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望む組織風土のつくり方

あなたは「うちの組織はこういう集団だ」と言えるリーダーでしょうか?

仮に言えるとして、組織内外の人々の認識も同じでしょうか?

組織風土という言葉があります。組織に根付く共有された価値観のことで、「自分達らしさ」とも言い換えられます。

特に意識せずとも自然に醸成されていくものだと思われがちですが、実は組織風土とは「リーダーが能動的に決めて作り上げていくもの」であり、逆に決めないことで組織崩壊すら起こしうるのです。

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組織風土が組織運営に与える影響

売上や利益が重要指標であることは間違いありませんが、組織風土がそれらに直結しているという明確な認識はあるでしょうか?

経済活動の基盤には必ず「支持者」がいます。商品やサービスにお金を払ってくれるお客様のみでなく、一緒に価値を創出している構成員の皆様も組織の支持者です。更に視野を広げれば、求職者や出資者、果てはインターネットの向こうにいる無限の人々も含まれます。関わる人が膨大な現代社会において、「一緒にやっていきたい/応援したいと思える集団か」は最も重要な要素と言っても過言ではありません。

より感覚的な表現で言えば、一体感や帰属意識といったものがこれに当てはまります。強ければ皆の行動量が増えて良い結果に結びつき易く、弱ければ組織からの離脱、すなわち顧客離れや離職などにつながってしまいます。

リーダーの役割は「決める」こと

まずはリーダーが「自分達はこうありたい」というイメージを持ち、発信することが必須です。やらなくても組織運営が成り立っているケースもあるのは事実ですが、それはその時点では上手くいっているように見えているだけかもしれません。例えば業績の伸びが鈍化したり、新しい人が入ってきたりなど、環境変化が起これば驚くほど容易に崩れてしまう事例をいくつも見てきました。

決めないリーダーが組織崩壊を起こしうる、と述べた理由がこれです。「軸」の無い組織はこれほどまでに脆いのか、と感じざるを得ません。そして、こうなった時に人は原因を外部に求めがちです。ただ、「社会情勢が…」「あいつが…」と言ったところで、責任を負うのはリーダーであるという事実は覆せません。

結局のところ、リーダーとは責任を負う立場であり、同時に責任を果たすための権限を持つ存在なのです。その権限とは「自らの意思で決めること」であり、その権限を行使しないことは、責任を果たすことができていない状態であり、その結果上手くいかなくなるのも自明の理と言えます。

行動するための環境=ルールを作る

では、リーダーが意思決定さえすれば良いのか?

これは必要条件であって十分条件ではありません。組織風土をつくるには欠かせないプロセスがあります。

それは「組織構成員がリーダーの意思通りに行動すること」です。これが実現されていないと、口だけの組織だと見抜かれて支持者を失います。

そのために必要なのは、感情を揺さぶるスピーチをすることや、青筋を立てて威圧することでもなく、「ルールを決めること」です。

組織風土とは、組織のなかでの常識、当たり前が積みあがってできるものです。なので、どのような行動が正解かを明確にしましょう。同じ行動をする人を増やせば増やすほど、それが組織の当たり前になり、組織風土ができます。それは「なんとなくできた風土」とは一線を画した、「リーダーが望む風土」となります。

ルールを守る組織にするには?

守るべきルールを決めた後に待っているのは、「実際にルール通りに動いているか」という確認です。組織状況にもよりますが、一番労力がかかるのはここです。一人一人の言動は、半ば無意識のうちにこれまで培った独自のマイルールに則っています。組織ルールを優先させるには「守らせる仕組み」が必要であり、以下に主な要素を挙げます。

  • ルールの性質を分けているか

設定するルールを「誰でも即守れるもの」と「業績に直結するが、守るのに能力や経験を要するもの」に分けて考えましょう。前者を100%遵守できてこそ、後者に全力で取り組むことができます。逆に簡単なルールすら守ろうとしない者は「組織に合わせる気が無い」と見なすことができるので、ここが線引きのポイントになります。

  • 解釈のズレが生じない表現になっているか

守る意思があるのに結果的に守れていない、という状況は回避すべきです。例えば「整理整頓」をルールにしても、人によって状態の定義が異なります。そういう時は「退社時にデスクの上に何もない状態にする」のようなルールであれば、部下側が同じ認識を持って守りやすくなります。

  • ルール違反を見過ごさない体制があるか

まずは上記の簡単なルールを徹底することからですが、出来ていない時に管理者が指摘して軌道修正しなければなりません。これを管理者の最低限の役割として認識させる事が必須です。程度によっては懲罰規定などの仕組みも必要であり、組織として「守らせる体制」を決めて運用することで構成員の意識が変わります。

組織が勝っていくために「決める」

リーダーが決めなければならないことをまとめると、「こうありたいというイメージ」「ルール」「守らせるための仕組み」の3つになります。

ここで軸にすべきは、己の責任を果たすため=組織を勝たせるために「決める」ということです。自分が決めることで組織構成員の行動が変わり、組織風土が形成され、明るい未来が訪れる。そう思い描けるからこそ、覚悟を持って決められるのです。

ただ、ここで完璧主義になると肝心の行動が遅れてしまいます。まず決めて実行し、上手くいかなければすぐに修正する。この繰り返しで精度は上がってきます。重要なのは、「決めなければ何も始まらない」という事です。

もちろん、誰だってできれば失敗はしたくないでしょうし、今からゼロベースで考える必要もありません。まずは今回ご紹介した内容から、皆様の望む組織風土の醸成に挑戦してみてはいかがでしょうか。

プロフィール

小西 良明

ニューヨーク州立大学、京都大学大学院を卒業し、そのまま同大学院で助教として農業の研究活動に3年間従事。
その後民間企業にて社長室・農業部門の生産部長・塾部門のエリアマネージャーを歴任し、2017年に独立して翻訳事務所と英会話スクールを開業。
あるきっかけで識学を知り、実践したところ運営状況が大きく改善されるという経験をした事で、「これは間違いない」と感じ識学に入社。
現在も自身の事業を継続しつつコンサルタントとして活動中。

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