創立60周年を迎えた円谷プロによる大人気コンテンツ「ウルトラマン」は、世代を超えて愛される歴史深い作品です。
数多くの作品が展開される中、2023年7月よりスタートした新作「ウルトラマンブレーザー」は、これまでにない革新的な要素を取り入れていることをご存じでしょうか。
またウルトラマンブレーザーの劇中においては、ビジネスにおける部下との関わり方を学べる場面も存在しています。
今回は、ウルトラマンブレーザーの魅力に触れながら、ビジネスにも活かせる部下との関わり方について解説します。
マネジメントにおいて重要な部下とのコミュニケーションに関して、不安や疑問を抱えている方はぜひ参考にしてください。
目次
ウルトラマンブレーザーとは?
ウルトラマンブレーザーとは、円谷プロ60周年を受けて展開されたシリーズ最新作です。
従来のウルトラマンとは異なり、生物的かつ独創的な委託デザインを取り入れています。
平成後期から令和初期においては、平成初期や昭和世代のウルトラマンに関連する要素を取り入れた作品が多く展開されていました。
しかし今作では、過去作に関連する要素を一切省き、完全なる新作・別世界でのストーリーが描かれています。
ウルトラマンブレーザーと過去作の大きな違い
過去作に依存しない挑戦的な姿勢とあわせて、ウルトラマンブレーザーには「変身者」における大きな違いがあります。
従来のシリーズは、怪獣や宇宙人を討伐する部隊の「一員」がウルトラマンに変身していました。
しかし今作でウルトラマンに変身するのは、討伐部隊の「隊長」です。
部隊の若手がウルトラマンに変身し、チームメンバーのサポートを受けて成長する従来の「お決まり」を撤廃し、ウルトラマンである隊長が部下と接する様子を描いているのがウルトラマンブレーザーの特徴であり、魅力といえます。
ウルトラマンブレーザー「ヒルマ ゲント」はどう部下と向き合っているか
ウルトラマンブレーザーに変身するのは、怪獣や宇宙人の討伐部隊「SAaRD(スカード)」の隊長「ヒルマゲント」です。
ヒルマゲントは部下に対し、隊長として独特の向き合い方をしていることでウルトラシリーズのファンから注目されています。
まず実施しているのが、隊長として部下と向き合ううえで、あえて厳かな雰囲気を取っ払ってフレンドリーに接するということです。
「あだ名か下の名前で呼ぶこと。それ以外だったら返事しないから。」
一見極端な「押し付け」に見えるかもしれません。事実、部下のほとんどはこの方針に戸惑っていました。
しかし、ある意味で徹底したこだわりを見せるヒルマゲントに触発され、自然にフレンドリーな呼び名で呼び合う部隊になっています。
また、ただフレンドリーに接するだけでなく、部下の特性を活かした役割分担を徹底しているのもヒルマゲントの特徴です。
SAaRDのメンバーはヒルマゲントをのぞいて4名と少数精鋭ですが、それぞれ以下の能力に特化しています。
- 諜報活動
- メカニック
- 格闘能力
- サポート力
怪獣や宇宙人を討伐するうえで必要不可欠の能力を、それぞれが発揮できるようメンバーを召集した手腕も、劇中において注目されたヒルマゲントの一面です。
円滑な仕事には部下との距離感が大切
ウルトラマンブレーザーのヒルマゲントは部下とより近い距離で接することを重視していました。
しかし、場合によっては一定の距離感を保つことも大切です。
ここでは、部下との距離感を保つことの大切さについて解説します。
関連記事:リーダーシップのある5つの褒め方 | 部下のモチベーションを上げるために心掛けるポイントとは?
距離を保つことの意味
部下との距離が近くなりすぎると、組織における上司としての威厳がなくなる可能性があります。
また、上司に対する部下の言動に節度がなくなることも、距離感が近すぎることの懸念点です。
したがって、組織内の人材を適切にコントロールし、メリハリのついた環境を構築する意味で、距離感を保つことが重要といえます。
「ドライな付き合い」と混同してはいけない
距離感を保つこととドライな付き合いを混同してしまうと、そもそもチームとしての良好な関係性を構築できません。
ドライな付き合いを徹底することで、個々の仕事はスムーズに進みます。
しかし、悩みや不満の相談や、業務進行におけるコミュニケーションが取りにくくなり、成果が挙げられないという結果になりがちです。
適度にコミュニケーションを取り、かつ馴れ合いにならないよう意識することで、チームにおける「活性化」が期待できます。
部下との距離感を最適に保つためには?
部下との距離感を保つうえでは、以下のポイントを意識することが大切です。
- プライベートとのメリハリをつける
- 部下の意見を積極的に取り入れる
- コミュニケーションの手法・頻度を意識する
ウルトラマンブレーザーの劇中でも、ヒルマゲントは上記を実施していました。
部下との適切な距離感に悩んでいる管理職の方は、ぜひ参考にしてください。
関連記事:部下のエンゲージメントを高めるマネジメント手法とは?メリットや成功事例も解説
プライベートとのメリハリをつける
部下との距離感を意識しすぎて、馴れ合いにならないよう注意しましょう。
プライベートの話をする際はできるだけ近い距離で、仕事の話をする際は「上司」に徹する必要があります。
ただし、上司として接する際にプライベートの雰囲気から極端に変貌しないよう、バランスを意識することも大切です。
部下の意見を積極的に取り入れる
部下の発信した意見や情報を積極的に取り入れることで、チーム全体におけるモチベーションが向上します。
上司としての決定権を振りかざすのではなく、部下の意見を取り入れる体制を意識的に構築することで、意見を出しやすい環境を構築可能です。
チーム全体が意見を出し合う雰囲気を構築できれば、さまざまな視点でのアイデア創出を実現できるでしょう。
コミュニケーションの手法・頻度を意識する
リモートワークを取り入れることで、コミュニケーションが文章で完結している企業・チームも多いでしょう。
しかし、たとえリモートでも音声と画面を用いて「会話」することで、コミュニケーションを活性化できます。
また、お互いの仕事を邪魔しないよう、適度な頻度を意識することも大切です。
部下のケアをする際や部下の意見を取り入れる際など、コミュニケーションを取るべきタイミングをいくつか決めておくと良いでしょう。
部下に距離を取られる上司の特徴を押さえることも大切
部下と最適な距離感を保つうえでは、距離を取られてしまう上司の特徴を把握し、自身に当てはまらないよう意識することが大切です。
ここでは、部下から距離を取られがちな上司に当てはまる以下6つの特徴について解説します。
- 失敗を部下になすりつける
- 正当な評価を下さない
- 上から目線で話す
- 感情的になりやすい
- 細かい指摘が多い
- 異性として接してくる
失敗を部下になすりつける
自身の失敗を部下になすりつけることは、上司としてもっとも避けるべき行動のひとつです。
失敗をなすりつける上司は部下から信頼されず、より目上のポジションからも評価されないでしょう。
自身の失敗を素直に認める気概は、チーム全体にも好影響を与えるので意識しておくべきです。
正当な評価を下さない
部下が出した成果に対し、個人的な感情が介入して正当な評価ができない上司も部下から距離を取られてしまいます。
仮に個人的な感情で「相性が悪い」と感じたとしても、仕事としての評価は正当に下すべきです。
正当な評価を下す姿勢はチーム全体の意識向上はもちろん、上司である自身の評価にもつながります。
上から目線で話す
上司である事実を振りかざし、上から目線で話すことも部下から距離を取られる原因です。
部下に対し「自身より劣っている」ような扱いは決してせず、対等の目線で話すことで部下のモチベーションも保てるでしょう。
とはいえ、へりくだりすぎると部下が距離感を取り違える可能性があるので注意してください。
感情的になりやすい
部下との距離感を詰めようと意識しすぎて、感情的になってしまうケースもあります。
自身の感情をストレートに表現しすぎてしまうと「利益を追求する」という企業としての目的そのものを見失いがちです。
上述した「失敗を部下になすりつける」ことや「正当な評価を下さない」ことにもつながりやすいため、ある程度の距離感を保ちつつ、自身の感情をコントロールしたうえで接することが大切です。
細かい指摘が多い
指摘が細かすぎる上司も、部下から距離を取られがちです。
業務上致し方ない指摘については問題ないものの、価値観の押し付けと捉えられそうな指摘は回避しましょう。
細かすぎる指摘は「感情的な指摘」と認識されやすいため、注意しなければなりません。
異性として接してくる
昨今はセクハラ・パワハラなど各種ハラスメントにおいて敏感であるため、異性として接する上司は部下から距離を取られてしまいます。
企業はあくまで利益の追求が目的の集団であるため、異性としての感情は持ち込むべきではありません。
また、異性として接することは、ここまで紹介した5つの懸念点にも少なからず関連するでしょう。
まとめ
今回は、ウルトラマンブレーザーのヒルマゲントから、部下との距離感について学びました。
部下と近い距離感で接することは、モチベーション向上やチーム全体の雰囲気を良好にするうえで重要です。
また、あえて距離を取ることで業務遂行に対する意識を高めることにもつながります。
部下との接し方がわからない、新たにチームとして複数人の部下を抱えることになったという方にとって、本記事の内容が少しでも参考になれば幸いです。