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ファシリテーションとは?会議を活性化させる手順とコツ6選

「議論の活発化や促進」「ゴールへ向けた問題解決」など、会議を円滑にするファシリテーションは、近年注目を集めています。

ミーティングを開いても思うような成果が出ず、もっと実のあるものにしたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

  • 議論がまとまらない
  • 参加者から意見やアイデアが出ない
  • 会議に対して前向きではないメンバーがいる

このような悩みを解決するには、ファシリテーションを導入することが効果的です。

そこで本記事では、ファシリテーションの役割や手順、必要なスキルについて解説していきます。すぐに取り入れられるコツもありますので、会議の進め方を今日から変えていきましょう。

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ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、会議やミーティングを円滑に進行する手法のことです。また、ファシリテーションの役割を担う人をファシリテーターと呼びます。

実際に行う内容は、誰もが意見を言えるような雰囲気作りや、論点がズレたときの軌道修正など、さまざまです。

司会進行と混同されやすい側面がありますが、両者は役割が異なります。司会者の役割はプログラムどおりに進行することで、順番や時間の管理が主な任務です。

一方のファシリテーションでは司会の役目に加えて、議論の活性化やゴールに導くことが求められます。

ファシリテーションの目的

ファシリテーションの目的は、参加者から出た多様な意見をまとめ、お互いが納得できるゴールへ導くことです。会議を実のあるものとし、組織・チームの成果に繋げることを狙いとしています。

また、議論を経て納得感を得ることで、メンバーが問題を自分ごととして捉え、主体性を持つ効果も期待できます。

主に会議やミーティングで用いられる手法ではありますが、ファシリテーションが役立つ場面はビジネスだけに留まりません。

年齢や性別・国籍や職業など、価値観の違う人が集まる場所でこそ真価を発揮します。そのため、地域活動や学習といった場面でも活用されています。

ファシリテーションに必要な4つのスキル

ファシリテーションでは、多くの参加者から意見を聞き、円滑に会議を進めるために、4つのスキルが必要です。

  • 目的意識を持たせるための段取り力
  • 議論を活性化させるコミュニケーションスキル
  • 軌道修正ができる調整能力
  • 多様な意見をまとめてゴールへ導く推進力

それぞれ詳しく解説していきます。

1. 目的意識を持たせるための段取り力

会議を実のあるものにするには、参加者に目的意識を持ってもらう必要があります。「何のための会議なのか」を理解していなければ、有意義な意見交換は難しいでしょう。

そのため、会議のゴールを参加者へ事前に共有しておく段取り力が欠かせません。一言に会議と言っても目的はさまざまで、例として以下のような内容が挙げられます。

  • 意思決定をする
  • 問題の対処方法を話し合う
  • 情報を共有する
  • アイデアや意見を出し合う

目的を明確にすると、会議の趣旨に合わせてルールを設定できるメリットもあります。例えば、アイデアを募る会議では「1人1つ以上は案を出す」、情報共有が目的なら「説明は3分以内で行う」といったルールを設定可能です。

目的の共有やルール設定などの段取りが、円滑な進行へと繋がります。

2. 議論を活性化させるコミュニケーションスキル

多くの人が集まる場では、上下関係やプロジェクトへの関わり具合によって、意見を言いづらいと感じる人が多いです。そのため、若手や新人でも発言しやすい環境を作るスキルが、ファシリテーションでは求められます。

例えば、以下のような内容を実践し、話しやすい雰囲気を作るのも方法のひとつです。

  • 自己紹介をする
  • 1分間スピーチ(近況報告)を行う
  • 参加者が答えやすい質問を投げかける

アイドリングトークで場を和ませたり、発言の少ない人へ話を振ったりすることで、議論を活性化できます。

3. 軌道修正ができる調整能力

会議の目的を達成するには、議論が脱線した場合にすみやかに本題に戻すことが重要です。そのために、情報を整理しながら軌道修正できるような調整力が求められます。

話が横道にそれると、本来の議題の結論が出ないまま、会議が終わってしまうことも少なくありません。

テーマに沿って進めるためには、論点がズレた意見が出た場合に、同調も否定もしないことが大切です。意見を一旦受け止めてから、本題に誘導していきましょう。

例えば、ホワイトボードにメモを取りながら「なるほど、ありがとうございます」「では、〇〇についての意見はありますでしょうか?」と質問すれば、自然な流れで話題を変えられます。

そうすることで、参加者は「意見を聞いてくれた」と感じ、その後も積極的な発言をすることが期待できます。

4. 多様な意見をまとめてゴールへ導く推進力

ファシリテーションの大きな役割のひとつが、参加者が納得できる結論へ導くことです。そのためには、誰か1人の意見に肩入れすることなく、中立な立場から議論を進めていくスキルが求められます。

例えばメンバー同士で意見が分かれると、お互いに自分の立場でしか物事を考えられなくなる場面もあるでしょう。

議論が膠着した場合には、別の角度からの切り口で問いかけてみるなど、さまざまな方法でゴールへ導く必要があります。

ファシリテーションで得られる効果やメリット

ファシリテーションを導入すると、会議の質を高めて生産性を上げられる点が大きなメリットです。たとえば「時間をかけたけど、結局何も決まらなかった」という状況はなくなります。

また、従来は決まったメンバーしか発言しなかった会議の場で、より多くの人が意見を出すようになるため、新たなアイデアが集まりやすくなります。

そこから新商品・サービスを生み出したり、業務の効率化に繋げたりすることも可能です。

このように、今までは「成果に繋がらない」と感じていた会議でも、ファシリテーションの導入によって、チームのパフォーマンス向上や問題解決へ結びつくようになります。

会議を成功へ導くファシリテーションのコツと6つの手順

ここでは会議を成功へ導く進め方と、ファシリテーションのコツについて紹介します。会議は、以下の6つの手順で進めていきましょう。

  1. スタートとゴールを明確にする
  2. 会議のメンバーを把握しておく
  3. 全員が発言しやすい環境を作る
  4. 論点がズレたときに軌道修正を行う
  5. ゴールまで進めるように時間管理をする
  6. 結論を導き出し会議を締めくくる

それぞれ詳しく解説していきます。

1. スタートとゴールを明確にする

まずは事前準備の段階で、会議のスタートとゴールを明らかにする必要があります。前述したように、ゴールがわからなければ有意義な会議にはできません。

共有する際のコツは、以下の2点を参加メンバーに知らせておくことです。

  • 会議の目的
  • 何回目の会議なのか

「何のための会議なのか」という目的や議題を、まずは明確にします。さらに「目的を達成するために何を行うのか」といった内容まで伝えておくとスムーズです。例えば、情報共有や意見交換などが考えられます。

また、長期プロジェクトにおいては「何回目の会議か」を確認することで、スタート地点を認識できます。以下のように会議のプロセスを分解し、現状はどの段階なのかを共有しましょう。

  1. 目的の共有
  2. 意見交換・アイデア出し
  3. 方向性の決定と合意
  4. 決定事項の確認・共有

初めての会議ではプロセスの1から順番に進めていきますが、2回目以降は前回行った内容を省略できます。例えば「意見交換・アイデア出し」まで終わっている場合、次回は「方向性の決定」から開始することを、あらかじめ周知しておくことがポイントです。

2. 会議のメンバーを把握しておく

会議をスムーズに進めるために、参加メンバーの属性や特徴を事前に把握しておきましょう。同じチームなら普段から情報が共有できていますが、部署が異なる人が集まる会議では、前提知識や議題への関わり方にも差があるからです。

例えば、商品に関するクレーム対応が課題の場合、開発部門とカスタマーサポートでは対処できる方法が異なります。

そのため、参加者がどの程度の情報を持ち、どのような角度から議題に関与しているのか、把握しておきましょう。

コツは、以下の項目を事前にリサーチやヒアリングしておくことです。

  • 参加者の保有知識
  • テーマへの関与のしかた
  • 関心のある物事やミッション
  • 参加者のポジションや関係性
  • 議題に関する主要人物

それぞれの役割や得意分野を知っておくことで、議論を進めやすくなります。

3. 全員が発言しやすい環境を作る

会議では意見を言わない人も多く、発言する人が毎回同じメンバーになってしまうケースがあります。

しかし、一部の人の意見に結論が偏ると、会議の意味がなくなり、参加者がやる気を失うことにも繋がりかねません。最終的に多くの人が納得する結論へ導くには、全員が話しやすい環境を作る必要があります。

例えば、参加者が発言しない要因には「自分の発言は軽視されている」「違う意見を言うと嫌われる」「新人であるため遠慮してしまう」といった感情が挙げられます。

このような不安を取り除いて発言を引き出すには、以下のコツを押さえるのが効果的です。

  • 個々の発言が大切だと伝える
  • 発言の少ない人に質問をする
  • 出された意見を尊重する
  • 話しやすい話題から入る
  • 発言者の言葉を繰り返す
  • あいづちをうつ

チーム全体で意識するために、「自分と異なる意見を否定しない」というルールを定めるのも、良いかも知れません。

さらに、主要人物や発言しづらい立場の人を把握しておくと、時間配分や質問の投げかけなどに気を配れるようになります。

4. 論点がズレたときに軌道修正を行う

議論が活発になると、論点がズレたり、違う話題に発展したりするケースが少なくありません。話しやすい雰囲気の会議では、日頃から抱えている問題点など、別の議題が持ち込まれることもあります。

そのような場合でも、ゴールへ向けて軌道修正することがファシリテーションの役割です。自然な流れで本題へ戻すには、以下のようなコツがあります。

  • テーマをホワイトボードの目立つ場所に掲示する
  • 同意も反対もせず中立性を保つ
  • 意見を一旦受け止めてから本題の質問をする
  • 別の人にも本題に関する意見を求める

意見を尊重しつつも「では〇〇についてはどうお考えでしょう」と本題へ導くと、スムーズです。その流れでほかの人にも意見を求めると、参加者全員がゴールを意識できるでしょう。

また、常にテーマを中心に考えてもらえるよう、大事なところで議題を再確認したり、大きく掲示したりしておくと効果的です。

5. ゴールまで進めるように時間管理をする

タイムキーパーも、ファシリテーションにおいて重要な役割の1つです。終了時刻までに会議の目的を達成する必要があるため、参加者に気を配りながらも、時間配分をしなければなりません。

具体的な時間管理のコツは以下の4つで、特にスケジュールを事前に決めておくことが重要です。

  • 項目ごとのタイムスケジュールを決める
  • あらかじめ制限時間を伝えておく
  • タイマーを利用する
  • タイムキーパーの役割を別の人に任せる

タイムスケジュールは「概要説明で10分」「アイデア出しは20分」など、細かく決めておきましょう。個人の持ち時間も「1人あたり3分」のように決め、あらかじめ伝えておくことが必須です。

当日はタイマーなどを利用し、参加者全員に時間を知らせると良いでしょう。また、ファシリテーターは議論のまとめ役に徹し、タイムキーパーを別の人にお願いするのも方法のひとつです。

6. 結論を導き出し会議を締めくくる

会議をゴールへ導き、今後に繋がるようにまとめることは、ファシリテーションの大きな役目です。参加者が主体性を持って課題に取り組めるよう、全員が納得できる結論を出す必要があります。

ただし、ファシリテーターの意思で決定するのではなく、あくまでも合意のサポートに留めることが重要です。中立な立場を維持し、参加者の意見をまとめましょう。

会議をまとめるコツとしては、以下のような内容が挙げられます。

  • アイデアを種類ごとに分類や色分けする
  • 出た意見をホワイトボードにまとめる
  • 具体的なアクションや担当者を決める

意見交換は口頭だけで行うのではなく、随時書き出していくと、参加者から見てもわかりやすくなります。

さらに、まとめでは「いつ・どこで・だれが・なにを」などの決定事項を再確認することがポイントです。

ただし、議題に対する方向性が決定しても、現場で行う作業内容までは詰めきれないこともあるでしょう。そのような場合でも「決まったこと・決まらなかったこと」を明確にしておくと、今後のミーティングで議論の続きから開始でき、効率がよくなります。

まとめ

ファシリテーションを導入し、活発な意見交換を促すことで「結論が出ないまま会議が終わる」「一部の人の意見だけが採用される」といった状況がなくなります。

会議の質を高めると、チームの生産性やパフォーマンスも上がることが期待できます。さらに、全員が納得する結論を出すことで、主体性も生まれるでしょう。

会議やミーティングを成果に繋げ、より良い環境を整えるためにも、ファシリテーションをご活用ください。

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