ここ10年ほどで、M&Aの件数は増加傾向にあります。
2020年はコロナの影響で9年ぶりに減少したものの、2021年以降は再増加すると言われています。
数年前までM&Aは「大企業、一部の企業がやるもの」というイメージがありましたが、現在は企業戦略の1つとして浸透しつつあります。
「スモールM&A」と呼ばれる小規模なM&Aも盛んになってきました。スモールM&Aの明確な定義はありませんが、譲渡・買収金額が一億円以下、数百万円から数千万の取引のことを指します。
そのようなM&Aも行われるようになってきたことで、サラリーマンが企業を買収し、経営者に転身するというケースもあるようです。
しかし、いざM&Aをしようと考えた時「自分で案件を探して買収するのはハードルが高い」と考える方が少なくありません。
果たして本当にそうでしょうか?
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目次
仲介業者は何故、案件を沢山持っているのか
仲介業者は、よりマッチした案件の紹介をするために、様々な業種・規模の多数の案件を抱えています。ただ案件は全て、M&Aを希望する企業が自ら登録している、というわけではありません。
M&Aに興味のなかった経営者にも手紙を出し、連絡を取り、地道に案件を獲得しています。
少し強引に聞こえるかもしれませんが、決してそうではありません。
想像してみてください。「”あなたの企業を買いたい”という企業があります」と声をかけられたら、そんなに興味がなくても「ちょっと話を聞いてみたい」と思いませんか?自分のやっている事に魅力を感じてくれている人がいる、ということは誰でも嬉しい話です。
声をかけられた経営者が実際にM&Aをやるかどうかは自由ですが、声をかけられなかったら話を聞く機会すらなかったかもしれません。売却して新しい事業を始めようと考える方がいたり、逆に買収へ興味を持ってくれる場合もあります。
このようにきっかけを作ることで、案件を獲得しているのです。
自ら売り手を探す方法はいくらでもある
「人脈がない」と諦めてしまう方もいますが、そんなことはないはずです。
直接経営者に話を持ちかけることに抵抗はあっても、第三者に相談する事で繋がりが生まれます。
1.税理士や銀行に相談する
沢山の企業や経営者層とお仕事をしている税理士や銀行へ相談するのは、有効な手段のひとつです。
「M&Aをしたいと言っている企業があるな」と頭の片隅に置いてもらえるだけで、いい取引先が見つかる可能性は高まります。
2.SNSで情報収集
SNSで企業の情報を集めることも難しくない時代です。
社長が自ら発信しているアカウントも多いので、事業内容や社長との考え方が合うかどうかも参考になります。
可能性が高いとは言えませんが、買収の意思があることを発信する事で売り手企業からのアクションがあるかもしれません。
3.マッチングサイトに登録する
自分だけの力で探すよりもハードルが低いのが、「マッチングサイト」です。
近年のM&Aが増加傾向にあるのに比例し、マッチングサイトも増加しつつあります。
複数のサイトをチェックし、業種や登録企業の規模、利用者数などを比較するのがおすすめです。
条件付きで手数料が無料になる場合もあるので、費用を抑えやすいのもポイントです。
ある程度の段階まで匿名でやりとりが出来るサイトもあるので、まずはどんな売り手企業がいるのかを調査し、自分の「買いたい企業」のビジョンをはっきりさせる、という使い方も出来ます。
まずは声を発すること
頭の中で「M&Aしたいけどなあ」と考えていても、突然都合の良い案件が来るわけではありません。
大きな仲介業者でさえ、まずは経営者に声をかけることから始めています。
魅力的だと感じている企業に声をかけたり、買収を検討していると周囲に話すことは、決して越えられないハードルではありません。
M&Aを行うことのできる知識があれば、自らアンテナを張り、仲介業者に登録されていない企業を見つける事が可能になります。
中小企業の数は国内に280万以上ありますが、大手仲介業者が持つ案件は数千社ほど。
単純に考えると、自ら案件を探して取引をする知識を身につけられれば優良な企業に出会える可能性は何万倍にも広がります。
知識のない状態では、それが良いM&Aだったのかどうかさえ判断が難しくなります。
良い売り手を見つけるために、見つけた後も適切な取引をするために、まずはご自身にきちんと知識があることが重要です。
株式会社識学では、M&Aの知識を身につけられるトレーニングを行なっております。
忙しい経営者様でも無理せず取り組んで頂ける、週に1回3ヶ月の短期集中型トレーニングです。
今すぐにM&Aをするつもりはなくても、良い案件といつ出会えるかは分かりません。
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