アンガーマネジメントとは?怒りを鎮めるための3つの方法『物に当たると逆効果!』

他人の行動に対し、腹の底から沸々と怒りが湧いてきたことはありませんか?

時代も変わり、会社内で怒るとすぐに「パワハラ」として扱われてしまう世の中。本心では、怒らずに冷静に指摘するのが一番だと理解していても、中々感情をコントロールするのは大変ですよね。

この記事では、そのような方のために、最近注目を集めている「アンガーマネジメント(怒りを管理する方法)」について、ご紹介します。

理論にとどまらず、衝動的な状態になってもうまくそれを活用できるよう「怒りの感情をうまく静める」方法についてもご紹介しています。

是非あなたの毎日の業務にお役立てください。

 

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「アンガーマネジメント」とは。

アンガーマネジメントとは文字通り、怒りの感情をコントロールして生産性に結びつける研究・方法のことです。

怒りの感情とうまく付き合うための心理教育や心理トレーニングは、1970年代には既にアメリカで生まれていましたが、現代になってさらに注目を集めています。

2011年には、日本でも「アンガーマネジメント協会」という一般社団法人が誕生。その受講者数は年々増加し、2017年には22万人を超えました。この6年で60万人も受講者数が増えたのです。[1]

あなただけではなく、多くの人達が「自分の怒りを管理する」ことに興味を持ち、人に当たらず、スマートにコミュニケーションをとる方法を渇望しているということがわかります。

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職場でのアンガーマネジメントが不可欠なワケ

厚生労働省が2016年7月~10月に行った「職場のパワーハラスメントに関する実態調査について」によると、さまざまな職場トラブルのうちパワーハラスメントが一番多くなっています。[2]

昭和の時代でしたら上司がいくら雷を落としても許容されていましたが、最近はそういった職場における緊張やストレス感情を無駄に増加させる振る舞いを悪く捉える傾向があります。

今望まれているのは、誰もが快適な生活を送れる社会です。

上司だからといって自由に怒鳴り散らすということは許されず、「このくらいは指導の範囲だ」と思っていても問題となったり、またその時に残した遺恨が1年後や2年後に、大きな問題になってしまいます。

上手に怒り、上手に部下を引っ張っていける上司になるために、アンガーマネジメントという考え方が必要なのです。

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上司として実践したい効果的なアンガーマネジメント法3選

では具体的なアンガーマネジメントの方法や考え方を3つご紹介していきます。

上司が実践できるアンガーマネジメントの方法その1――他人に完璧さを求めない。

あなたもまだ入社したてでプレイヤーだった時に「こうすべきだ」という思い込みに縛られている上司はいませんでしたか?

怒りを感じやすい人は「すべて自分の思い通りに進めたい!」と考えがち。

上司の指示にうまく対応できる部下も一部にはいることでしょう。ですが、価値観を頭ごなしに押し付けられた場合、非常に窮屈になって、パフォーマンスを低下してさせてしまう人が多いものではないでしょうか?

人間とはミスをするもの。

人間、誰しもどうしてもうまくいかないような時もある。

そのことをしっかり踏まえておけば、怒ることなく的確に部下の最大のパフォーマンスを引き出せます。

「言ってもわからない人」「話してもわからない人」の対処に困った上司の話

上司が実践できるアンガーマネジメントの方法その2――目的だけを伝える。

ヨーロッパを中心に活躍する日本人オペラ指揮者大野和士さんが、オーケストラを指導する方法として「登るべき山を示すだけ」とおっしゃられています。どんな音色が必要なのかはあえて言わず、演奏者に任せる。[3]

部下の指導方法もまた、同じです。

たとえば部下が要領の悪いやり方で仕事をしている時、ついイライラして横から口出ししたくなってしまうことはありませんか?

最近は「労働時間の削減」が叫ばれているので、じゃあ残業してくれというワケにもいきません。

しかし、そこで怒りを表に出してはいけません

細かい具体的な方法については、あえて部下に考えさせ、自身で実行させる必要があるのです。

頭ごなしに教えても、本質的に理解することはほとんどありません。

くわえて信頼関係が崩れてしまう分も含めると、結局マイナスなのです。上司の仕事には「信じてあげる」ということも含まれているのです。

 

上司が実践できるアンガーマネジメントの方法その3――〝tell〟よりも〝show〟で。

単なるビジネス上の取引などの議論ならばよいですが、「仕事の姿勢」や「仕事への向き合い方」についての議論は、答えがないものです。

だから、そういうテーマの議論で言い負かしても、相手は恥をかかされたと思うだけで、特に考え方が変わるということはありません

かつて、あなた自身がそのようなテーマで議論に打ち負かされた時、自分の考え方が変わったかどうかを振り返ってみましょう。一度議論に勝ったり、一度注意したりしたぐらいでは人は変わりません

むしろ、口で理解させるよりも、行動で示すように心掛ける方が得策で

「部下は上司の鏡」とも言います。部下に心掛けてほしい態度をあなたが心掛けていれば、自然とその通りになっていくものです。

しかも、「怒られたくないからやっているだけ」「上司がうるさいからしょうがなくやる」という消極的な姿勢ではないので、少々のことでは揺らがない心掛けとなるはずです。

 

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落ち着いてアンガーマネジメントを実践するために、怒りの感情を鎮める方法。

「アンガーマネジメント」という言葉は、やや矛盾をはらんでいます。というのも、そもそも「怒り」という言葉には、「自分を管理できなくなった状態」という意味も含んでいるからです。理論や方法を知識として身につけても、一度感情的になってしまえばすべてを忘れ、的確にそれを実行することは難しいでしょう。

つまりまず衝動的な状態を管理できることが、アンガーマネジメントの一番大切な一歩と言えるでしょう。

以下の3つの怒りを静める方法を頭に入れておきましょう。

 

怒りを静めるための方法その1――物に当たらない。

イライラした時に大声を出したり、物に思いっきり当たったりしたくなります。一見それですっきりするように見えても、実は感情が静まることはありません。いたずらに周囲を威嚇すると、むしろ自分の感情を余計に煽り、歯止めが利かなくなるだけなのです。

 

怒りを静めるための方法その2――10分、音を立てないでみる。

では逆に、音を立てないようにしたらどうでしょう?

実はこれがかなり効果があります。自分が動くことによって立ててしまう音に神経を集中させ、無音で行動してみるようにしてみてください。例えばパソコンのキーボードを叩く音、椅子の音、机に湯飲みを置く音。そういった音を一切立てないようにしてみるのです。

すると自ずと自分の動きに気持ちが集中するようになります。意識が自分の内側に向くことによって、怒りの感情が静まっていきます。最初は少し大変でも、5分もすると自然と音を立てないように注意しながら動けるようになり、10分も経つと驚くほどあっさりと気持ちが静まっています。

 

怒りを静めるための方法その3――ストレスを闇雲に〝悪〟と捉えない。

ストレスというのは様々な面で悪いものと考えられていますが、最近ではそのようなストレスこそが人間を強くし成長させてくれるものなのだという考え方も生まれています。実はストレスそのものが害なのではなく、「ストレスが害だ」という思い込みが害なのです。[4]

闇雲にストレスから逃げまわっていると、ストレス要因となるものすべてが憎らしくなって、怒りにつながります。「ストレスは自分を成長させてくれるものなのだ」というマインドセットができていれば、少々困難な状況に直面しても、怒りは生じません。むしろその苦しみの中に意味を見出し、乗り越えようとする力が発揮されるのです。

 

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まとめ――口より背中。

以上、今回はアンガーマネジメントの方法についてご説明し、さらにその理論をうまく使えるようになるために、怒りを発散させずに静める方法についてもご紹介してきました。

例えばあなたが尊敬されている方については、いかがでしょうか。あなたはその方の考え方や発言を常に心にとめていらっしゃるかもしれません。しかしその考え方や発言をあなたが大切にするようになったのは、まずその人の行動や生き方を見て、共感したからなのではないでしょうか。まず行動に共感して、それから考え方や指導に従うようになる。

その順番から考えると、怒りの感情をむやみに外側に出す必要はないということがわかります。むしろ時々出してしまったとしても、その内容が上司の普段の行動や生き方と矛盾がないことで、部下はあなたの怒りに心から詫び、同時に、あなたの叱責を、心の底から感謝してくれるのです。

 

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参照

[1]一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 https://www.angermanagement.co.jp/
[2] 厚生労働省「職場のパワーハラスメントに関する実態調査について」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000165756.html
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11208000-Roudoukijunkyoku-Kinroushaseikatsuka/0000163752.pdf
[3]NHK プロフェッショナル仕事の流儀 これまでの放送「第39回 指揮者・大野和士」http://www.nhk.or.jp/professional/2007/0125/
[4] ケリー・マクゴニガル著、神崎朗子訳『スタンフォードのストレスを力に変える教科書』大和書房

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