評価制度の作り方!無料プレゼント

親族経営による弊害の解消とともに社長は経営に専念できるように

有限会社岡本商店 岡本裕樹氏

地方都市のショッピングセンターで精肉販売業を営む岡本商店では、2018年4月に経営者が急逝し、子息が後を継いだ。

そこで、従業員の多くを占める親族や先輩との“位置関係”の欠落に当惑する。

経営経験もなく、手当たり次第に学ぶ中でモチベーションマネジメントを実践するも失敗に終わっていた。

そんな中で知った識学の理論に納得し、さっそく導入して課題解決に繋げる。

さらに社長の現場作業が当然であった状況も一変、経営に徹することができるようになった。

会社名有限会社岡本商店
所在地山口県柳井市南町4-5-3 ゆめタウン箭内店内
代表者名岡本裕樹
事業内容精肉の販売
企業サイトhttps://okamoto-syouten.jbplt.jp/
ビジネス書としては異例の30万部突破!
書籍『リーダーの仮面』の図説資料
をプレゼント!
リーダーの仮面図解

株式会社識学 代表取締役社長 安藤広大の執筆した書籍「リーダーの仮面」は、結果の出せるリーダーになるために必要なテクニックをまとめたリーダーシップ本の決定版!

優れたマネージャーに、才能・人間力・経歴は一切必要ありません!

誰でも実践できるマネジメントの原理原則PDF17ページにググっと凝縮!

ぜひ、DL頂き、皆さまの日々のマネジメントに生かしてください!

前任社長の急逝により、緊急で承継

――まず、御社の概要からお教えください。

山口県岩国市の高森地区は昔から食肉産業が盛んで、同地に生まれた曾祖父が戦後に畜産業を始めました。そして、家族や親族に各地に精肉店を出させたのです。そんな経緯で当社は祖父が創業し、私は三代目に当たります。私も高校生の頃から店でアルバイトを始めていましたが、20歳の時に社員として入社しました。以来、主にバックヤードで精肉を切って加工し、商品にする業務を手掛けてきました。当社は現在、JR柳井駅近くにあるショッピングセンター「ゆめタウン柳井店」1階の食品売り場に「肉のおかもと」として1店舗、構えています。

――御社には、2022年9月に識学を導入頂きました。どういった課題があったのでしょうか?

2018年4月に社長だった父が急逝し、その直後に祖父から「どうするのか?」と質されて、自分が承継することを決断しました。当時31歳でしたが、自分が継がなければ10年もの間一緒に働いてきた従業員が困ることになると思ったからです。

一方、父が亡くなって狼狽したのは、当時50代前半だった母です。それまで父を支えて現場でいろいろと従業員を仕切っていましたが、父の代わりに自分が現場を回していかなければならないと思ったようです。

そこで、以前にも増して現場に指示を出し始めましたが、私の指示と正反対のことがよくありました。例えば、チラシの目玉にする肉をたくさん用意するようにという私の指示に対し、母は「売れ残ると割り引かないといけないから、そんなに切るな」といったようにです。

従業員の間には、私と母のどちらの言うことを聞けばいいのかわからないという混乱が生じました。

そんな母に私が言って聞かせても聞いてはくれませんでした。夫が急に亡くなって後を継いだ息子を社長とは認められないと思う気持ちはわかりますが、現場の統制が取れないのは問題なので時間をかけて説得を続けました。

結果的に2年ぐらいかかってほかに楽しみを見つけてもらい、現場から退いてもらいました。

ようやく仕事に専念できると思いきや、組織マネジメントの問題に直面しました。

妻や叔父、先輩社員、高校の同級生といった構成で、識学でいうところの「位置ずれ」を起こすしかない関係性にあったからです。ある先輩社員は、とんかつ用の豚ロース肉を非常に厚く切るのです。

それを注意すると「厚いほうがうまいですよ」と言って止めようとしないといった具合でした。

そんな状況を改善しなければなりませんでしたが、私は現場で肉を切るだけでマネジメントのことなど何も分からなかったのです。そこで、仕事の合間に本や雑誌を買い集め、勉強を始めました。

再現性があるマネジメントの“型”として識学を導入

――学ばれて、どういった施策を講じられたのですか?

当時、モチベーションマネジメントが流行っていたように思います。

上下フラットな関係性とか、社員が主体的に意思決定するティール組織といったものが盛んに言われていました。確かに、みんな仲良く楽しく仕事していくのがいいのだろうとモチベーションマネジメントを真似してみることにしたわけです。

「言いたいことは何でも言ってね」と。

しかしながら、人によってモチベーションが高まるポイントが異なり、管理責任者が自分しかいない状況で一人一人モチベーションを上げてもらうよう働きかけるのは切りがなく、少人数といえども大変で疲弊するばかりでした。

そうこうするうちにコロナ禍となりました。

当社の特徴は和牛などの品揃えが多い高級志向で、年末年始などに帰省してくる子供にいい肉を食べさせてあげるといった動機で買いに来るお客様が多かったのです。コロナでそんな帰省の足も止まり、売り上げが落ちました。

幸い、先代のおかげで無借金の上キャッシュリッチだったので給与などの資金面で困ることはなかったのですが、じり貧のままでは長続きしないという焦りが生じました。

コロナでは非接触のECが注目され、私も検討して肉の真空パックのための設備を探したりしました。従業員も巻き込もうとしたのですが、表立った反発はないもののベテランが非協力的だったりするわけです。

非協力的なベテラン従業員の給料は高かったのですが、もっと仕事ができる従業員のほうが安い状態でした。

その給料は先代が決めていたのですが、どうやって決めていたのかわからなかったのです。評価制度に関する本も読みましたが、定性的な内容だったり項目が細かすぎたりといったことで自社にフィットする仕組みが見当たりませんでした。

そんなことから、ECなど外に向かう施策より前に、内部を整えるほうが先決だと思い直したわけです。

――そうした中で、識学に出合われたのですね?

マネジメントの勉強をするのに買った雑誌で、「WETか?DRYか?」といったテーマで組まれた記事があり、その中でDRY側として識学が紹介されていました。

最初に読んだ時はモチベーションマネジメントが良さそうだと思ってWET側を選択したわけですが、うまくいかなかったので再度読み直し、正反対の識学とはどんなものかと調べて『リーダーの仮面』を買って読んでみたのです。自分が直面してきた問題の原因が、そこに全部書かれていて納得できました。

私は琉球空手を習っているのですが、迷うことがあったら型に戻るようにしています。

体系化されているものは再現性があるので、個人の才能に頼らず、誰でも一定の成長ができる点が大きな魅力であると感じてきました。識学は、まさにそんな“型”のように思えたのです。

地方の零細企業でも効果はあるのか一抹の不安がありましたが、ホームページの導入事例で同様の企業のケースを読み、問題ないことを確認し、これしかないと無料コンサルも受けずに導入を申し込むことにしました。

2022年9月のことです。

責任が明確になり役割意識に変化

――識学側の説明を聞いて、何か変わることはありましたか? また、導入し従業員からの反発といった懸念はありませんでしたか?

説明では、本に書かれていたことがさらに納得できたぐらいです。

真逆の識学を導入することで従業員から反発され、全員に辞められることも想定しました。

実際に顧問税理士や祖父に、会社をたたむことになった場合のことを相談したぐらいです。

イチかバチかといった気持ちもありました。このまま以前のやり方を続けても、自分が疲弊するだけで長期的に会社の未来はない。しかし、識学で改善できるワンチャンスはある、と。もし識学でダメだったら仕方がないと思えました。

――識学導入後、どんな施策を講じられたのでしょうか?

出退勤時間や挨拶などの姿勢のルールと、評価制度の作成・導入、週次会議です。

バックヤードの一角にカーテンで区切って社長室も設けました。二階層下の一般の従業員に話しかけないようにするなど、従業員との位置関係のつくり直しを重視して取り組みました。

評価制度は、その内の一つに「習熟度ポイント」を設定しています。

たとえば、「スライサーの掃除ができるようになったら1ポイント」「唐揚げ用の鶏肉を何分以内に商品化できたら何ポイント」といった形で、業務を細分化してポイントを割り振っています。

このポイントをKPIとして活用し、「次の評価期間中に10ポイント獲得するのが目標です」と従業員に目標を設定します。週次会議では、進捗状況を確認し、必要に応じて改善点を話し合う場としています。

――施策に対して、従業員からの反発などは起こりませんでしたか?

直接的な反発はありませんでしたが、結果的にとんかつ肉を勝手に厚く切っていた従業員が退職しました。会社に合わせることが難しかったのだと思います。

その一方で、勝手な行動の影響を受けていた他の従業員たちは、ルールが明確になったことで働きやすさを感じ、残ってくれたのだと思います。

また、妻には総務や経理などバックオフィス業務を一任していたのですが、できていない部分をルールに従って指摘すると、感情的に反発されることもありました。

家に帰れば家族に戻るのでやりにくさを感じる面もあったのかも知れませんが、かと言ってルールを逸脱し甘やかすのは会社のためにも、本人のためにもよくありません。

甘やかすことと愛情は別だと思います。妻も含めて、当社で働くと決めたのは従業員たちです。

甘やかして当社だけでしか通用しない存在となったら、もし会社が潰れたり、私に万一のことがあった時に困るのは本人たちです。

だからこそ、自立することが大事で、家族とはいえ従業員ならば自立させることは経営者としての責務であると考え、他の従業員と分け隔てなく公平に接しています。

――識学導入後、どういった効用が表れていますか?

マネジメントコンサルティングを導入して1年後の2023年9月から識学の採用代行サービスも利用し、結果的に4名を採用することができました。現在、正社員5名、アルバイト・パートが4~5名という体制です。

店は前述のとおり帰省者の多い年末年始が一年で最も繁忙する時期で、例年朝の4時から閉店する21時過ぎまで働き詰めでした。当然、社長も先頭に立って現場で肉を切りました。

私は寝過ごすのが怖くて、スーパーの駐車場の車内に寝袋を持ち込んで、そこで一夜を過ごしたこともあります。ところが、2024~25年の年末年始は、従業員から「社長は出てもらわなくて大丈夫です」と言ってもらえたのです。

責任が明確になったことで役割意識が強化され、業務効率化も進んだ結果と受け止めています。おかげで私は経営に専念できるようになりました。

岡本商店様の採用代行のインタビュー事例はこちら

 ☞ https://souken.shikigaku.jp/34402/

――今後、さらに取り組むべき課題があればお聞かせください。

内部体制が固まりつつあるので、一時断念したECにも再チャレンジするなど、収益拡大策に取り組むことが経営者としての次の課題であると考えています。

――最後に、読者にアドバイスをお願いします。

「経営者としての時間がなかなかつくれない」「現場から離れられない」といった悩みや、経営改革への決心がつかないといった方に、識学は最適であると思います。何か迷った時、立ち戻ることで解決していける再現性のある“型”を持つことで、経営者としての苦しみから解放してもらえると思いますね。

会社プロフィール

JR柳井駅近くのショッピングセンター「ゆめタウン柳井店」1階の食品売り場に店舗を構える精肉店「肉のおかもと」を経営。周辺には低価格・大量販売を行うディスカウント店が多い中、地元ブランド牛「高森牛」を牧場から直接仕入れるほか、全国の黒毛和牛など高品質な高級品を揃えるところが特徴的。2024年12月現在、正社員5名のほか4~5名のアルバイト・パートを雇用している。

インタビューイープロフィール

代表 岡本裕樹氏

2009年、家業である有限会社岡本商店に入社。一従業員として、バックヤードでの精肉加工や販売業務に従事。2018年4月、代表者である父親が急逝したことを受け、曾祖父が戦後に創業し、祖父が設立した同社の代表を承継。

書籍『数値化の鬼』の要約解説図をプレゼント!
書籍『数値化の鬼』図解要約資料

株式会社識学 代表取締役社長 安藤広大の執筆した書籍『数値化の鬼』が、なんと発売後 約1か月で12万部を突破しました!

この感謝を皆様にも還元すべく、株式会社識学では、『数値化の鬼』の図解解説資料を作成いたしました!

一度書籍をお読みになった方も、まだお手元にない方もどなたでも満足いただける完成度となっています!

眺めるもヨシ、印刷して目の付くところに飾るもヨシ、使い方は自由自在!

是非、こちらからDLしてくださいね!

関連コラム