを実施できるようになるといいでしょう。

活用③:アイデア出し

リフレーミングはアイデア出しで活用できます。

様々な視点で物事を見ることで、全く新しい商品・サービス・戦略を思いつける可能性があるからです。

例えば「クッキー」を作るにしても、管理栄養士、軍人、糖尿病患者、ナチュラリストなどで、間違いなく視点やニーズが異なってくるはずです。

様々な視点で物事を見ることで、新しいアイデアを思いつけるでしょう。

活用④:マーケティング

リフレーミングはマーケティングにも活用できます。

視点を変えることで、これまで気付けなかった商品価値に気づける可能性があるためです。

例えばiPhoneは、その名前から携帯電話を想起させますが、実態は電話機能付きのコンピューターといえます。

Appleは、この持ち運べるコンピューターを「iPhone」と名付けることで、コンピューター特有の親しみにくさを解消することに成功したのです。

既に販売済みの商品・サービスも、別視点で見ることで新たな気づきが得られるかもしれません。

リフレーミングを社内に普及させる3つのコツ

リフレーミングを社内に普及させるコツは以下の3つです。

  • 社内研修に導入する
  • 横断的な社内コミュニケーションを増やす
  • 社内事業とは全く関係ないボランティア活動を増やす

それぞれ詳しく解説していきます。

コツ①:社内研修に導入する

まずは社内研修にリフレーミングを導入しましょう。

リフレーミングに秘められた効果やメリットを解説し、実際に従業員に対してリフレーミングのちょっとした問題を提示します。

リフレーミングの研修は特別な道具や講師が必要ないため、比較的容易に社内研修に導入できるはずです。

まずは新人研修や管理職研修などでリフレーミングを導入してみましょう。

コツ②:横断的な社内コミュニケーションを増やす

リフレーミングを普及させるために、横断的な社内コミュニケーションを増やす取り組みを実施しましょう。

同じ物事に対しても、営業部か経理部かで視点は大きく異なります。

そのため、同じ企業組織内でも部署間でコミュニケーションを取ることができれば、それがリフレーミングの強化に繋がる可能性があるのです。

部署や階級を問わず横断的な社内コミュニケーションを増やして、従業員が新しい視点を獲得できるようにしましょう。

コツ③:社内事業とは全く関係ないボランティア活動を増やす

リフレーミングを普及させる取り組みの一環として、社内事業とは全く関係ないボランティア活動を増やしてみてはいかがでしょうか。

例えば、地球温暖化に関するボランティアは、自動車業界や製造業にとって馴染み深いものです。

しかしリフレーミングの観点で言えば、地球温暖化から距離が遠い金融業やメディア関連企業がボランティアに参加した方が、より高い効果が見込めます。

このような取り組みが、思いもしないアイデアを生むのです。

それにボランティア活動であれば、利他的な精神を養えるメリットもあります。

時間に余裕があるときに、ボランティアをスケジュールに組み込むといいかもしれません。

まとめ

それでは本記事をまとめていきます。

  • リフレーミングは視点を変えて物事を見ること
  • リフレーミングには業務のパフォーマンスを向上させるための様々なメリットがある
  • リフレーミングは現実逃避や言い訳作りなどにつながるデメリットもある

複雑化している現代社会において、様々な視点で物事を捉えられるリフレーミングは必須の思考法だと言えます。

マネージャーはもちろんのこと、社内全体でリフレーミングを習得できると、非常に柔軟な組織を作り上げることができるでしょう。

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