職場の人間関係に悩む多くの上司や部下は、「報連相=人間関係づくり」と誤解しがちです。
しかし、報連相の本来の目的はそこではありません。
識学のマネジメントでは、感情ではなく構造でコミュニケーションを整えることを重要視。
報告の頻度、目標の交渉、チームの関係性などを明確なルールと仕組みで整理することで、誰もが納得し、成果を出せる環境が生まれるのです。
本記事では、識学の考え方をもとに、目標達成を実現する3つのコミュニケーション術を紹介します。
目次
1.報告が細かすぎる部下には「権限の線引き」を
「逐一報告してくる部下がいて仕事が進まない」という悩みは、どの職場でもよく聞かれます。
多くの上司は「信頼されていない」「任せられない」と感じがちですが、実は問題の本質は「性格」ではなく「構造」にあります。
識学の考え方では、これは単に「権限の範囲が曖昧だから起こる現象」です。
まず、部下が自分で判断してよい範囲と、上司に報告・相談すべき範囲を明確に定義することが第一歩です。
線引きが不明確なままだと、部下は「何を報告しなければ叱られるのか」がわからず、過剰な報告に走ります。
対して、明確な基準を設ければ、部下は自分の判断領域を理解し、上司の時間も節約できます。
もし、線引きを示した後も細かい報告が続く場合は、「その件はあなたの権限内だから報告不要です」と明確に伝えることが重要です。
報告を「受け止めずに返す」ことで、権限の線引きを現場で定着させる。
こうした地道なやり取りの積み重ねが、部下の自立を促し、上司のマネジメント負担を軽くしていきます。
2.兼務で評価が変わるときは「事実に基づく交渉」を
評価期間中に部下が他部署の業務を兼務することになった場合、「ひとつの業務にさける時間が減るので目標を下げてほしい」という申し出を受けることがあります。
こうした時に感情的に「甘えだ」と切り捨てたり、「かわいそうだから下げよう」と同情で判断してしまうと、公平性が崩れ、チーム全体の士気に悪影響を及ぼします。
識学の考え方では、部下のこういった申し出は「正しい行動」とされています。
前提条件が変化した時点で、上司に対して適切に相談するのは部下の責務だからです。
上司に求められるのは、その事実を踏まえた冷静な判断です。
もし兼務によって実際に業務時間が減り、成果が出しにくくなるのであれば、目標を下げる判断も妥当です。
逆に、兼務をこなしながらも達成可能と判断するなら、目標を据え置くという選択も正しいといえます。
重要なのは、判断の基準を努力や感情ではなく、職位と成果に置くことです。
評価を「仕組み」として運用することで、上司は公平性を保ち、部下は納得感を持って次の行動に集中できるようになります。これが、信頼されるマネジメントの土台になるのです。
3.仲の良さは目的ではなく「結果」である
職場では「チームの仲が良い方が成果も上がる」という考え方がよく聞かれます。
確かに、雰囲気の良いチームは活気があり、接客業などでは温かい空気が顧客満足にもつながります。
しかし、識学の視点から見ると「仲の良さ」を目的にしてしまうことは危険です。
なぜなら、人間関係の心地よさを基準にしてしまうと、好き嫌いが前面に出て、公平な判断や行動がゆがんでしまうからです。
大切なのは「何を基準に仲良くなるのか」という点です。
職場ではまず、店舗やチームの目標を達成するために、それぞれが自分の役割を果たすことが優先されます。
その過程で互いの努力を認め合い、信頼関係が生まれた結果として、自然に良好な人間関係が築かれていく。
これが健全な「仲の良さ」の形です。
つまり、仲の良さは目的ではなく成果の副産物ということ。
感情に頼らず、共通の目標を中心に結びついたチームこそが、安定して結果を出し続ける組織といえます。
まとめ
現場で起こる多くのマネジメント課題は、人間関係や性格の問題ではなく、仕組みの欠如から生まれます。
報告が細かすぎるなら権限の線引きを、兼務による不満には事実に基づく評価を、そして仲の良さには目標という共通軸を。
それぞれの場面で「感情」ではなく「構造」で判断することが、上司にも部下にも納得感をもたらします。
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【上司必見】部下からの報告の頻度について(1:10)
【上司必見】目標達成に必要なコミュニケーションって?(2:24)
【上司必見】目標設定についての交渉術(1:30)










