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社長業に専念できない社長の特徴とその解決法

組織の代表である社長の役割とは何でしょうか?組織において唯一無二の存在である、社長にしか出来ない事とは?

それは、組織の存在理由(目的)を明確にし、組織の方向性を指し示し(目標設定)、達成し続ける事で(進行感)、組織の企業価値を上げ続ける事です(有益性の拡大)。

その為、常に社長は組織の外側に目を向けて行き、組織の誰よりも広い視野、高い視座で世の中の情勢を見定める必要があります。正に組織の未来は、代表の双肩に掛かっていると言えます。

しかしながら、責任が重くのしかかる故に、現場に下りて行ってしまう社長が多いのも事実です。かくいう私も、過去に法人2社の立ち上げから経営を経験しており、同じ様な悩みを抱えていた時期があります。

初めての組織化

立ち上げ当初は、我武者羅に自分のサービスを昼夜問わず提供しておりました。朝昼夕晩晩晩と、毎日6アポは入れながら現場を走り回っていました。

このままでは体がもたないと思い、自分にしか出来ない事に専念する為に、人を雇い入れて、一部の機能を渡していきます。

この繰り返しで、自分の得意分野が自分の元に残り、他の業務は機能に分けて部門化し部下達に渡していく事になります。

なぜ、現場に入り過ぎてしまうのか?

組織化も三階層までは順調に進んでいましたが、四階層目で最初の障害にぶつかります。組織規模にすると20名~30名と言った所でしょうか。自分が伝えたやり方とは、徐々に現場がズレていくのです。会社のトップとして何に恐怖を覚えたのかと言うと、品質の低下です。

ここでの対策の打ち方が、社長が組織の外に目を向けられる様な企業体質になるのか、いつまでも組織の内側を見なければいけない企業体質になるかの分かれ道です。

そして、当時の私が取った行動こそが、組織の内側を見続けなければならない組織体質へと導いてしまう行動だったのです。定まっており、経営の全責任および全権限を有しています。よって、組織の中で起こっている様々な問題や意思決定事項の全てを把握し、全てに自身の意思決定を通す必要性を感じ、実際にそのような組織運営をされている傾向が強いです。

現場に入り過ぎる事の弊害とは?

識学のマスターTRの中でもレクチャーさせていただいておりますが、上司が組織内部に入り過ぎる事で、一個飛ばし、経過視点や経過管理が組織の中で横行する様になります。

どんなに組織を仕組みで整え、組織の中に誤解・錯覚と言うゴミが無くなったとしても、上司が組織内で誤解・錯覚のポイ捨てをしていたら、たちまち組織は誤解・錯覚のゴミで溢れ返ってしまい、折角の仕組みが台無しです。

誤解や錯覚が組織内で溢れ返ると、主体的で自分の役割に集中したいと思っている熱量の高い有能な部下ほど、有益性のバランスが崩れて競合他社へ離脱してしまいます。この症状が進行すればするほど、組織内には言われないと動かない、受動的で熱量の低い部下達が残る訳です。

人間の体で例えるなら、熱量が高い社員は筋肉、熱量の低い社員は贅肉と言えますが、社長が組織の異変に気付く時には、売上が低迷し、組織体質がメタボリックになっており、言っても動かない組織に変貌してしまっている事でしょう。

この事実を目の当たりにする事で、益々、代表が組織の内側に入って行く『飛ばし』が起こるのです。

ルール化こそが、社長業に専念する為の必須手段

では、なぜ、やり方がズレてしまったのでしょうか?

答えは、社長がサービス提供における『ルールの明確化』をしていなかったに他なりません。会社として、人間国宝が作る様な、一級品のサービス品質を求めるのであれば、属人化は仕方ありませんし、量産は諦めるしかありません。

しかし、工業製品の様な量産を求めるのであれば、満たさなければならない品質の基準、生産体制を明確にルール化し、再現性を持たせる必要があります。そのルールにサービス品質を管理して貰う事が出来れば、代表は組織の内側を気にする必要がなくなり、組織の外部へ集中する事が出来ます。

具体的な解決法とは?

①物理的な距離を取る
まず、社長自身が現場から距離を取る事です。
現場が近ければ近いほど、現場の動きが気になってしまいます。
はじめは、現場が見えなくなる事に恐怖を覚えるかも知れないですが、求める成果からすると不必要な恐怖ですので、断ち切らなければなりません。

②求めている成果を明確にする
社長の想い通りに部下達が動く事を求めると、経過管理やルールが狭くなり過ぎる懸念があります。
最低限のルールを作り、経過は現場に任せ、結果管理のみ行って行きましょう。
部下達も経過は自分達に任される事で、思考が回り、責任がハマります。

③公平かつ平等な評価制度の構築
求めている成果を明確にしただけでは不十分です。
部下達が社長の求める成果を出した時には、公平かつ平等に評価をしなければなりません(有益性のバランス)。
正当な評価が得る事が出来なければ、有能な従業員程、組織に所属する事に対し疑念が大きくなります。
強靭で成長し続ける組織にする為には、公平かつ平等な評価制度は必要不可欠です。

④結果の完了を回す

とは言っても、仕組みに依存してはなりません。
数ヶ月先の目標設定を、集中力を低下させずに、ハイパフォーマンスを発揮させ続ける事が出来る社員はごく一部です。

また、代表が組織内に入らざるを得ない状況の組織規模やブランド力であれば、最初からハイパフォーマンスな従業員の入社を望むのは、宝くじを当てに行く様なものです。
その為、既存の社員をハイパフォーマーに育てて行く事が、何よりも近道と言えます。

部下達に明確な目標と期日を与え、定期的に進捗管理し、結果の完了を回し続ける。
この仕組みが週報であり、週次会議です。

最初から、求められている成果を出す事が出来る方はいません。
部下達の能力を理解し、部下にとって集中出来る最適な結果点を打ち、経験を積ませていきましょう。
これこそが、上司に求められる管理能力と言えます。

まとめ

上司と部下の関係は、親と子の関係と同じと言えます。過保護になればなるほど、独りでは何も出来ない部下に育ってしまいます。

御自身の成長にも時間が掛かった様に、部下一人一人も時間が掛かるのは仕方のない事です。
その時間を少しでも短縮する為に、明確な目標設定と公平かつ平等な評価、定期的な結果の完了を回してあげて下さい。
継続する事で、部下は自分で考え、自分で答えを導き出し、自分自身で結果の完了を回せる人財に成長を遂げて行く事でしょう。

その暁には、社長が組織を見なくても、組織が勝手に成長し続ける環境へと変貌し、社長は組織の方向性を指し示す事のみに集中出来る状態になっている事でしょう。

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