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「夫婦で会社を運営する難しさ」からの脱却

株式会社いちたすは仙台を拠点に、全国の幼児教育・保育経営のサポートを行う、保育業界に特化した経営コンサルティング会社。

財務や会計支援を強みとし、認定こども園、小規模保育事業など様々な施設類型のサポートを行う。

「家族がひとり増えた気持ちになっていただきたい」という思いから、現場に入り込む寄り添い型のサービスを提供している。同社は、夫婦である大窪由衣社長と浩太取締役が始めた会社であり、当初から「夫婦で会社を運営することの難しさ」を強く感じていたという。

そんな中、 大窪由衣社長は、知人の経営者からの勧めもあり、創業初期に識学の導入を決断する。

なぜ、識学の導入を決め、導入後はどんな効果があったのか?詳しく話を伺ってみた。

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夫婦の思いは同じだが、目的地に行くまでの手段が違う

まずは事業内容についてお聞かせください。

大窪由衣社長(以下、由衣氏) 当社は仙台市に本拠を構え、幼稚園や保育園に対する経営コンサルティングを手がける会社です。財務支援や会計支援も行っています。

お客さまの7割は東北の法人ですが、全国からご依頼いただいています。SEOマーケティングに力を入れていますので、新規のお客さまの多くはホームページをご覧になってから問合せをしてくれます。

経営コンサルティング会社だと、業種や業界を絞らず依頼を請け負う会社も多いですが、当社は保育業界の法人にターゲットを絞り、より深いコンサルティングサービスを提供するという考えでいます。

現在は社員四人の会社ですから、少ない資源を集中させるためです。保育に特化している経営コンサルは珍しいかもしれません。

もともと我々は関西にある税理士法人の公益法人事業部に所属していて、そのときに東北地方で保育園や幼稚園を経営する理事長先生・経営者の方と接していました。

そのなかで、子どもや職員の処遇、そして地域貢献に誠実に向き合う経営者の方たちに出会いました。この方々を応援することによって非常に多くの人たちが幸せになるはずだと思うようになり、東北で保育に特化した経営コンサルティングをしようと思い立ちました。

大窪浩太取締役(以下、浩太氏) 我々はかなり現場に入り込む会社です。

うわべだけで「こうですよ」と言うのではなく、ともに歩んでいくことを大切にします。「何か困ったことがあれば何でも相談してください」というスタンスです。

今は、少子化の影響で園児の募集に苦しんでいる保育園やこども園が少なくないため、どうすれば安定的に園を運営していけるかお伝えすることに力を入れています。

由衣氏 少子化のスピードが早く、今まで順調だった園も園児募集で苦戦しています。

「東北は少子高齢化の最先端だ」とおっしゃる方もいらっしゃって、その通りだと思いました。

ーどのような経緯で識学を知りましたか。

浩太氏 以前識学のコマーシャルを見て名前を知っていました。詳細は覚えていませんが、エッジが効いていたものだったと記憶しています。

由衣氏 私は知人の女性経営者から、「今までお世話になったコンサルティング会社のなかで、組織を一番変えてくれたのが識学です。

既存の組織の社風を解体してでも、識学のコンサルタントの指導が生きます」と聞いていました。それで、識学のことが気になっていました。

当時は創業直後で、さまざまな問題を抱えていて、夫婦で会社を運営することの難しさを強く感じていました。二人の思いは同じなんですけれども、目的地に行くまでの手段が大きく違っているような状態だったと思います。

浩太氏 もう一人いた社員も社長の大学時代の友人であり、下手をするとその友人関係も壊れてしまいそうだったため、何かを変えなければという危機感がありました。

由衣氏 そんな状態ではお客さまのお力になれるわけがありません。社員からしても、トップが二人いる状態で、どちらの言うことを聞けばよいか分からなかったと思います。

お互いの役割が不明確で、なすりつけ合いとまではいかないまでも、「それはあなたの仕事でしょ」といった言い合いはしょっちゅうしていました。

気が付いたら夫婦喧嘩をしなくなっていた

由衣氏 それから二人で識学のセミナーに参加しました。まさに、私たちのためにあるような研修でした。

浩太氏 講師の方が言っていることは本当にその通りだなと思って聞いていました。内容は、奇をてらうようなものではなく、まさに原則通りだと感じたのをきっかけに無料相談にもいきました。

すぐに識学を学びたいと思いましたが、金額が大きかったために悩みました。それで、社長と識学のことを教えてくれた経営者の方に改めて話を聞きにいったところ、その方からは、「会社が大きくなる前に始めた方がいいですよ。組織が拡大してからだと大変ですから」とアドバイスをいただきました。

由衣氏 私と同じ女性経営者からの話をじっくり聞けたことで、識学の導入を決断できました。

ー識学のトレーニングを受講し、どのように会社が変わっていきましたか。

浩太氏 トレーニングを受けつつまずはルールを整備したり組織図を作成しました。それだけでも、すごく楽になりました。

由衣氏 一人ひとりの役割が明確になりました。

本来お客さまに直接向き合わないといけない社員が間接的な事務仕事に多くの時間を割いているようなことが起きていましたが、それらがなくなり、本来の役割に集中できるようになったことは、会社にとってうれしい結果でした。

浩太氏 そうですね。社長の仕事はこれ、私の仕事はこれと、線引きをしっかりしたからでしょう。

気が付いたら夫婦喧嘩をしなくなっていました。社員からの反発も特になく、識学がすっと浸透していきました。創業当初のメンバーが最初から識学を知っているということは、どれだけ運営がしやすいのか想像に難くないと思います。

ー識学を社内に落とし込んでいく上で、工夫していることはありますか。

浩太氏 ルールは徹底して守らせるようにしています。随時追加し、皆がいつでも見ることができるようにしています。

由衣氏 例えば、整理整頓に関するルールですと、退勤時に机の上に何を残してよいか決め、「これ以外のものは駄目です」と写真で示してあります。人によって整理整頓の基準が異なりますが、こうすれば互いの認識がずれません。

浩太氏 組織図も大事にしています。組織図通りの運営を心がけ、指揮命令系統を守らせて、会議も識学で学んだ通りに行っています。

由衣氏 識学を始める前は社員三人の会社でしたから、必要ないと思って組織図を作成していませんでした。しかし、今だから言えます。

たとえ社員が三人であろうが組織図はあった方がいい。組織図があるだけで役割がはっきりしますし、組織図に沿って報連相がスムーズに行えるようになります。

社員数が少ないときに始めておいて本当によかった

ー今は講師とどのようなコミュニケーションを図っていますか。

由衣氏 今は目標に対する不足の管理をしてもらっています。

経営者は自分に足りないものを指摘してくれる存在が基本的にいませんが、担当講師の堀江貴寛さんは常に不足を教えてくれるため、組織に関するエラーは全部堀江さんに相談するようにしています。

浩太氏 堀江さんは「数字で設定していますか」とか「しっかりと目標を立てていますか」と常に聞いてくれます。

それで、やっていなかったら次回に必ず確認してくれるんですよ。そのおかげで、組織内の問題を放置してしまうことがありません。

普段から『数値化の鬼』に書いてある通りの指摘をしてくれるわけです。目指す数値は何か、そこにたどり着くには何がどれだけ必要かなど、細かく数字に置き換えて話をしてくれます。

由衣氏 「感情でマネジメントしていませんか」や「リーダーの仮面をかぶっていますか」も毎回言ってくれています。

浩太氏 もし、識学を導入していなかったなら、感覚的な組織運営を続けていたと思います。ある程度まで会社の規模を大きくすることはできたかもしれませんが、きっとすぐに頭打ちになったでしょう。

由衣氏 識学に対して、最初は冷たいイメージがあったのですが、堀江さんは会社の成長や成功を全力で応援してくれているのが伝わります。ものすごく熱い方です。

実は、セミナーのご担当も堀江さんでしたし、無料相談も堀江さんにしてもらいました。そのとき、堀江さんはセミナー後に私たちがした質問を覚えていてくれて、すごくスムーズに進めてくれました。

ーどのような会社に識学はお勧めでしょうか。

由衣氏 女性が経営している会社です。

私自身が導入し、自信を持ってそう言えます。上下関係の構築に悩まれている女性経営者は私の周囲にたくさんいますが、識学のおかげでこうした悩みとは無縁でいられるからです。

それから、会社に多様性を求めたい社長も識学を始めた方がよいのではないかと思います。

自分が気に入った社員ばかりを集めているとマネジメントはしやすいかもしれませんが、大した強みのない組織になってしまうのではないかと怖くなりました。多様な人材が集まっている方がいいに決まっています。マネジメントの難易度は上がるように思えますが、ルールを大切にすれば何も問題はありません。

浩太氏 適材適所ではなく、識学の教えにある「適所適材」の考え方ですよね。これまで採用した社員についても、以前だったら、「何をさせたらよいか。どう育成したらよいか」と悩んだかもしれませんが、今は求める役割を明確にしていますから、そんなことはありません。

それと、私は幼稚園や保育園に識学が有効だと思います。

由衣氏 確かに。大抵の幼稚園や保育園では誰が何をやるか曖昧です。組織図が鍋の蓋のように園長以下全員同列という園も珍しくありません。自分のキャリアをどう構築していけばよいか見通せる方は少なく、手探りで仕事をしている人ばかりです。

私は社員数が少ないときに識学を導入しておいて本当によかったと思っています。組織運営に悩んでいる会社であれば、規模に関係なく識学の導入はお勧めです。

以上

インタビュイープロフィール

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代表取締役 大窪由衣

大学卒業後、地元で就職。そこで特定の業界に特化した顧問税理士と出会い、経営者と共に笑い、苦しみ、税務に留まらず経営分析を真摯に行う、税理士・会計人という職に憧れ、転職を決意する。

退職後、大阪の士業が集まるグループ会社の会計部門に事務職として入社。結婚・転勤を機に仙台に移住する。東北の経営者の人柄に心動かされ、もっと経営者の役に立ちたい!と仙台を拠点として独立を決意。

取締役 大窪浩太

大学卒業後、社員3名の税理士事務所に就職。その後、大阪に本社を置く中堅税理士法人に勤務する。2017年、仙台支店に転勤。退職後、株式会社いちたすの経営に参画。

経営者と同じ立場で考え、悩み、気持ちを共有し、長期的なお付き合いの中で、法人にとって最善の方法を提案していく。主に、こども園、幼稚園、保育園向けに経営戦略構築の支援、学校法人、社会福祉法人を中心に会計業務の支援を行う。

会社紹介文

株式会社いちたす。宮城県仙台市を拠点として全国の幼児教育・保育事業を営む経営者のサポートを行う、保育業界に特化した経営コンサルティング会社。幼稚園、保育園、認定こども園、小規模保育事業、企業主導型保育事業など様々な施設類型のサポートを行い、経営にまつわる多様な相談・業務を行う。

「明るい未来は子どもから」という理念実現のため、社名「いちたす」の由来でもある「家族がひとり、増えた気持ちになっていただきたい!」というミッションを元に、日々経営者のサポートを行う。

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