会議はどうしてやる必要があるのでしょうか?
中には会議をやること自体に意味があると思っている人もいたりするかと思いますが、そもそもなぜ会議をするのかを理解していない人が意外と多かったりします。
会議には「決定会議」と呼ばれる意思決定をする際の情報収集であったりそれを共有する会議と、「進捗会議」と呼ばれる結果の確認や再設定、次の行動プランの確定といった会議の2つに分かれます。
当然それぞれに必要性があるのですが、特に頻度の多い「進捗会議」において一番求められることは実は「部下の成長」です。
これを理解せずして会社で決まっているからとただ会議の時間を過ごしていたり、上司が情報を集約して安心する場と勘違いされていませんでしょうか?
今回はこの進捗会議(以後今回は会議と省略します)の本当の意味と活用方法をご紹介します。
目次
不足の認識が成長の源泉となる
まず会議をする意味は、部下を成長させる為に上司と部下の認識を合わすことにあります。
つまり出来ていること・出来ていないことの認識、更には今後何をすべきなのか、この認識を部下が誤解していないか、もしくは不十分でないかを揃える為にあり、部下が勝手に間違った方向に進まないようにすることです。
その為に、そもそも捉えるべき事象を認識がズレない設定にしておく必要があります。
識学ではこれを「完全結果」と呼びますが、解説すると、期限と状態を定量化することです。
例えば、「〇月〇日までに△件の成約を獲得する」といった内容にすることです。
これが「出来るだけ早く可能な限りの成約を獲得する」といった内容になると、出来たか出来ていないかが個人の感覚に一任されてしまうので、上司と部下の間で認識がズレます。
このようなことが無いよう、設定はもちろんですが、その上できちんと合っているかを確認する必要があるのです。
というのも、仮に完全結果で設定出来ていたとしても、部下は未達成の原因が本来自分にあるにも関わらず、周りの環境のせいにするなどして、自分の不足として認識しない場合もあるからです。
成長の定義は「出来なかったことが出来るようになること」つまりまずは出来なかったことの認識からはじまります。この為自責で不足を捉えられるよう会議をする必要があるのです。
未来をどうするかにこだわる
次に不足を認識した後は、出来るようになる為に今後どうするかですが、ここも会議でやることの必要性であり注意が必要なところです。
その時に考えられる最良の行動となる為に、妥協を許さないことです。
そもそも不足を踏まえた改善になっているのか?なぜその行動をすることで改善されるのかその根拠が明確になっているか?など、単なる形式上のお芝居になっていないかをきちんと上司が確認しないといけません。
おそらく結果が出ない部下ほどきついと思うので、上司が部下を追い詰めてしまうのでは?と懸念されるかもしれませんが、上司の最大の役割は部下を成長させてチームを勝利に導くことです。
部下が可哀そうだから正解であろうやり方を教えてあげて優しく導いてあげることは、一向に部下に自責を認識させることが出来ないので部下は成長しません。
未来をどうするかにとことんこだわり、部下自身に改善行動を考えさえ、その行動で次の目標が約束できるレベルまで詰めていきます。
もちろんこの時に部下の経験や能力によって途中の通過点を変えたり、道幅を狭めるようなルール設定は必要ですが、やり方を教えるような経過に介入してはいけないことを補足しておきます。
まとめ
今回は会議で部下を成長させる為のポイントをいくつかご紹介しました。
- 不足を認識させる為に、完全結果での設定がされているか、自己評価で勝手に他責にしてないかを会議では確認する。
- 未来どうするかを妥協無く部下に考えさせることで必ず出来るようになる瞬間が来る。
会議をロスタイムではなく、有益なものにする為にこれらのポイントを試してみてください。