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マネジメント会社を伸ばすコツ組織改善経営部下管理法 2026.06.26

会社の組織構造の作り方|役割と責任を明確にするチーム設計

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会社の組織構造の作り方|役割と責任を明確にするチーム設計

「チーム型に変えたのに、うまく機能しない」「フラット化したのに、意思決定が遅くなった」
組織構造を変えることと、組織が機能する状態をつくることは、まったく別のことかもしれません。チーム型に変えてもフラット化しても機能しない組織には、共通の原因があります。「誰が何を決める責任を持つか」という定義がされていないことです。本記事では、主な組織構造の特徴と、識学が示す「誰が就いても機能する階層設計」の方法を解説します。

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チーム型組織とは何か——基本の定義

チーム型組織とは、異なる専門性やスキルを持つ人員でチームを構成し、事業やプロジェクトを進める組織構造です。

多くの場合、上下関係よりも各人の専門性と役割が重視されます。プロジェクトチームやタスクフォースはチーム型組織の一種で、課題が完了したら解散となることが一般的ですが、マネジメントチームのように継続的なチーム型組織も存在します。

チーム型組織の運用で最も注意が必要なのは「誰が何の結果に責任を持つかが曖昧になりやすい」点です。専門性を活かしやすい構造である一方、役割と責任の境界が不明確なまま運用されると、うまくいかなかったときに「誰の責任か」が分からなくなってしまうことが多々あります。

チーム型組織と他の組織構造の違い

職能別組織

職能別組織とは、仕事を種類や段階別に分け、それぞれの仕事ごとに組織化を行う構造です。システム部や総務部のように、専門分野ごとに部署が設定されている企業が代表例であり、各階層の上下関係が比較的明確で誰が何を決める責任を持つかが定義しやすい構造と言えます。一方で部門間の連携において「誰が最終判断者か」が曖昧になりやすく、調整に時間がかかることがあるかもしれません。

連邦分権組織

企業全体をいくつかの事業部に分割し、各事業部内でさらに部門分けを行う組織構造です。目標となる成果から逆算して組織が作られます。各事業部に目標が定義されやすい点が強みと言えるでしょう。一方で、事業部間の判断領域が曖昧になると、部門間の調整がうまくいかなくなるリスクもあります。

疑似分権組織

事業部の分割が難しい企業でとられることがある組織構造で、事業部のような形態で組織を作り、それぞれの組織ごとに責任や目標を設定します。連邦分権組織と構造的に近い性質を持つ組織です。

システム型組織

チーム型組織をさらに大きく発展させた組織構造です。個人単位ではなく複数人のチームが集まり、さらに大きな組織を構成します。柔軟性が高いことがメリットですが、各チーム間の決定権の境界が不明確になることが比較的多い構造であるため、役割の定義を特に丁寧に行う必要があると考えられるでしょう。

責任型組織

専門性の高い人員が集まり、自己責任を前提に各々が目標を達成することで企業全体の発展につなげる構造です。各人が「自分の役割において何の結果に責任を持つか」が定義されていることを前提としている組織であり、ここが明確になっていないと、成立しにくい可能性があります。

チーム型組織のメリット——識学の観点から

各人の専門知識やスキルを補完し合える:このメリットを活かすためには、「各人の役割の境界(誰が何を担当し、何の結果に責任を持つか)が先に定義されていること」が重要です。役割の境界が曖昧なままでは、補完し合うべき部分がどこかが分からず、抜け漏れが起きやすくなる上、誰も自責で捉えられていない部分が出てきてしまう可能性が高くなります。

プロジェクトに集中しやすい:「明確な目的」は感覚的なものではなく、明確な目標として定義されていることが重要です。「○月末までに、○の状態を達成する」という期限と状態が明確な目標があって初めて、集中すべき対象が全員で一致します。

イノベーションが起こりやすい:各人の「決定できる範囲(権限)」が先に定義されていることで、新しいアイデアを実行に移す際に「誰が最終判断をするのか」が明確になり、スピードが落ちにくくなります。

チーム型組織のデメリット——識学の観点から

安定性が低い:不安定性の本質は「誰が何の結果に責任を持つかという役割定義が、プロジェクト終了と同時に消える」ことにあります。プロジェクトを継続すべきか、または継続する・しないに関わらず、仕組み上残すべきものは残すなど、未来に向けた意思決定を誰が行うのかを明確にしておくことが重要です。

チーム外とのコミュニケーションが複雑になる:コミュニケーションが複雑になる原因の本質は「チーム外との関係において、誰が何を決める責任を持つかという指示系統が不明確な状態になっているから」であることが多いです。チーム外との連携においても「誰を通して情報のやり取りをするか」を先に定義することが解決策の一つと考えられます。

大規模の組織は作りにくい:規模の拡大に伴って最も問題になるのは「誰が何を決める責任を持つかという役割定義が複雑化すること」です。組織が大きくなるほど、組織のスピードを低下させないために、各階層の決定権の範囲を明確に定義し指示系統を一本化することの重要性が増していきます。

どの組織形態でも機能しない本当の原因——識学の観点から

組織形態を変えても機能不全が繰り返される組織には、共通する構造的な原因があることが多く、その一つが「誰が何の範囲を決定する責任を持つか」という”位置”が定義されていないことです。「誰がどの範囲の責任を持っているか(識学ではこの概念を”位置”と呼びます)」が曖昧なまま組織形態を変えても、問題は形を変えて繰り返されます。

各ポジションに対して定義が必要なのは、以下の3点です。

  • 何を決定する権限を持つか(例:担当チームの予算・業務優先順位)
  • 何の結果に責任を持つか(例:担当プロジェクトの目標達成)
  • 何をもって評価されるか(例:設定した目標の達成度)

この3点が定義されていることで、さまざまな組織形態が機能しやすくなります。逆に定義されていなければ、どれだけ優れた組織形態を選んでも、特定の個人への依存が組織の弱点になってしまう可能性が高いです。

「位置の錯誤」——組織が機能しなくなる構造的な原因

“位置”とは何か、なぜ必要なのかということを説明してきました。一方で、“位置”は定義するだけでは十分ではなく、実際にその“位置”に従って行動を取れているかどうかが重要です。役割の範囲を超えた判断や行動。識学ではこれを「位置の錯誤」と呼びます。チーム型組織をはじめとする組織で起きやすいパターンを確認しましょう。

パターン①:リーダーのプレイヤー化
 「自分が動いた方が早い」という判断でメンバーへの役割定義をせず、リーダーが業務を抱え込む状態です。リーダーの担う役割のうち重要なことの一つは、「自分が動かなくても組織が機能する状態をつくること」です。メンバーの責任範囲のことは、必要な権限を与えたうえでメンバーに任せる必要があります。

パターン②:メンバーの越権行動
 メンバーが自分の責任範囲ではないところに踏み込み、権限を行使してしまう状態です。これはメンバーが悪いのではなく、役割の境界が定義されていないことが原因の場合が多くあります。その判断を行うのはリーダー側であるということを事前に伝えておくと良いでしょう。

パターン③:指示の二重化
 
メンバーが複数の立場から異なる指示を受ける状態です。チーム型組織では上下関係が薄いため、複数の人物から指示が来やすくなります。「部下に指示を出すのは担当リーダーただ一人」という原則が、メンバーの迷いを減らす設計の起点となるでしょう。

組織構造を設計する際の識学的チェックリスト

確認①:各ポジションの決定権の範囲が定義・周知されているか
確認②:各メンバーへの役割と目標が先に定義・伝達されているか
確認③:報告のルール(いつ・誰に・どの形式で)が先に設定されているか
確認④:評価基準が評価期間開始前に共有されているか

これらの確認で「できていない」と判断した項目が一つでもあれば、そこが組織の機能不全の起点になっているかもしれません。

まとめ:組織構造の本質は「誰が何を決めるか」の明確さにある

チーム型・職能別・責任型など、どの組織形態を採用しても、「誰が何の範囲を決定する責任を持ち、何の結果に責任を持つか」が定義・周知されていなければ、組織は機能しにくい状態が続きます。

まずは現在の組織の各ポジションについて、「このポジションは何を決定する責任を持ち、何の結果に責任を持つか」を確認してみてください。定義できていない部分が一つでもあれば、そこが組織の機能不全の起点になっているかもしれません。この原理原則が、組織設計をどのように進めていくかのヒントになれば幸いです。

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